投稿元:
レビューを見る
奇妙なお話が多くて好きだった。
設定は突拍子がなくて面白いけど、結末が弱いものが多くて少し残念な気もした。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
それは他愛のない噂だった。その日、その時間にその場所に行けば、かつて大事にしていた記憶に出会えると――。郷愁と不思議に彩られた表題作。学園のおぞましい秘密「球根」。偶然出会った光景が物語を生成する「皇居前広場の回転」。ある青年の死をめぐる驚愕の真実が明かされる「降っても晴れても」。憧憬、恐怖、諧謔、戦慄、衝撃、恍惚……あらゆる感情が押し寄せる小説の奇跡、全18話。
投稿元:
レビューを見る
本の帯にもある通り、まさに万華鏡のような全18編。一話平均20ページ程で、隙間時間にサクッと読めるのがいい。ジャンルは幅広いが、ホラー・ファンタジー系が多く「ありふれた事件」はツボにハマった。筆者あとがきによるとスピンオフや予告編のようなものもあり、未読の過去作品や現在連載中という新作も気になった。
投稿元:
レビューを見る
まさに恩田陸さん。という一冊。
いつもテーマが難解でついていけない自分に、読む力の無さを感じてしまう。
歩道橋シネマが一番好き。分かりやすかったから。
投稿元:
レビューを見る
ほんの少しホラーで、短編集なのに中身がぎっしり詰まっていて。文庫サイズで18編も入っているのは贅沢が過ぎる。
憂いを帯び、仄暗い色を纏ったこのダークファンタジーこそ、作家恩田陸の真骨頂だと私は思う。
タイトル一つ一つも、設定も、描写も表現も全てにおいて私のツボでしかないが、何より"麦の海に浮かぶ檻"が、もう、ね。
タイトルを見て心躍った通り。まさかここに理瀬シリーズのスピンオフが入っているだなんて、、、
「憧憬、恐怖、諧謔、戦慄、衝撃、恍惚、、、
あらゆる感情が押し寄せてくる小説の奇跡」とはまさに。
投稿元:
レビューを見る
線路脇の家/球根/逍遥/あまりりす/コボレヒ/悪い春/
皇居前広場の回転/麦の海に浮かぶ檻/風鈴/トワイライト/惻隠/楽譜を売る男/柊と太陽/はつゆめ/降っても晴れても/ありふれた事件/春の祭典/歩道橋シネマ
18の短編たち。あっという間に読み終わるものから、あーーーっという間がかかるものまで、恩田ワールドを堪能した気分です。怖さを感じるものが多かったと思いますが、それも楽しみの一つです。
投稿元:
レビューを見る
ミステリからホラー、近未来ものまで、恩田陸的世界観が凝縮された短編集。長編のスピンオフがいくつか収められているのもファンには嬉しい。
投稿元:
レビューを見る
ファンの方にお叱りを受けるのを承知で言うと、私の中で【投げっ放しエンドの女王】というイメージが強く、長編作品を中々読む気になれない作家が恩田陸さん。ならば短編集はと最新作を手に取ったのが今作。ノンシリーズものと思いきや、既発作のスピンオフや構想中の作品のプロトタイプなど、思いの外ハードルが高かった。勿論、単体でもそれなりに楽しめるし、予想外(失礼)にきちんとオチのある話も多かったが、苦手意識は結局拭い切れなかったのが正直な所。今作で良かったのは「線路脇の家」と「あまりりす」と「柊と太陽」の三作品だろうか。
投稿元:
レビューを見る
短編集だと知らず購入。
短編集は好まないのだが、意に反し、楽しく読めた。
様々なジャンルの話が詰まっているが、怪異譚が多く、面白かった。
表題作が最後に掲載されていて、後味も良い。
投稿元:
レビューを見る
ノンテーマの短編集だそう。恩田陸氏の作品では、「蜜蜂と遠雷」に感激し、どちらかというと、芸術系のテーマの話が好きだ。音楽とか、演劇とか…。
