紙の本
梟の一族
2023/02/19 17:08
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投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
睡眠が必要なく、高い身体能力が特徴の、梟の一族。目立たないように、ひっそりと生きてきた彼らの、存続の危機。
日々の厳しい鍛錬の賜物の能力は、超人的だが、現実的で、どんどん話に引き込まれていった。
もっと、忍者らしいシーンが多かったら良かったな。特に、里に一族が集まった場面は、集団での活劇を期待してしまった。
未解決の件もあるし、続編があるかな。
紙の本
忍者を現代に蘇らせた剛腕に拍手。
2022/05/29 00:11
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投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
忍者を現代に蘇らせた剛腕に拍手。一夜にして集落が消え、一人取り残された忍者の末裔のヒロイン。訳が判らないまま優れた身体能力と幼児から鍛えられた冷静な精神力で危機を切り抜けていくスーパーヒロイン振りが格好良い。著者は特にヒロインの容貌などをきめ細かく記述してないのに、何故か凛とした美しい少女の顔・姿が自然に頭の中に浮かんでくるから不思議。まあそれは一読者である私の勝手な妄想でしかないのだが、そのような姿を浮かび上がらせるほどに格好良いのである。あっ、内容も謎めいた展開ながら、読み進めるとしっかりと矛盾なく構成されており、結末もハッピーで納得。
今回も意表を突く分野への挑戦に感服でした。
電子書籍
面白かった
2022/04/11 11:19
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投稿者:にゃお - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白かったです。
できれば長編とかで巻数重ねてじっくり読みたい気持ちもありましたが、ちゃんと解決してます。
表紙の史奈もかわいい。
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備え怠るべからず/独りに利あり/怠惰憎むべし/
驕るべからず/偏れば誤り多し/
寡兵を持って多勢に勝つべし/機略縦横になせ/
妬むべからず/怯懦恥ずべし/名誉を尊ぶべし/
賢将は勝って慎む/梟の本懐
特異な体質の一族は山奥に隠れ住む。生活のためなどで下界に暮らし始めた者におそいかかる病。特異さの原因は?病の理由は?山奥の村で一人残された史奈は何を求めて進むのか。
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忍者の末裔ともいわれる集落が襲撃されるところから始まるお話。主人公が1本芯が通っていてブレがないので、気持ちのいい物語に仕上がっています。歴史の闇に埋もれて消えていきそうだった一族の、これはスクラッチ&ビルドの物語でもありますね。
謎の残しているから、もしかしたら続くのかな。
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1日6時間眠るとしたら、
一週間で42時間、一ヶ月で180時間、
一年では2190時間にもなる。
24時間で割ると実に91日分の計算だ。
起きてる時間18時間で計算すると122日分。
人生にすると・・・
なぜそんな計算をするかというと、
この物語の主人公は眠らないのだ。
特異体質といえばそうなのだけど、
眠らないのは主人公一人だけではない。
一族もろとも里に住む者全員、眠らないのだ。
そうした力を活かし時の権力書に仕え、
歴史を裏から支え、時代を動かす存在。
だから梟の一族と呼ばれる。
そうした者が現代も生き残るとしたら。
果たして眠らない体質は何をもたらし、
何を可能にするか。
インターネットが発達し、どんな個人的なことも、
あらゆるものが白日に晒されてしまう時代。
そうした一族が秘密を守り抜き、
自分たちの力を発揮して
生き延びる策はあるだろうか。
逆に言えば、秘密を守りたいと思うだろうか。
秘密を持ちながら力を発揮できるだろうか。
窮屈な中でも生き延びたいと思うだろうか。
この世界のどこか、
こうした物語が本当に起こっているといい。
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単行本の時に見落としていた。私好みの伝奇小説。子供の頃に読んだ、半村良の産霊山秘録、平家伝説や恩田陸の常野物語が好きな人なら間違いなく楽しめると思う。
これは、滋賀のとある山里の人々がキーとなる話だが、ちゃんと現代の話になっています。
文庫の、解説はネタバレに近いあらすじが書かれているので注意して。この解説は、オビや裏表紙を見て買う人にはそもそも不要だと思うけど。
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夢中で一気に読みました。
冒頭からハラハラドキドキの展開。
文章から感じる緊迫感や里の香り。
どれを取っても最高のエンターテイメントでした。
映像化されたらいいなぁって思いました。
でも、まずは小説読んでみてほしい。
一気読み間違いなし!
