紙の本
さすがの櫛木作品
2022/02/06 05:30
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆかの - この投稿者のレビュー一覧を見る
家族を惨殺された少女二人と、事件を仕事としてではなく余暇として調べる警察の今道さん、それぞれが得られる情報は種類が違っていてそれがぴたりとはまっていく感覚はおもしろかったです。まぁ内容的には気分悪いですが。
何より好きなのは、ある程度爽やかな終わり方になるかと思ったところで現実を突き付けられた感じの書き方と、最後の手紙。
櫛木作品のこの何ともいえない読後感は本当にたまらない。
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なぜ、どうして、から遠ざかった香那。
自ら真実をつかもうとする小雪。
協力してほしいという小雪。
悩みながらも協力することにした香那。
自分達はあのときの犯人と同じ二十歳になった。
事件を忘れられない刑事と弁護士。
調べれば調べるほど闇は濃くなる、深みにはまる。
177ページ~180ページ
345ページ~349ページ
453ページ~454ページ
重い話だった。読んでいて苦しかった。
女性蔑視など女性の問題を多く取り扱っている。
いろいろと考えさせられるテーマだったと思う。
救いは、香那と小雪の関係性の変化と刑事の家族団らんシーン。
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感想を書くのが難しい。
そんな感想を抱いたこの作品。
男尊女卑。女尊男卑。
からゆきさん。
モラハラ、マタハラ、DV、虐待、ネグレクト。
そんな色んな問題が詰まった作品でした。
武内譲に家族を殺された栗山香那と進藤小雪。
そして、その事件を追っていた今道刑事。
六年の時を経て、武内譲の過去を追っていく。
譲の親族である武内昭也は、譲の祖父である武内和偉の弟であった。しかし、香那と小雪が会おうとしていた前日に何者かに殺害されてしまう。
譲が産まれてすぐに失踪してしまった母、由布子。
冒頭の手紙に出てくる武内チヤ。
由布子の母である光子。
祖父、和偉が結婚を考えていた由良すず子。
それぞれの女性に起こった、それぞれの残酷な運命というか、因果というか、そんな何かに薄ら寒くなった。
唯一の救いは、香那と小雪の間に友情が育まれたことかな。あの教室でのシーンを書きたくて、きっと櫛木さんはこの本を書いたんじゃないかな。
急に現れた光子と、急に今道刑事が会いに行った犯人は本当に何も伏線がなくて、え?どっからその推理出てきたの?ってなりました。
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❇︎
ある日突然、当たり前にあるはずだった
家族を惨殺されてしまった二人の少女。
二人は6年の年月を経て、犯人が何故
犯行を行なったか動機を調べて始める。
過酷な生育環境。
負の感情の連鎖。
歴史的な背景。
抗えず歪んでしまった人、抗って生き抜いた人。
どうしようもない闇い感情に取り込まれて、
生きていたいと思えない人が
いまもどこかで膝を抱えているのかも
知れないと想像してまいました。
どうか、その衝動が自分や人を傷つけることに
向かわないでほしいと感じた物語です。
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栗山家、進藤家、チヤ、すず子
女性への根深い怨恨のせいで起こってしまった多数の理不尽な殺人。
昭也の死だけは自業自得としか思えないけれど。
事件を一緒に追いかけていくうちに香那と小雪に信頼関係が生まれて、上辺だけではない本当の友達になっていくのは嬉しかったし、2人がきちんと父親に対して怒りをあらわにできるようになって良かった。
最後の犯人がわかるところはちょっと唐突だったかな…。
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★★★
今月2冊目。
2つの家で起きた殺人事件。そして犯人は自殺。
ころされた両家の娘が犯人はなぜそんなことをしたのか?を犯人の家系を探っていく。
なかなか凄まじい過去がある家系だった。
この作者初めて読んだがなかなか良かった
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2つの家族の惨殺と犯人の自殺。2つの遺族の子供(娘)が再会して事件を何故ころされたか、真相は。女性憎悪とは?
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登場人物が多すぎて全体的にとっちらかっている印象。結末が唐突に突きつけられた感じでした。
ただ小雪と香那の間に本物の信頼と友情が芽生えて、「怒っていいんだ」という感情を得られたところはとても良かったと思う。
タイトルの川って血筋の事なのかな?と。
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家の施錠をしていなかったため、香那と小雪の家族が惨殺された。
副担任が二人を呼びに来て、それぞれ事件を知らされた。
犯人は拘置所で自殺した。
それから六年。
香那と小雪は再会し、事件を調べ始める。
事件の背景にあったのは世代を越え女性憎悪の感情で繋がる男たちの存在だった。