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妖怪の出自を掘り下げながら、ミステリー要素と歴史上の出来事を絡める手法は相変わらず。(ただ宮沢賢治?はちょっと強引)
無学なので分からないが、前提知識があれば推理できるように作られているのだろうか。
「迷家荘の平穏を破る者が現れる→事件を解決すると味方になる」という流れができていたので、これまでは話を追いやすかった。
迷家荘が大所帯になるにつれ、妖怪、陰陽師、神々を絡めた複雑な勢力図が明らかになってきた。
しかし、過去に描写された個々の妖怪同士の関係性を整理しきれていない。今後の展開によっては、理解が追い付かなくなる可能性があり、不安である。
迷家荘が持つ妖怪、神々、人間、あるいは他地域の妖怪同士のハブとしての役割が話の軸にある。
そのため話が複雑かつスケール大きめになっていくのはやむを得ない。ただ、どことなく日常パートが恋しく感じる。
その一方で、最近の巻には、タイムスクープハンターを見ているときと同じような楽しさがある。
供養額絵を始め、市井の人々の生活やスポットが当たりにくい歴史上の物事が垣間見える。次巻以降もどんな歴史上の要素が掘り下げられるのか楽しみ。
今までは問題解決以外の部分での和沙さんの絡みに限定されていたけど、正式な恋人となったことを活かした描写が増えていくのかな。急なラブコメ。
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主人公が助けられる側に回っているので、いつもとは少し毛色が違っています。次の大きな展開に向けて、状況を動かす巻だったように感じます。
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たわわに実る稲穂も色づく豊穣の秋。遠野の老舗旅館「迷家荘」の番頭で小説家の緒方司貴は、交通事故に巻き込まれてしまう――。
最愛の人が昏睡状態に陥り、和紗たちが悲嘆に暮れる中、とある場所で赤い着物に身をつつんだ「少年」が目を覚ます。そこは伝説の妖怪・牛鬼が統治する土蜘蛛たちの里だった!
里の勢力争いに巻き込まれ大奔走する少年たち。一方で、陰陽師・久我凪人は女子高生失踪事件で遠野を訪れて……。失踪と捜索のシリーズ第9巻!
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「神隠しの里」
気がつけばなにもかもが変わり。
全てにおいてタイミングが悪かったとしか言いようがないが、誰にも気付かれず魂だけが彷徨い続けていたら希望すらなく亡くなってたかもな。
拾われた瞬間を見ている者が居ない限り、彼の居場所を特定するための情報はあまりにも少なすぎるのではないか。
「安倍晴明の代理人」
自らの意思で逃げ出した先とは。
自宅から出ていくことは簡単に出来るかもしれないが、誰にも見られる事なく目的地へと辿り着き身を潜め続けれたのは凄い事ではないだろうか。
これだけ簡単に居場所を突き止めれるのであれば、あの場に元人間だった者は一人もいないという事なのだろうか。
「石が流れて木の葉は沈み、牛は嘶き馬は吼え」
助けたい者は一人だけではなく。
自身の力を知っているからこそ手出しはしなかったのだろうが、それを使わずして傍観者になっていたからこそ起こった出来事なのかもしれない。
突然連れてこられ現在起こっている事を知らなければ、既に命は尽きていると思っても仕方ない事なのではないか。