紙の本
医療日誌
2022/08/21 01:11
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回はほぼ医療の1冊。
あんまりライトな空気感もなく、
がっぷり四つで体調と向き合う。
今後陰陽の力が必要になりそうな布石も散らしつつ。
現代にも通ずる、あるいは医療の限界を指す言葉。
「怨霊に囚われる者は、得てして医術を信じない。
あるいは医術を信じられないから怨霊に囚われるのかもしれない」
紙の本
おもしろかった!
2022/09/11 21:29
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
博多より招かれて平安京にきた女医瑞蓮。
異性の医官に相談しにくい婦人病を中心に後宮の女達の治療をしていたが、次期東宮の正妻である大納言の姫から不妊の相談をされる。
医術よりも祈祷や呪術が信じられている時代に、不調は呪われているからではと怯える人に医師として向き合う女医の物語2巻目。
まさかの昆虫食でぎぇぇぇという気持ち。
でもホントこの時代子ができないのはほぼ女性側の責任にされたよね。
瑞蓮が大姫に貴方だけの原因ではない、夫婦で話されよと言い切った姿勢と、彼女を信頼した大姫の気持ちはわかる気がする。
今回は医官の友人樹雨と師の宮との対話など、医師としての姿勢での名言が前巻よりも多かった気がする。
患者が医術よりも呪術を気にしてしまう時代で、真摯に患者と向き合って病状を改善しようと頭を捻る彼女らは読んでいて応援したくなるなぁ。
投稿元:
レビューを見る
博多の唐坊で胡人の父から医術を学んだ瑞蓮。京の都へ来て1ヶ月が過ぎ、後宮の姫達から信頼を得て難病や婦人病などの相談を受けていた。そん中、妃から不妊の相談を受け…
現代医学では考えられない物が当時にあったのが新鮮でした。
そして、瑞蓮の頭の回転の速さに脱帽でした。後宮故の問題もありましたが、妃の体も解決に向かったのはホッとしました。
投稿元:
レビューを見る
今巻では婦人病に関わる話が中心になっていました。
月経に関する問題もあり、この時代の月経の研究に興味があるものでとても楽しめました。
医学が進んだ現代でも不妊は大きな問題だし、それが帝の妃に関することであれば国家的な問題になるわけですから。
しかも、この時代にはまだ呪いや呪詛、祟りが信じられていた時代であるわけで、それだけに医療を扱う人々は大変だったと思うのですよね。
次の巻も楽しみです。
投稿元:
レビューを見る
後宮の女医として留めおかれた瑞蓮
女性ならではの相談が持ち込まれる中、症状の裏側を探って行く様子にハラハラとしつつ、和気医官の成長著しさが眩しい今巻
後宮の重圧はいつの時代も辛そうです
怨霊や呪詛が強く信じられていた後宮で、『医官として』戦う瑞蓮と樹雨を今後も応援したい物語
京に長く居るうちに訪れる瑞蓮の変化も楽しみです
投稿元:
レビューを見る
このシリーズ大好きです。物の怪だの呪いだのがはびこる平安京で、病の原因は何かと根気強く調査を続けるミステリー小説でもある。今回は不妊や障害がテーマになっており、道徳としても難しいテーマを考えさせる内容だった。
投稿元:
レビューを見る
気の病いに逃げない!
という部分は耳が痛い。
リハビリ的な部分は描写が難しく、今後どうなるか。
まだ全体的にキャラクターが確立していないかな?
投稿元:
レビューを見る
呪いが身近なものであると感じ、心身の不調の原因だと思い込んでしまう平安時代の人…それは仕方ない中で対処しようする瑞蓮や樹雨、丹波医官、もどかしい部分もたくさんあるだろう
不妊治療は現代でもデリケートな問題、世継ぎ争いが絡んでくる当時の姫たちは相当ストレスだったろうな
向上心を忘れずに病と向き合う姿勢、大切!
投稿元:
レビューを見る
後宮の姫たちから信頼を得た瑞蓮が大活躍です。
医学が発展した今ですら不妊は女性に対し風当たりの強いことですが、当時(というか、つい最近まで)は全てを女性が背負っていたと思うと、優しく公平に寄り添ってくれる女医さんは心強いと思いました。
症状から診たて丁寧に診察することで、怨霊が信じられている時代に病と向き合って行く瑞蓮がとてもかっこよいです。丹波医官という新しく頼れる登場人物も出てきて、今後も楽しみです。
投稿元:
レビューを見る
父を胡人に持つ主人公の瑞蓮は、都では異彩を放つ薬師。今回は女性の病について、いろいろと治療を重ねる。病の原因を探る姿や他の人々へのちょっとした感情の揺らぎなどがリアルな感じでいい。四肢の筋肉が衰えていく病の朱宮への若き医師・樹雨の思いも眩しい。
投稿元:
レビューを見る
小田菜摘の3冊目.極端な悪人も登場しないので,安心して読める作品で平安ものとしては2冊目.心理描写もうまく,この作家のファンになってしまった.次作が出たら読みたい.
投稿元:
レビューを見る
1巻より面白くなった。
薬としての昆虫食、原因が”呪い”にされがちな平安の、
呪いに逃げない薬師の話。帥の宮がおもろい。