執念のアナグラム狂気!
2022/06/01 23:28
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投稿者:石川誠壱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
登場するJKの名前が、みんな変な名前なのは、これ実は全部AKB48のメンバーの名前のアナグラムになっているからだ、というのは、単行本で読んだときは気がつかなくて、文庫で最初に読んだときにも気がつかなくて、文庫の2周目で、やっと分かりました。そこ、徹底していて物凄い。メモ紙に鉛筆で書き出してみると感心する。
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同じ女子校に通う学生の日常の謎的な短編集。
それぞれ指向が全く異なっていてパズル好きには楽しめるかも。
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う〜む。
期待していたがいまいち。
舞台は、曙女子高校だが
登場人物が話ごとに別々なので、
わざわざ同じ高校にする意味がない?
ラッキーセブンと三つの涙以外は、
騒ぐほどの事件でもないし。
逆にラッキーセブンは、
カラーが違うので
この短編集に入れない方がよいかも。
三つの涙がなければ星2つにしたかも。
登場人物の名前がなんか変と思っていたら、
タイトルと関係あるのね。
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私立曙高等学校を舞台とした短編集。個々の短編が,同じ高校を舞台としており,教師等に少しだけ共通点はあるが,基本的には,独立した短編の集まりとなっている。
● ラッキーセブン
私立曙高等学校の生徒会が舞台。桐原多絵が考えたトランプを利用したカードゲームにより,デスゲームが始まる。
人数分のカードを利用し,Aが一番強いが,Aは一番大きい数字にだけは負ける。相手が持っているカードを言い当てれば勝てるというのがミソ。勝てばカードが増えるので,数の大きさ勝負になれば有利だが,言い当てられる可能性も高い。これに,悪魔召喚により悪魔との間で,寿命の半分と控えに願いをかなえることができる生徒が,デスゲームの舞台を整えるという展開。奇抜な設定ではるが,中身はカードを利用した論理ゲーム。駆け引きと論理で最後まで勝ち残ったヒロイン,鹿嶋田春は,悪魔=ボック・ジョウに依頼し,寿命の半分を使って,ゲームが始まる前に戻してもらうというオチ。ノリと論理的なゲーム展開はそれなりに楽しめるが,そこそこどまりか。★3で。ちなみに,「セブン」という短編集にも収録されており,その時の感想は以下のとおり
【セブン収録時の感想】
トランプを利用したデス・ゲームをテーマにした作品。ライアーゲームや,カイジなんかに近い雰囲気。非現実的な設定であり,そもそもリアリティなんかないのだが,登場人物が「死」をリアルに感じているような描写が全くなく,緊張感がない。ゲームとしては,ややルールが複雑すぎる気がするが,なかなかよくできている。ゲームとしてオチらしいオチはなく,全体的にユーモラスな雰囲気でごまかしている感じ。
● GIVE ME FIVE
私立曙高等学校の女子高生がカラオケボックスで,アルバイトが,高級ないちご,美人姫を食べたのは誰かを推理するという話。基本的には,アリバイ物。丁寧な時系列の表を作成し,ゴミ箱の手掛かりなどを踏まえると,容疑者は川靄明里になるが,しっくりこない。更に推理を進めると…。真犯人は,被害者でもある縄取可奈。縄取は,カラオケの採点で高得点を取った鈴桐に嫉妬し,鈴桐に恥をかかせようとして,イチゴ紛失騒ぎを起こしたというオチ。アリバイ物は地味でさほど好みではない。この作品はオチも含め,乾くるみらしい作品ではあるが,そこそこどまりというイメージ。★3
● 3つの涙
1つめ,2つめの短編とは雰囲気が少し違う。この事件では殺人事件が起こる。私立曙高等学校に通う榊小百合の住むアパートで殺人事件が起こる。決めてとなるのは「アイスの実 ぶどう味」。榊小百合が自宅の冷蔵庫で「アイスの実 ぶどう味」を見つける。真犯人が榊小百合の母親だったというオチ。これは,ブラックな展開。ミステリというより,切れ味のいいショートショートのようなオチである。なかなか。★4
● 女の子の第六感
