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初めて呉座さんの著作に触れたのだが、日本史に詳しくない私でも非常に読みやすかった。頼朝の政治家としての手腕、忍んでいた義時、イメージが膨らむ文章。他作も読みたい。
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理由は知らないけど「鎌倉殿の13人」の歴史考証を担当するはずだった呉座さんのリターンマッチともいえる一冊。武家政権の誕生・確立を頼朝と義時の二段階で成し遂げたとする。もっとも頼朝は無双状態だったそうで、その気になれば武家独裁も可能だったらしい。それを自制したのは、息子頼家のバックアップ体制を整えるためだった。そして制度的に朝廷を抑え込んだのが義時だったわけだ。ま、後鳥羽上皇の失策でもあるんだけど。
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名前だけは知ってる頼朝やほとんど知らない義時などについて知ることができたし、いかに鎌倉幕府が成立し武家社会へと世の中が変わっていったか知ることができた。
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なぜ大河で義時?
なるほど、さすが三谷さん
と頷く。
しかしながら裏切りと粛正がすごい。戦国時代より濃いかもしれません。
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鎌倉殿の十三人を楽しく見終えてから読みました。三谷幸喜さんが、ほんとによく考察されて書かれたんだなと分かります。ちょっと難しいけど、この本自体も諸説をよく比較されていて、為政者の歴史操作というかメディアコントロールについても考えてしまいます。
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P312 承久の乱の歴史的意義
朝廷や院政、荘園制といった政治、社会体制を否定しなかったものの、幕府の権益は拡大し、朝廷は固有の武力を失い戦力不保持を強要された。
それまでは朝廷が独自の軍事力を持っており、その軍事力をもって後鳥羽上皇は挙兵した。しかし挙兵してみると従軍する武士は少なく、在京御家人をはじめ幕府方に付く者が多かった。ここで後鳥羽上皇は三浦義村を寝返らせることを画策していたようだが失敗。御家人筆頭格でもあった三浦が幕府方に付いたことは、他の御家人にも影響を与えた。
天皇制の形式化、武家政権の誕生が北条家をたどることで見えてくる。あと三浦義村の存在の大きさを改めて知って驚いた。
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鎌倉時代に興味があってどっぷりと浸かりたい人におすすめしたい一冊。
呉座先生の論旨だけでなく、過去の研究動向がしっかりと整理されているので、これから歴史学で卒業論文を執筆する人にも書き方の参考になるかと思う。
源頼朝はあくまで貴族社会出身であることを踏まえ、一貫して朝廷権力との協調路線を貫いたこと、頼朝以降の朝幕関係は幕府の朝廷権力侵略ではなく、朝廷側の幕府依存等に原因があるとする説は鎌倉時代を理解する上で大きな意味があると思う。
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オーディブルで読了。
頼朝流刑から始まって義時死亡で終わる。鎌倉殿の13人と同じ構成と思ってよい。
とういうかほぼ鎌倉殿の復習として読んだ。概ね同じ解釈をしているので容易にドラマの情景を思い浮かべることができる。ただし所々吾妻鏡の著述に対して、恣意性が入っていることを指摘し、劇的な部分を割り引いた解釈をしているので、そこはドラマとは(当たり前だが)違う部分である。
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2022年大河ドラマの時代考証担当(途中降板)による解説本。頼朝の挙兵から義時死去までの通説を、吾妻鏡や同時代の日記などの史料、各研究に照らして検証している。大河ドラマを観た人なら楽しめるはず。