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信長が亡くなり織田vs豊臣をベースに真田昌幸と繋ぎをつける様子や、徳川軍内の井伊隊武田残党兵に弔い戦を挑まれる森長可、という戦場の熱気と流れにドキドキしました
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織田信長の死のあと、秀吉が後継者のように振る舞い始めた。織田家は二分された。
秀吉の武力と比べると家康は圧倒的に不利。
信長の遺児との協定は筋道としては正当なものであったが。
いかんせん、この信雄があっさりと秀吉に城を次々明け渡す。
梯子をひかれた格好だ。
正当な後継が秀吉と和睦をした後、家康も停戦というか手を引く。
徳川の三河衆の秀吉憎しの強い声の中、できれば生き延びて機械を待つつもりの家康は同じく、死に戦は避けたい茂兵衛に無言で助け舟を出させるが。。。
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そこそこ出世し、守るべき妻子と体面を持ってしまった茂兵衛の憂鬱。そして、平八郎から阿呆の花井を押し付けられてしまった。「花井のような男は……大事な仕事は一切任せず……これぞ頭立つ者の心得」とは、現代の会社組織でも言えること。表裏比興之者・真田昌幸、長男・信幸、次男・信繁(幸村)との出会いが、今後どのように絡むか楽しみだ。小牧長久手の戦いは、本シリーズでの他の戦と同様、臨場感あふれる筆致で良かった。
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三河の雑兵から鉄砲大将まで成り上がった茂兵衛。
信長は亡くなり、秀吉と家康のガチンコの戦いが始まる。
その中、百姓から武士となった茂兵衛の活躍が気持ち良い。
しかしまだ秀吉との戦は始まったばかり。
次の10巻が待ち遠しい。
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小牧長久手の戦いというのも、近場に住んでおりながら、秀吉との戦いということも含めてほとんど内容は覚えていなかった。
約40年前に全巻読了した山岡荘八の徳川家康の中にもあったはずなんだが・・・ということで、それを改めてパラパラ見直したら、第10巻にかなりのページ数を使って記述があった(何にも記憶に残っていなかったということ)。
それにしてもこちら、本書が第8巻、山岡版が全26巻なので、単純計算すると、こちら全20巻までいくのかなぁ・・・いや、植田茂兵衛の物語なんで、家康より長生きしたらどうなんだ?とか、まだまだ楽しめそうです。
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中間管理職の悲哀を味わう茂兵衛。阿呆な名門の息子を上司に押し付けられ、部下からは一斉に非難される。また、部下にも上司にも気遣いの毎日。30代も後半となり、白髪も出るし体力の衰えも。
信州に出陣し、仕事は真田昌幸と息子2人と親しむこと。毎日のように上田城へ出向く。
後半は小牧・長久手の戦いに出陣。周りは反豊臣秀吉ばかりのところに茂兵衛は和戦派。大勢の前で家康に問われて大苦戦。小牧・長久手の戦いでは一応活躍。
老成してきた感がある。若さが感じられなくなってくると、読むペースもスローダウンか?
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人は現在にのみ生きることは許されない。過去を引き摺り、将来を思い悩みながら、愚図愚図と不器用に現在を生きるしかないのだ。禅坊主が言うように、「今、この時にのみ生きる」ということができたら、どんなに楽だろうか、と心底から思う。
人間関係は難しい。正論を言うは易く、行うは難し。
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2023.2.13
平八郎様分かってやってよ〜
2人がもめると切ないなぁ。
すぐに2人で議論しあって、お互いの言い分を分かった上で認め合えれば良いけど…
けど、この時代での茂兵衛の感覚は日本のLGBTQの方達に匹敵する程の居心地の悪さなんだろうなぁ。
場合によっては命に関わるかもしれないし。。
そんな中、自分の考えを持っている茂兵衛は偉すぎる(><)
『死ぬ気』の一言が入っただけで、かくも盛り上がれる『侍という人種』を茂兵衛は奇異にも、滑稽にも、愛おしくも感じていた。
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Audible読了
この巻は濃淡がはっきり出ている。
前巻から半ば「公」の人となった茂兵衛。相対するは乱世の奸雄、真田昌幸。はっきり言って政治オンチの茂兵衛とはアンマッチすぎて、読んでいてもちっとも面白くない。
一方で小牧・長久手の戦いでは、鬼武蔵こと森長可(もりながよし)を駆逐し、豊臣方を敗走に追い込む活躍を見せる。長可の名は、父・可成と、信長の長をもらったという織田家きっての猛将。それを配下の鉄砲隊の名手が眉間を撃ち抜くというのは、史実をきっちりと再現させている。戦国ファンでなくても狂喜するような展開だった。
日進市の県道57号線沿いにある岩崎城が出てくるのも、地元民としては縁があって誇らしい。
狂喜といえば、槍衾についても触れたい。足軽に槍を持たせて整列させ、横一列に進軍させる槍衾。これが鉄砲と並んで戦国最強だとか。槍さえ持てれば練度は不要。いよいよ乱世も、質より物量の時代に突入した感。
槍衾は1人でも列から逃げなければ良いだけ。そのため上司となる人間は、逃げだす者を容赦なく斬れと諭す茂兵衛。槍衾は勝つための凶器だ。その非情な狂気を垣間見て、ひとり寒くなった。さすがにサラリーマンになぞらえる気にもならない。
さてこれで豊臣と徳川は一旦休戦するも、関ヶ原は刻一刻と近づいている。どこまでいける足軽・茂兵衛課長。
この先、槍の活躍はあるのか。
楽しみと半々の複雑な期待を寄せている。