紙の本
明治は面白い
2022/04/21 09:31
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BHUTAN - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸ものではなく、現代でもない明治という時代の華族ミステリー
聞いたことのある事件が下敷きとなり、書生と解決していく斗輝子。
ちょっと和宮下向の際の有吉佐和子著を彷彿させる事柄だ。
シリーズ化されたらまた買います
電子書籍
斗輝子
2024/03/13 13:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初、なんか聞いたような名前だな、とは思いましたが、帝都東京華族少女、に加筆された小説でした。その加筆前の小説をかなり前に読んだことがあります。でも、明治の華族社会を舞台に、ミステリーもう一度新鮮に、楽しめました
投稿元:
レビューを見る
じゃじゃ馬な令嬢とその家の書生の謎解き、だけだと思っていると物語の流れに驚かされます。
幕末から明治にかけての闇。女性の地位。いろいろ考えさせられました。
シリーズ化されるとうれしいなぁと思う作品です。
投稿元:
レビューを見る
華族のお嬢様と食客の書生が出席した夜会で、暴漢と不審死の事件が起こり、謎解きに乗り出す2人……と思わせておいて、2人が解決する訳では無い、闇満載の時代ミステリー
すっごく面白かったです!
華族とは何か、どのように成り立ち、祖父がのし上がって得た地位なのか、その暗部の上にある富と『お嬢様』
単なる勝気なお嬢様と書生の勧善懲悪物語ではなく、真相を辿ろうとするお嬢様の不安な気持ち、母と娘の語らい、書生の謎、祖父の力、そして全ての謎の先は……?
盛り沢山でお買い得すぎる
投稿元:
レビューを見る
登場人物が全体的にクズで辛い。
庶民には庶民の、華族には華族の生き方がある。最近のお姫様は全くご理解されていないが。
投稿元:
レビューを見る
明治39年、帝都東京。千武男爵の令嬢、斗輝子は書生の影森玲司と共に、政府重鎮の黒塚伯爵家で行われた夜会に当主である祖父の名代として出席した。しかし、夜会の最中に黒塚伯爵が何者かに毒殺されてしまう。不当な疑いをかけられた千武家の名誉のために、斗輝子と玲司は事件の真相を調べる。その裏には身分に縛られ、ままならぬ生き方を余儀なくされる人々の秘密があった。全てを知った時、斗輝子は…勝ち気な令嬢と冷静な書生、対照的な2人による明治謎解き譚。
まるで映画のような漫画のようなお話だった。お嬢様の斗輝子と頭のいい玲司。書生が来るたびに、揶揄って遊ぶ斗輝子お嬢様。それをギャフンと言わせる玲司のコンビが最高だったよー!もうこういうの本当好き。そして、女中の八重と斗輝子お嬢様の仲が良い関係もすごくいい。梅の花のかんざしを八重にプレゼントするシーン本当に良かった。
内容もすごく良かった。明治の世を渡り合う華族。利害の一致ってこういうこと言うんだろうなぁとか思ったりもした。黒塚伯爵夫人は可哀想だったが、まさかの展開でびっくりしたし、幸せになってほしいよー
これ本当に続編ないのかな?また斗輝子お嬢様と玲司くんのワチャワチャ見たいなとか思った。
2022.2.4 読了
投稿元:
レビューを見る
明治時代の(成金)男爵の娘としては勝ち気でお転婆。
そんな彼女がある男爵の毒殺事件に巻き込まれて、それを華麗に解決!
という話ではないのがこれ。
確かに事件の謎は追っていくけれども、そこで突きつけられるのは勧善懲悪とはいかない現実の厳しさと難しさである。
この話、実行犯については終盤にならずとも分かってくるし、何だったら読者側にも早めに情報開示される。
つまり、実行犯が誰かについては重要視されていない。
寧ろ、何故男爵が殺されるに至り、そしてその結果どうなったかを考える方に重きが置かれているように思った。
だから犯人を見つけ出して指さして「犯人はお前だ」と指摘すれば終わるという単純明快な話ではない。
そして、それゆえにすっきり終わる話でもない。
罪というのは、どこからどこまでを指すのだろう。
実行犯は確かに罪人ではある。
分かりやすく罪人である。
しかし、それを手助けした人、直接手を下さずともそれによって利益を得る人、ゆえに黙認した人。
こういった人たちも罪人と呼べるのだろうか。
このような難しい問題も絡んでくるので、すっきり解決ミステリをお望みの場合は、この話はもしかしたら向かないかもしれない。
現実というのは、このように曖昧模糊で、きっちり線引きできるものばかりではない。
フィクションの物語ながら、それを突き付けられた気になる、そんな話だった。
投稿元:
レビューを見る
ひとの思惑をうまく拾う狸が裏で画策して、自分の手を汚さずにみんなを幸せに導く話ですが、読んでいて斗輝子や怜司とぐぬぬとなります。
大狸が強すぎて、今のところ太刀打ちできない、ぎゃふんと言わせたい。いつか斗輝子が成長し、闘って勝つところが見たいです。狸のやり方よりもっと綺麗にまとめる方法を見つけてやってほしいです。
怜司もころころと転がされ、またこのあと斗輝子と一緒になりそうなのでまた転がされますねきっと。
投稿元:
レビューを見る
明治39年、帝都東京。
千武男爵家の令嬢、斗輝子は、祖父・総八郎の言いつけにより、黒塚伯爵家での夜会に、名代として出席した。
しかし、その夜会の最中に、黒塚伯爵が、何者かにより、毒殺された。
当時、黒塚伯爵との間に、色々と、蟠りが有ると噂されている、千武男爵が疑われた。
斗輝子は、千武家の名誉のため、書生の影森怜司と共に、事件の真相を調べ始める。
そして、見えてきたのは、身分に縛られ、ままならぬ生き方を余儀なくされた人々の、悲しみが・・。