レスQちゃんというゆるキャラのグッズが当たる福引をめぐる話。「中った」を,「なかった」の誤記と誤解し,当たった景品はあげるといったことから,さらに誤解が生じるという話。誤解に気付かれないようにスマホを盗んでメールを消そうとしたことをする。「誤字だし」を「5時だ���」と誤解したといったことまであって,まぁダジャレレベルであるが,それなりに楽しめる作品にはなっている。★3
● マルキュー
私立曙高等学校には問題児ばかりがあつまる9組=マルキューがある。家族が借金を抱えているため,自分で学費を稼ごうとし校則違反のアルバイトをしていたクラスメイトが異動してきた。この生徒が,「特待生」になるための工作を行う。トリックは,フットサルのための靴とテストの試験で同じ構造。複数の人間が,一人ずつ,少しずつ大きい靴と取り換えるというもの。試験の方は,少しだけ成績がいい人の名前を使うことで,特待生を目指す小和田七緒は,最も成績がよい人に名前を使ってもらうことになるというもの。大がかりなトリックでリアリティはないが,仕掛けとしては面白い。渋谷ののかが,昔,マルキューの学生で,太ってしまったというオチもあって,それなりに面白い。★4で。
● 偶然の十字路
変わった構造の部活棟で起きた暴行事件が起こる。耳梨右音が襲われたと思われたのは,名高南央が梶畑首里に投げたハンドクリームが当たったという事故。そのときに尿を漏らしてしまったのを,浜路成子と耳梨貴葉は,尿を漏らした右音の下の片付けをしてしまっていたというもの。これは…正直どうかと思う。偶然に頼っている上,別に不可能犯罪というようなものにもなっていない。微妙。★2で。
● ハチの巣ダンス
友達が落としたスマホの拾い主が大金を要求してくる。居酒屋の店員が犯人だと推理する私立曙高等学校の女子高生達が,その店員の住むマンションに忍び込む。自宅を忍者体験センターとして,娘にピッキングまで押しるという家族の子,忍者である八東友梨奈等,個性的なメンバーがスマホを取り戻す。「ハチの巣箪笥」にあったスマホを取り戻すという話だが,二人のハーフの女子高生が,出生時に取り違えられていたというオチが唐突に入る。「日渡虹華」は,本当は,「薙坂千草」であり,先に出生した日渡虹華は,「薙坂千草」と申請され,戸籍に入る。その後,取り違えられ,祖父から「虹華」という名を与えられる。そうすると,この物語で「千草」と呼ばれている人には,名がないというオチ。地の文では,「千草」と記述していないというこだわりがあるものの,取って付けた感は否めない。凡作。★2で。
● 総合的な感想
帯には,「ミステリの名手がおくる連作短編集」とあるが,連作感は,ほとんどない。同じ高校を舞台に日常の謎系のミステリが描かれる。ラッキーセブンは,別の短編集である「セブン」で読んでいた。ほかの作品にしても,「3つの涙」と「マルキュー」はそれなりに面白いが,あとの6作は凡作~平均どまり。総合的にみると中の下くらいのデキか。★3で。
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頭を使わずに読めそうな本だと思って手に取ったのに、めちゃめちゃ難しいじゃあないか。そもそもどうして48なのかと思ったら、登場人物の名前がAKB48のメンバーのアナグラムになっているんですと。知らんがな。
同じ女子高に通う生徒が登場する短編7つ。日常に起きた事件と言うけれど超非現実的。
笑ったのは「サドルは痴漢」。当時「サドルになりたい」とつぶやいていた男子がいたと何十年も経った最近知ったから(笑)。トイレに行って手を洗わずに出てくる女子が多いということもこの本で教えてもらいました。
隠された謎、ひとつも解けず。
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登場人物の名前が覚えづらい。
人数も多いし、短編なだけに覚えるのがシンドい。AKBのメンバー名のアナグラムらしいことをブクログのレビューで知ったが、物語にAKBは関与しないし、だから何なんだという思いしか出てこない。
短編集だが舞台が同じ女子校というだけで各話に繋がりはない。連作と言えるのかどうか?
最初のカードゲームの話は結構面白かったけど、後は謎の提示や探偵役の設定に無理がありすぎてすんなりと読めない作品が多かった。
小さな事件の謎を解くというコンセプトはいいし、そうであれば女子校という舞台も適切だとは思うんだけど、イマイチ入り込めない。
AKBに絡めようとしたのが大失敗だったのではないだろうか。
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別の作品に収録されていた話があった点が残念。まぁその話はよく覚えていなかったけど。
「三つの涙」はなかなか良かった。