寄ってくるのは悪人ばかり?
2022/04/13 23:15
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投稿者:Satochan - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公は売れないカメラマン。ある日突然「あなたのお父さんが亡くなりました。」との電話。言われるままに出かけた三島。そこには海を臨む高台のお墓と亡き父が過ごした家があった。そして譲り受けた描きかけの遺作。失踪したオヤジはこんな島の絵を描きながら穏やかに晩年を過ごしたんだ、と感慨に浸る主人公。
うむ、三島良いなぁ、住みやすそうだなぁ。。でも、大沢先生の作品がこんな穏やかなはずないよね、と思いながら読み進めると。。そうです、次から次へと訪れる不審な電話に怪しい紳士、おいしい仕事に怪しい仕事。
主人公はこの混沌から脱することができるのか? スピードアップする展開、そして訪れる映画のようにド派手な結末。お楽しみ頂けること請け合いのエンターテイメント作品です。
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書店に平積みにしてあったので手に取りましたが、20年以上も前の作品なのですね。古い感じはまったくしません。展開はスリリングで手に汗握る。ラストでのどんでん返しはミステリーではお約束ですが、そう来たか!!という感じでまさに予想外。たっぷり楽しめます。
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純粋なハードボイルドではないけどその要素が所々で垣間見れる作品。ヒッピー文化が物語の下地になっている点が面白い。信一、美加、鯉丸の葛藤しながらも前進していく純粋さが若々しくて感じるものがある。前半のキーマンの1人があっさり死んでしまうのは梯子を外された感じがしていかがなものかと思う。
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一気読みしてしまった。大沢在昌長編小説。ハードボイルドではあるが、ミステリー要素もあり。序盤の展開から、終盤の展開になるとは想像できない作品でした。現実にも夢の島は存在してるんじゃないかとも思う。
ストーリー的には現実性もあるんじゃないかと思わせる大沢の作風らしく、『そんなことはないだろう』と言う場面は一切無い。楽しめた作品であった。強いて言えば、ハードボイルド要素が軽めなところに物足りなさも感じた。
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「夢の島」読了。
1999年に初版です。それなのに全く古さを感じさせずリズム良く一気読みできます。
幼い頃離別した父の訃報。残された美しい島の油彩画。その島に秘められた「夢」。夢の正体を追う主人公の青年。誰が味方で誰が敵か分からないまま進むストーリーはドキドキハラハラです。
600P超えを感じさせない作品でした。
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面白かった~(^^♪
500ページ越えの長編サスペンスでしたが、ダラダラした展開が無く先が気になる読み易い文章で、サクサク読み進める事が出来ました。
少し偶然?!の展開が多い気もしますが、まぁそれが小説ですから。
謎が解明する流れ、解明してからの流れ、それぞれ面白かったし、最後のちょっとしたどんでん返しもなかなかでした。ちょっと結末があっさりし過ぎだったので、もう少し広げて欲しい感がありました。
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かなり前の作品の復刊ということで、大沢氏にしてはライトで若い雰囲気の作品です。
そのおかげもあって、ボリュームを感じさせない読みやすさでした。
街の雰囲気や登場人物の背景、エピソードや小道具なども時代を感じて懐かしい気持ちになりました。
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大沢在昌の長篇ミステリ作品『夢の島』を読みました。
『Kの日々』に続き、大沢在昌の作品です。
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24年音信不通だった父の謎の“遺産"。
無限の富を生み出す遺産を巡り、人々は騙し合い、殺し合う……。
著者初期ミステリーの傑作、復刊!
大沢在昌の魅力を凝縮した一冊だ。池井戸潤さん
24年間音信不通だった父が残した巨万の富を生む〝遺産〟とは──!? それに群がる悪党たち!
