紙の本
一木さんの作品を読みました。
2022/05/27 11:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
合唱コンクールを通して高校生たちの友情や成長等を描いた作品。約束を守らない自分勝手な少女・橙子。橙子が合唱コンクールのソロに指名された。しかし頑なに拒む理由がわからない友人たち。ある日、橙子の家に行くと怯えた橙子が応対したが・・・・・。
貰い子であったがゆえに受けたと思われる義母からの虐待、怯えながら生活する毎日を少女がどのように過ごしたかを考えると辛いですね。しかし、彼女が合唱コンクールに現れたときに橙子は生まれ変わり、新しい人生に旅立っていく。橙子のような少女にはこれからも数多くの試練が待っていると思うが、笑顔の多い人生を送ってほしいとつくづく思いました。
紙の本
小説劇場
2022/01/15 01:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
舞台演劇のような小説。
高校で合唱をしましょう、という話なのに、
あまりにも存在が希薄なクラスメイト達。
登場人物に、というより、
場面に必要な人にだけスポットライトを当てていくような展開の仕方をする。
そのせいで、中盤で話の行方は想像がつくものの、
終盤までオチに向かう気配も見えてこない。
物語自体はしっかり苦しさを感じられるし、
面白く読めた。
ただ個人的に思う小説というジャンルに求める要素を
備えた作品ではなかった。
投稿元:
レビューを見る
「わたしがそのときいちばんつらかったのは、ただその人が憎いだけじゃないってことだった。」「引き出しを分けることにしたの」「恩にも時効はあっていい。」反芻して自分の中に落とし込んだ、冬香先生の言葉たち。
そして、ヤマオが行動派で素敵なんだ。
橙子のようなつらさ、悲しさ、想いを抱えている人はどのぐらいいるのだろうか。気づかないところに、すぐ近くに、いるかもしれない。どうかこの本を必要としてるいる人に、広く届いて欲しい。
カツセさんが帯を書いていなければ、読んでいなかったかもしれない本。私のところに届いてほんとに良かった。
投稿元:
レビューを見る
自分と重なるところがあって終盤泣いてしまった
娘に上手く与えられない、愛
愛されない愛 上手く噛み合わない、
遠くで生きてるのを見守る、それも、愛だと思った
愛って言葉はなんかダサいけど
愛には〝責任〟も着いてくる
私もだれかを愛してみたい 自分以上に
投稿元:
レビューを見る
間違ってる。
だから悪い。
だけじゃなくて、人は悪い所もあれば良い所もある。ぜーーーーんぶひっくるめて抱きしめてあげたい!
って感じです。
投稿元:
レビューを見る
心を掴んで離さない鋭い衝撃のタイトル。愛を知らないのは橙子のことかと思って読んでいたけれど、読み終えた今は子どもから向けられる愛に気づくことができなかった親を指しているような気がしてならない。
言葉の暴力の場面は自分が言われているかのように胸が抉られる。
自分だったら、スーパー出禁になるほどの育てにくい子どもに一定した心穏やかな愛情を常に注げるだろうか。橙子の母も、涼やヤマオのような人間とその苦悩が分かち合えていたらもっと早く光にたどり着いたのかもしれない。
様々な過去を抱えながら生きる登場人物が魅力だった。
投稿元:
レビューを見る
恩には時効がある 縁には期限がある
この本から、得た言葉。
その人を好きな気持ちと、嫌いな気持ちは、違う引き出しにいれておかないといけない。
そうでないと、ただしいことが、わからなくなる。
愛を知らない?
きっとみんな知っているのかも
愛は自分の中にある。
投稿元:
レビューを見る
普段はあまり買わないような本。
流行りの本かな〜?と思いつつ購入。
読んでみるとスイスイ入ってくる、吸い込まれる。
どうなる?どうなる?!と久々に一気読みした。
重い重い!!ちょっとずつ重くなってくる!!
うわぁ〜〜〜。となりながらも読み進めた。
が、最後が少し薄かった。
最後を良い意味の激重にして欲しかった感。
ハッピーエンドなのは嬉しいけど
終盤まで引き込まれていただけに
拍子抜けしてしまった。
投稿元:
レビューを見る
「誰かを追い詰めるのは余裕がない人」だったなんてわかったつもりで、本当は気づきもしなかったな。
だから、追い詰めてる人を責めることはしたくない。
今はまだ、どう手を差し伸べたらいいのか、それとも、差し伸べない方がいいのか、わからないけど少しずつ自分の中で答えを見つけていきたい。
この先、橙子のように興味のない人の声なんて気にせず、嘘で固めず、自分に芯のある強い人になれずとも、近づけたらいいな。
投稿元:
レビューを見る
高校の合唱コンクールが舞台。
爽やかな青春小説で、ちょっと変わった女の子だと思っていたら、後半ガラッと印象が変わります。
不可解な行動をする橙子に隠された秘密。
読んでいて苦しくなる展開でした。
虐待と一言で済ませるのとも違う親子の歪んだ愛。
橙子の育った環境も辛く、母の芳子の過去も苦しく、お互いが愛して欲しいと叫んでいるのに上手くいかない。
「追いつめる人は追い詰められている人だと思うの」
「恩にも時効があっていい」
離れることで上手くいけばいいなと思う。
投稿元:
レビューを見る
追い詰める人は追い詰められてる
恩にも時効がある
がすごく響いた。
憎みきれないけど自分の中で整理をつけて進んでいかないといけないんだなと....
最後バタバタとまとめられた感じがして、冬香先生の過去と橙子のその後が気になった。
この方の文章はとても読みやすいです。
投稿元:
レビューを見る
一木けいさんの作品を去年初めて読んで、文章がとても好きで3冊目。途中とても苦しい展開だった。なんとか救いが見えるラストではあった。こどものころって、高校生まではそうだと思うけど良くも悪くも学校や家しか場所がなくて逃げられない。そんな環境が恵まれていればいいものの、息苦しければその後の人生に影響を及ぼしてしまう多感な時期だ。そんな時期に良い仲間に出会えた橙子はよかったと思う。幸せになってほしい。しかしヤマオは素晴らしい人間だな。
投稿元:
レビューを見る
偶然に見つけた作家さんだったけれど、見かけると気にする様になってきた。
タイトルが内容をまさに表していて、凄く良いなと思った。
親の愛の形は様々で、親でない人からの愛もある。
受けた愛と似た愛を人に与えるのだろうか。
人を試す様な愛。それに胸を締め付けられる作品だった。
投稿元:
レビューを見る
途中からなんとなく背景は推測できたけれど、明らかになったシーンにはぞわりと鳥肌がたった。1種のホラー。
自分の記憶にある遠くは無いシーンが浮かんで、重い気持ちになった。
投稿元:
レビューを見る
感情を整理してタンスの引き出しに分けて入れるみたいなことを書いていて、私は出来てないなぁと思った。人って見方を変えたら違った人になるな。その人のことをもっと知りたいと思う心が強くなった。