紙の本
いつも同じ一つのことに引っかかる
2022/04/02 22:25
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投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
詩・朗読・古典翻訳などに関する町田康と伊藤比呂美の4回に渡る対談を収録したものです。町田康が嫌に伊藤比呂美に対して意地悪く感じる。言っていることは分かるが嫌にしつこい。どの回もいつも同じ一つのことに引っかかって、くどい会話が続く。まあ一つのことにこだわるのは町田康の小説そのものでもあるのだが。
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【問いを放つ。意外な答えに心が波打つ。スリリングな文学問答】文学の最前線で走り続けてきたふたつの個性が響き合い、反射し、波紋を広げていく。詩・朗読・古典をめぐる痺れるような4つの対話。
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詩、朗読、言葉、古典翻訳について話してるんだけど、ぜんぜん噛み合ってなくてすごい。噛み合ってないんだけど、でもお互いの知性や感性を認めあっているからこそ率直な「わからない」を発して対話できるわけで、そういうのは読んでておもしろい。
「そうそう!」と意気投合するような対談もおもしろいけど、こういう「わたしたちは違うね」ということを確認するだけの対談もよい。
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詩・朗読・古典の翻訳・…どの話題でも噛み合わない、噛み合わない、噛み合わない。あわやケンカ勃発か?!
様々な表現者としての顔を持つ2人が描く現代詩のその先とは。
自分らしい(その人らしい)表現を求めるのか、無意識に作り上げられていくものなのか。
答えは出ないが、誰かと一緒に考えたい。
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対談が掲載されるたび、あわや喧嘩勃発⁉️的なトークがおもしろくて読んでたのが祝★単行本発売とは。まとめて読むのを楽しみに図書館予約しました。伊藤氏の作品はたぶんふれたことがない。か、覚えてない。町田氏はだいぶ好き。理由、パンクでおちゃめだから。だから、どーしても町田氏寄りでしたなー、言い争い⁉️は。もしそれを世に出して、だれかに読んでもらって買ってもらって、それで生きていこうとするならば、やっぱり自分が自分のことばでおもしろいのはもちろんだけど、読者もきっとこう書いたらおもろいやろ、と書いてくれてるかどうかも大切だと思うな。町田氏の作品は、それが伝わるし、めんどくさくない。飄々としてる。伊藤氏の作品も読んでみれば言い分❓が理解できるかも。でも巻末の作品名だけみると、なんだか女性にこだわったようなタイトルばかりで、うーんそれだけでなんだか引き気味。個人的にそういうのがすごく苦手なので。男の愛のほうがランラン♪楽しそうだもん❣️
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2人による対談の一冊。翻訳とは太宰と中原中也について、詩の在り方、古典文学のこと。2人の対話は混ざり合わず、互いの価値観と自負があり両者の意見は平行線のまま進んでいく。私はこう、何故?僕はこう、何故?とずっと続きそうで微笑ましく勉強になった
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とても愉しく読んだ。
詩人の伊藤比呂美さんと、小説家/ミュージシャンの町田康さんの対談、というか、バトル。
おふたりとも、言葉を扱う職業ゆえ、言葉の意味や概念の違いについて、こだわりがあるようだけれど、もう、噛み合わない、噛み合わない。読んでいる方も、ちょっと笑いが漏れるほど。
伊藤さんの言葉にも町田さんがたびたび突っ掛かる。それはもう、しつこいほどに。
これは、けんかになるか、と思える瞬間もあるが、おふたりとも大人だからか、それとも、それを含んでの「曲芸」なのか、ヒートアップした会話は、ちゃんと元のテンションに戻っていく。
元から交流があったそうだが、今回の対談を経て、おふたりはグッと距離が近づいたのではないだろうか。わかりあえないままで。……それは私の願望だな。
私の印象では伊藤さんは「職人」で、町田さんは「エンターティナーだろう。
こう書くと、どう違うん?と、町田さんに食いつかれそうだが。
それに、例えが凡庸すぎて、おもんない人がおもんない事書いとる、とか、言われそうだ。
あと、びっくりしたのが町田さんは、自分には文体がない、と思っているらしいこと。
え、町田康といえば、読者の好き嫌いを分けるあの独特の文体が特徴では?
と、伊藤さんとともに疑問をぶつけた先の町田さんの答えに何となく納得した。
町田さん、町田さん、と、書いてる自分にウケる。
ファンになりました。
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詩人と作家だから違うのか、伊藤比呂美と町田康の個体差なのか、言葉と作品に対する考え方が異なって、互いに主張し合うけれど分かり合えないバトルが面白かった。
AbemaTVを見ているような。
この本を読み終えると、町田康を読んでみたくなり、早速図書館で本を予約した。
音楽はわたしには合わなかったけれど、言葉の選び方がとても慎重な人だと感じて、この人が書いたものを読みたくなった。
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飛翔能力があるから詩人なのであって・・・(伊藤
歌詞って、歌ってなんぼ、聴いてなんぼ(町田
歌いたいと思うもの、ああいいなと思うもの 音と発せられたところがすべて
カッコよくした文章が声に出したとき、意味の分からない音になってしまう可能性
語りもの 目の前で音が発せられているかのような錯覚 (伊藤
「私」にこだわり続ける 実は「私たち」
自分らしい語彙 本当の意味で使えるか 世界観 (町田
自分の力で何かをコントロールしたい (伊藤
比喩で話を転がす、小ネタを入れ込む話芸 (伊藤から見た町田
言葉も植物も私たちの周りに繁茂する(伊藤
言葉にはそれが生まれてきた理由や成り立ちがある、
その「人」の何だったのか? (町田
あたしは言葉を出すプロ 自分の言葉 朗読もする(伊藤
文体とは結果(町田
現在高尚なものがその時その時代においてその表現が
「本当はどういうものだったのか」:宇治拾遺物語(町田
自分の物語を語れる作品としての「日本霊異記」(伊藤
翻訳は自分の色が出ていても出ていなくてもどっちでもいい
歌うことが目的であって、自分の声であることにこだわりはない(町田
百年経っても残る、言葉の芯で伝えていける現代語訳を作りたい(伊藤
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P13歌詞 音として発せられたところがすべてなので、いくら文章として最高でも、それが音として最高の表現にならないと意味がないんですね。
P16語りもの 読んだ人に、今目の前で音が発せられているかのように錯覚させる文章のことです。
言葉の意味、その音の響き、活字になった時の文字としての美しさ
P97太宰 調子がいいから、読んでる方も自然とリズムに乗って一気に読んでしまう。
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言葉を伝えることはかくも難しいという見本のような対談.お互いが自分の言葉に妥協しないところが面白買ったけど,伊藤比呂美が歩み寄ろうとしているのが少し気の毒.
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ここまで激しい対談集は初めて(笑)。
お互いにメンタルが強くないとやってられない。
古典を現代語訳したお二人の作品を読んでみたいと思いました。
太宰治についての解釈も面白かった。