探偵は御簾の中　鳴かぬ螢が身を焦がす みんなのレビュー

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投稿者：がれ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

この時代では標準だけど、主人公夫婦には邪悪な最悪な寝取り野郎が跋扈する。平安最悪ホモソーシャル。

そんな邪悪な平安京の男達から奥さんを守るため、祐高様は剣の腕を磨く！　今度は寝取り野郎が来たら友であっても、仕留めるために！
これは本題ではないんですが、さらっと語られるこういう描写に愛を感じます。

作者は現代物ではまだ普及してなかったWi-Fiを使ったトリックやその時代ならではのネタを使用するので、平安が舞台になれば平安だからこそのトリック。平安だからこそ成立するラブコメを味わえる！

というわけでラブコメとしてもミステリとしても美味しかった。

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投稿者：るう　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

こじらせ夫婦はめんどくさい。
衛門督朝宣も純直もめんどくさい。
めんどくさい人だらけのこの物語、だが今回の黒幕は絶句するほどめんどくさい人だった。
あれだけ計算高い人があんな真似をして弟に嫌われないと信じているところがかえって怖い。
この人の思惑があの夫婦に影を落とすのか、次巻が気になる。

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投稿者：apple2　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

シリーズの２巻になります。
冒頭早々に、祐高が忍の上と結婚した頃に戻ります。
祐高14歳、忍16歳。
現代なら犯罪でも、当時行き遅れと呼ばれるような、平安の世のこと。

いかんせん平安時代での価値観とはそぐわず……妻以外には興味がない変人扱い。
相も変わらず、忍にまで夫の『愛人』と盛り上がりたい、と強請られる悲しさ。
今でも、年下の頼りない旦那様だと疑っていません。
報われない……祐高。
忍の方こそ、夢見がちが過ぎた世間知らずなのですけれどね。

友人にして天敵な女好き朝宣(前作では忍を巡り斬り合いに)との掛け合いに、祐高の弟分でもある、天然オカルト好きな純直が交ざるとカオスとなります。
更に荒三位が加わると……。
本人は生真面目なのに、友人知人の皆様方のキャラがすこぶる濃い。
前巻よりユーモア具合に気合いが入っています。

時を経て、月を手に入れて喜ぶ祐高と、はにかむ忍は可愛かった。
年上ぶっているけれど、深層である忍の、夢見がちなこと。
それに素直に付き合う純直も、惚れた弱味。
随所でなんやかんや、甘々な２人なのでした。

それにしても雅とは、なんと回りくどいこと。
そして平安の世の女付き合いとは、政治の参謀だけでなく、家庭内平和にも通ずるのか……世知辛いな。
今度の比翼連理の敵は、更に身近でした。

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投稿者：MIKA　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

お話自体は三編と分かれていますが、実は一巻を読まないとさっぱりわからないし、三編とも実は続いているお話です。
｢探偵｣は御簾の中 という表題ですが、そもそも探偵をしてはいないしミステリでもなく、恋愛小説なので、ミステリと思って買おうとしている人は注意。