この短編集は、様々な分野の作品を、少しずつ味見できる感じ。面白かった。でも、やっぱり「春の祭典」(バレエもの)が一番好きだった。この作品をスピンオフとした、長編小説を連載中とのこと。出版されるのが楽しみだ。
投稿元:
レビューを見る
3.5 ホラー系短編集。不思議な話します、怖い話。小説の原型のような話の集まり。毎日、少しずつ読むのは楽しかった。
投稿元:
レビューを見る
全体的にちょっと怖いかんじの短編集。
「麦の海に浮かぶ檻」が印象的だったけど、「麦の海に沈む果実」を読んだのが昔すぎて覚えていないので、再読してみたいな。
投稿元:
レビューを見る
短編小説ですので、恩田さんが描く様々なジャンルの世界観を手短に楽しめる作品でした。
読み終えてからしばらくたっても鮮烈さが印象に残るストーリー、口の中に何かねっとりとしたものがへばりついているような気持ち悪さをずっと感じる作品…
様々でした。
主にホラーが多かったのですが、吐き気がするようなものはなく、一編ごとに読み終えたあとも、その世界が実在するならどうなるだろうか、と自然と想像がふくらみ印象に残りやすいものが多かったです。
ですが、この本を読み終えてからもう2週間くらい経つのですが、鮮烈でずっと頭から離れないストーリーがいくつかあります。
それらは、長編小説が出る予定のものであったり、すでに出ている作品のスピンオフであったり……
今回の作品だけで終わらないものが多かったです。
そして、惹き込まれ方が他のストーリーと段違いで違うと言えるほど鮮明に情景が浮かび上がり、とにかく本から目が離せなくなります。
印象的で何度も読み返したくなる設定や展開でした。
また、今、世界で起こっていることやこれから起こる可能性が高いこととリンクするストーリーもあり、非常にリアルで、恐怖と不安も少し…いえ、だいぶ抱きました。
実際にそうなったとき、私たちはどう動き、どう抗うことができるのか…。
この本の中のとあるストーリーを読むことで、今の世界情勢、これからの日本の情勢に立ち向かう心構えを強固に作ることができるかもしれません。
ホラーだけでなく、癒されるストーリーや、クスッと笑えるストーリー、ミステリー系もありますので、恩田陸さんの世界観を手軽に体験したい方、特に読みたいジャンルや求めるストーリーがなく様々な作品に触れたい方…今まで読んできたものと似たようなものに飽きて新しい作品に触れて冒険したい方…
様々な方におすすめです。
この本の帯にも書いてある、『これはまるで、物語の万華鏡』という言葉が非常にしっくりくるほど、この一冊を読むだけでいろんな世界にいくことができるので、ぜひ一度読んで冒険していただきたいです。
投稿元:
レビューを見る
短編なので、印象的なシーンのみが切り取って描かれている。長編小説の種、アイデア帖のような。
あまりりすが好きだった。著者特有の、ひたひたと迫る得体の知れない謎の恐ろしさが味わえる。
投稿元:
レビューを見る
ホラー多めの短編集。謎の世界観で理解が追いつかなくなるのもありますが、SFと現実の狭間が楽しめると思います。個人的には、『トワイライト』〜『柊と太陽』の4連がめちゃくちゃ好みでした。『楽譜を売る男』はくすっと笑えます。でも、やはり表題作の『歩道橋シネマ』が1番味があっていいです。歩道橋というチョイス、地方都市の情景等々、懐かしい雰囲気がとても好きです。
投稿元:
レビューを見る
決まったテーマはなくその時々のオファーに従って書かれた18の話からなる短編集。
得体の知れない不穏な空気、次々湧き出る記憶、連想の連なりなど、確かにこの作者らしさを感じる。
理瀬シリーズは最近読んだので「麦の上に浮かぶ檻」には興を惹かれたが、全般的には、いつ面白くなるかと思いながら読み進み、最後まで取り立てて面白くならなかったという感じ。
あとがきは結構興味深く、「はつゆめ」や「春の祭典」から続く長編は読んでみたいと思った。