とにもかくにもごはん みんなのレビュー

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「ひと」や「まち」と比べると多少物足りない気もしますが、小野寺さんしか描くことのできない人と人との繋がりがしっかり見えてくる一冊でした。
こども食堂でただご飯を食べるだけ。
なのに一人一人違った家族関係や想いがあって….

家族とか、学校の友達とか、職場以外の場である出会いもとても素敵だと思います。

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気になっていた子ども食堂を扱った作品。小野寺さんの文章って、何でこんなにもスッと入ってくるんだろう。
｢子供食堂をしよう！｣と行動した波子さんが素敵でした。
子どもの貧困問題。家庭には家庭の数だけ事情がある。でも、とにもかくにもごはんを子どもたちに！
自分に何が出来るか、ということ。

『やる側の自己満足。いいじゃない。それでもやるわよ。結果として誰かがたすかるなら』

私も同じように思います。たとえ｢偽善｣と言われても、たった少しの募金でも、その行動の先に救われる人がいるのなら何もしない人よりはずっといい。

『動くもんだ。自分が動きさえすれば』

波子さんの息子・航大くんの言葉もいい。
作中にでてくる子どもの感じてることや考えてること、遠い昔の自分にもなんとなく覚えがある。

・根掘り葉掘り聞かないでそっと手をさしのべてくれる。
・いざというときに駆け込める場所がある。
・信頼できる大人が身近にいる。
というのは大きい。
子供食堂がこれからもっと増えればいいなと思います。

｢行ってきます｣｢ただいま｣｢いただきます｣｢ごちそうさま｣
言える相手がいるって幸せ。誰かと一緒に食べるご飯は、それだけで美味しさが増す。
小野寺さんは、本作で三冊目。
おもしろかったです。

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以前、森沢明夫さんの「おいしくて泣くとき」というこども食堂が舞台の小説を読みました。
また全然違う作品で、こども食堂をはじめた主人公の波子さんをはじめ、ボランティアのスタッフ、訪れるこどもやお母さんなど、そのこども食堂に居る人達のそれぞれの視点で描かれているのが、それぞれにいろんな思いがあって、そこを垣間見れたのが面白かった！

温かいごはんを食べれるこどもがふえればいいな、そして、一人でごはんを食べるこどもが減ればいいなって思った。

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すごく良い話しだった。
心がほっこりしました！！


「こども食堂」の店長さん（松井波子さん）の行動力が本当にすごい！！

ハンバーグの意味は「ドイツのハンブルグっていう町があり、そこを英語風に言うとハンバーグ」という事を初めて知りました笑

最後に、旦那さんと会話するきっかけとなった「男の子」と出会えてほんとうによかった♪


小説に出てくる料理ですが
読んでるだけで美味しそうだし、お腹が空いてきました！

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「いいと思う事　出来る事から少しずつでも動いていく」
似たようなテーマの　小説を読んだ事あるけど　小野寺さんの　この本は読みやすく　入り込みやすく　面白かった。最後は出来過ぎな気もするけど　それでも感動!

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小野寺さんのまなざしは優しい。でもその優しさは現実から目をそらさない。

子ども食堂。その存在は知っているしボランティアとして活動しておられる方々には本当に頭が下がる。
自分の子どもを育てることに、あるいは自分の生活に必死でよその家庭の、よその子どものために自分の何かを使うなんて考えられない、という人が多いだろう。私自身もそうだった。
それでももし近所にあったら何らかの手伝いくらいはできるのにこの辺にはないんだよな、という言い訳で自分を正当化している。

でも、違うんだ。
町に子ども食堂「クロード子ども食堂」と作った松井波子は、ボランティアに熱心な人でも、意識高い系の人でもない、普通に暮らしていた普通の主婦だ。
そんな主婦でも、ほんの少しの勇気と、粘り強さと、行動力でこんな素敵な場所を作り上げられるんだ。

何がきっかけでもいい。どんな動機であってもいい。それでもまず「動くこと」、そして「やってみること」そこから始まる。

ひとが生きていくうえで欠かせないこと。ご飯を食べること。
最低限のものを食べていれば生きてはいける。でも誰かが作った温かいものを食べることは、身体だけではなく心の栄養にもなる。
１人で夜の公園のベンチでパンを食べていた少年。彼のその後が心の隅にくすぶっていた。
そして訪れる優しい奇跡。

優しさってなんだろうな。自分の中にもあるのかな。あるのならどうやって使えばいいのかな。
小野寺史宜が描くのはひととひとの間にある、あってほしい優しいリボン。
今はそのリボンを誰かに渡すことができなくても、今はそのリボンをつかむことができなかったとしても、いつかどこかで、きっとつながる。そんな素敵な奇跡を信じたくなる。
優しくなれなかった過去の自分に読ませたい。