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『「外」の者との友情や愛情、隠してきた能力への科学的アプローチといった相反する価値観が、史奈という聡明な少女の中で無理なく一つに融合されていく。悠久を見渡し、変化を包み込むような一冊である』本の帯に紹介されたまさにその通り。面白かった‼︎
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この作品は、「他の人と違う」という感覚を一度でも持ったことがある人にはとても共感できるのではないだろうか。史奈は他の人とは違うけれど普通の人と同じように見えるよう集団に溶け込んだ。そんな史奈が今回の事件によって自分らしさを発揮する。つまり「梟」として生きる。そのためにも「梟」の真実を、ルーツを知るため、歴史を遡る。ページが進むにつれ謎が溶けていく。
視点は史奈と結川という史奈を追う警察側の目線が交互に入れ替わる。四面楚歌な状況にあってもその中から味方を探し当て、生き抜く姿が、まさに忍者!
忍者×サイエンスエンターテイメントという新しいジャンル。ありがちな忍者像ではなく本来の忍者の芯の強さが見えとても魅力的な作品。
生きづらさを抱える者の葛藤を描いた、絶えない「梟の一族」の物語。
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サイエンス × エンターテイメント!!
と帯文にある通り、ただのファンタジーではなかったです。久しぶりに買ったその日のうちに一気に読みました。
忍者など、日本古来のちょっと古風なものが出てくる物語はもともと好きなのですが、その上サイエンス要素もあって相乗効果で楽しめました。
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SF要素もあり、ミステリーもあり惹き込まれた。
序盤の謎の多さが特に惹き込まれて、夢中になる。
ただ、謎、伏線、隠し事、専門用語が絶え間なく出てくるから、理解するのに苦労する。
後半の登場人物の多さとその人のプロフィールも時間をおくとわすれてしまう。
個人的な感想だけど、時代が絡むと苦手に感じる。
最後まで読んだけど、篠田さんがカッコ良くて良かった。
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面白すぎた。
現代ファンタジーに近い。
森の奥に住む梟の一族、彼らは夜を統べ、眠らない体質を持ち、異常な身体能力を持つ。
ある時村が襲われ、唯一10代であった史奈はツキである祖母の言いつけを守り、1人魔の手から逃れる...
村を襲ったのは誰なのか、梟の眠らない体質とは一体何なのか、史奈という1人の聡明な少女を起点に、一族の秘密を解き明かし、新しい歴史を刻んでいく物語。
純血の梟は史奈しか生き残っておらず、外の血が混じった梟には、カクレと呼ばれる、眠る赤子が産まれるようになった。眠る赤子は間引かれるか、外の世界に追い出されてきた。史奈は高齢者しか残っていない里で幼少期を過ごし、友達もみんな外の世界に行ってしまった。今回、村が襲われ、仕方なく外の世界に足を踏み入れることになるが、そこで見る新しい世界と、そこで出会う梟以外の人々、そして追い出された梟たちに史奈の何かが徐々に変わっていく。ページを捲る毎に史奈が強く、したたかな女性へと変わっていき、ラストは祖母からツキの座をもらい、掟に縛られない新しい梟を作ろうとする。
長栖の諒一と容子兄妹がすごいかっこよくて好きだし、梟にも負けない強さを持つ篠田さん、郷原所長の娘でありながら史奈を支えた遥など魅力的なキャラが勢揃い。
ひとつの映画を観終わったような感動と興奮でした。本当におすすめ。
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“眠らない”特殊体質を持つ忍びの末裔、梟の一族。
冒頭の襲撃からロマン擽ぐる展開がひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ...。
もっとパルクールばりに疾走感が感じられたら尚よかったな。
睡眠に関する知見に触れられたのも興味深い。ウイルスベクターの話とか。
全体的に設定が本当に魅力的で、この魅力を引き出すにはページ数が足りなかったんじゃないかな...。440ページでは。
戦いが起こりそうな気配があっては通り過ぎ
学術的な話に踏み込みそうな場面でもう一歩踏み込まず
マイノリティーの話題にも触れるけど重くはならず
敵の強大な影も煙のように消えてしまった印象だったな。エンタメってむずい!
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とてもユニークな発想でストーリーも面白かった。以前滋賀県に住んでいたこともあり多賀神社も行った事もあり、何となく親近感も湧いたが、場面の展開が早いわりにはスピード内容が浅く感じた。登場人物は多いがひとり一人の個性に深みのある切り込みが欲しいと感じた。