24年間音信不通だった父が亡くなった。
その知らせを受け、駆け出しのカメラマン・信一は、画家だった父の形見として一枚の絵を手にすることに。
すると、急に大きな仕事の依頼が舞い込む。
さらに、ヤクザに脅され、"父の友人"から妙な連絡があり、とにかく不穏だ。
そして、父が残した「遺産」は無限の富を生み出すという事実まで明るみに。
父はどんな人物だったのか、そしてその遺産とは何なのか──。
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双葉社が発行する月刊小説誌『小説推理』に1998年(平成10年)1月から1999年(平成11年)1月に連載され、同年9月に単行本として刊行された作品です……2021年(令和3年)11月に集英社より復刊した文庫本で読みました。
1枚の絵に隠された亡き父・洋介の想いとは……24年ものあいだ音信不通だった父の謎の「遺産」が絹田信一を忌まわしい宝探しへと誘った、、、
2歳で別れてから24年、音信不通だった父が亡くなった……その知らせを受けて以来、駆け出しのフリーカメラマン・絹田信一の身辺は急に騒がしくなる。
唯一遺品として受け取った、父が描いた絵……それをめぐり、不穏な動きを見せる人間たち、、、
恋人、友人も様々な事件に巻き込まれ、信一は絵に秘められた謎に挑む……果たして信一は、この愚かな「死のレース」にピリオドを打つことができるのか……。
駆け出しのフリーカメラマン・絹田信一が、24年間音信不通だった父が亡くなったという知らせを受けて、父が残した一枚の絵に隠された謎に挑むことになるが、その絵には、夢の島と呼ばれる秘密の場所が描かれており、それを狙うさまざまな勢力との争いに巻き込まれていく……という物語、、、
大沢在昌作品らしいテンポが良くて一気に読める展開や、最後のどんでん返しも良かったですね……あとは、普通の青年なのに、麻薬や暴力に関わる事件に巻き込まれても、冷静に対処できる強さを持っている主人公の信一や、信一を助けるために危険な行動に出る等、信一との絆が感じられる恋人の美加や友人の鯉丸等の登場人物が魅力的だったのも印象的でした。
夢の島という謎の場所にも魅力を感じましたねー 父が描いた絵にしか存在しないと思われていた夢の島が、実は現実にある場所で、夢の島には何があるのか? どうしてそこにあるのか? という謎の提示の仕方が巧いなぁ と思いました……父と息子の関係の描き方も良かったなー ハードボイルドな展開と感動的な結末を兼ね備えた作品でしたね。
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24年間音信不通だった父が亡くなった。その知らせを受け、駆け出しのカメラマン・信一は、画家だった父の形見として一枚の絵を手にすることに。すると、急に大きな仕事の依頼が舞い込む。さらに、ヤクザに脅され、"父の友人"から妙な連絡があり、とにかく不穏だ。そして、父が残した「遺産」は無限の富を生み出すという事実まで明るみに。父はどんな人物だったのか、そしてその遺産とは何なのか──。
残されたのは無茶な遺産だったが・・・
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幼少期より24年間音信不通だった父親が亡くなったとの連絡を受け、生前に住んでいた土地を訪れた。そこで遺品代わりに父親の描いた島の絵をもらい受ける。それをきっかけにトラブルに巻き込まれて行く。父親の遺産とは何なのか?島とは?
表紙中央に島が描かれていて、それを囲うように植物の写真が配置されている。見る人が見ればすぐに夢の島の正体が分かる…
(読み始めたらブックカバーをつけてしまうので読了後に気付きました笑)
うまい具合に繋がりすぎている設定に違和感はありつつも、どんでん返しがあり楽しめました。
・友人の鯉丸が元々薬をやっていて、主人公・信一を裏切る事に繋がった。
・偶然飲み屋で出会った杉作が麻薬Gメンで、その正体を簡単に信一に明かした事。
・父親が絹田洋介の本名で大麻を売りさばいてた事。
などなど笑。
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夢の島が何を指しているのか、分かり始める前に様々な人が現れていく、読みながら本人と重ね合わせながら楽しく読み進められることができました。