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投稿者:語彙力勉強中 - この投稿者のレビュー一覧を見る
人間は誰しもバイアスがかった世界を見ているのだと気付かされた1冊。脳科学や心理学に興味があるなら是非とも読んでほしい。
読み易い認知バイアスに関する本
2023/03/23 11:43
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投稿者:M.F - この投稿者のレビュー一覧を見る
近年は、人間の認知の歪み・偏りを題材とする本が、何年かおきに話題をさらう傾向があるように思う。
(「ファストアンドスロー」等が代表例といえようか)
タイトルからも予想されるように、本書も、そういう分野に属する本と言えるだろう。
そういうなかにあって、本書の特色はといえば、かなり、読み易い・わかり易いように工夫されていることにあると思う。
今までこの分野の本を読んだことがない方にも、十分おすすめ出来る。
このレビューを作成している時点においては、既に、本書の続編に相当する「認知バイアス事典 行動経済学・統計学・情報学編」が刊行されており、興味を持った場合には、さらに知識を深めるステップが用意されているのも嬉しいところである。
〈事典〉として使うのに適した体裁
2022/11/29 08:24
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投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『情報を正しく選択するための認知バイアス事典』は論理学的アプローチ、認知科学的アプローチ、社会心理学的アプローチの3つのアプローチに分類され、それぞれ20個、合計60個のバイアスを定義・関連バイアス・具体例・対策・参考文献という一定の型式に従って紹介します。
「吊り橋効果」や「サブリミナル効果」などの有名なものから一般にはさほど知られていないものまで、比較的わかりやすくイラストや図解を使って説明されています。
60個全部を記憶して対策するのは無理ですが、一度通して読むことでいかに人間の感覚や思考があてにならないかを知ることは、様々な誤謬に知らずに陥ることを防ぎ、より客観的・論理的・批判的に思考するための一助となります。
以前にロルフ・ドベリの『Think Smart 間違った思い込みを避けて、賢く生き抜くための思考法』のドイツ語版を読みましたが、内容的には重複する部分も少なくありませんでした。こちらでは52種類のバイアスが紹介されていました。
両者を比較すると、『認知バイアス事典』はタイトルの通り〈事典〉として使うのに適した体裁になっており、『Think Smart』は読み物としての面白さがある一方で、練習課題が付録についているところが実践向きと言えるでしょう。
どちらも良書だと思います。
非常に役立つ認知バイアスの解説書
2022/01/24 14:57
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投稿者:本の虫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、皆が陥りがちな認知のバイアスについて紹介しています。
60種もの認知バイアスが具体例などを交えて詳細に解説されており、巷で溢れる陰謀論や詭弁などについて理解するのに非常に役立つと感じました。
また、自分がこうした認知バイアスに引っかかっていないか振り返る良い教材にもなったと思います。
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投稿者:R.H. - この投稿者のレビュー一覧を見る
レビューが参考になれば幸いです、
本書の内容は陥る現象に名称をつけ、その症状や状態などを解説しています。名称については知りませんでしたが、内容はとても当たり前の事が書かれており、私の周りに幸い居ないだけなのか、事例のように思い込んだり、偏ったり、陥ったりする人は見当たりません。 現象に名称を付け分類し整理立てた本になっているので、同じ研究分野の人などは関心するのかもしれませんが、私は生活する上で役に立つかもと思い購入したので思っていた本ではありませんでした。 用途に合えばいいのですが、購入前に試し読みなど出来ればおすすめします。
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・代表的な認知バイアス60の紹介
・知識の呪縛
・ダニングクルーガー効果
・現状維持バイアス
・心理的リアクタンス
・究極的な帰属の誤り
・バーナム効果
・ハロー効果
・単純接触効果
・疑似相関
・確証バイアス
・フォルスメモリ
・気分一致効果
・認知的不協和
・サブリミナル効果
・マガーク効果
・ミュラーリヤー錯視
・信念バイアス
・早まった一般化
・
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まともに選択ができないと感じていたなかで、認知バイアスについての本が欲しいと思っていたから、とてもありがたい。
60種の認知バイアスを紹介している。
例え話・ケース→解説→認知バイアスとの向き合い方(自覚法や対人上の注意点など)
という流れで、わかりやすい。
英語の用語の記載や、参考文献が一つ一つに示されているのが、役に立ちそう。
読み込んで、客観的な認識、合理的選択ができるようになりたい。
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情報リテラシーの文脈(詳しくは「ファクトフルネス」参照)においても、マーケティング施策(詳しくは「行動経済学」系書籍、「金儲けのレシピ」「依存症ビジネス」「キャズム理論」「脳内麻薬」など参照)にも、時代を読んだり(詳しくは「社会学キーコンセプト」「空気の研究」参照)、対話であったり、、、ありとあらゆるシーンで「認知バイアス」のメガネから眺めると、世界の見え方がガラリと変わる。
「認知バイアス」は、「第一感」「第一印象」「直感的」「思わず」「つい」といった「反射的な感情」と言える。これは心理学や社会学にもよくテーマになる分野であり、ダニエル・カーネマン「ファスト&スロー」で記される「システム1」とも言えるし、コヴィー「7つの習慣」の「第一の習慣」である「主体性」を発揮するために必要な知識とも言える。
今、目の前で起きている自分や相手や組織の状況を「認知バイアス」のどれかと重ねることができると、コヴィー氏の言う「主体性」を発揮して、カーネマン氏の言う「システム2」を発動することができる。手元に置いて損はない一冊。
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人が物事を認知するときの偏りを倫理学、認知科学、社会心理学の3つのアプローチから書かれていました。自分でも無意識にやっていたこともありハッとしました。この本のおかげで物事の捉え方の幅が広がりました。
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評価:4.5
途中だが、大変、面白い。
コミュニケーション中、
モヤっとするが、
理由原因が分からない。
そんなケースに、気付きを与えてくれる。
使いこなせるまで習得したい。
ビジネスの駆け引きや対人関係に役に立つと思う。
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図書館で。
認知バイアスに関する項目を60個紹介した本。
3分野に分けてそれぞれ20個を厳選して解説。
バイアス自体の説明に加えて、バイアスが発生する背景・原因、どのように防ぐ・活用するかなども説明されてるのがよかった。
論理学 二分法の誤謬、ソリテスパラドックス 砂山はげ頭ロバのパラドックス、多義の誤謬、循環論法、滑りやすい坂論法、早まった一般化、チェリー・ピッキング、ギャンブラーの誤謬、対人論法、お前だって論法、藁人形論法、希望的観測、覆面男の誤謬、連語錯誤、前件否定、後件肯定、四個概念の誤謬、信念バイアス、信念の保守主義、常識推論。
認知科学 ミュラー・リヤー錯視、ウサギとアヒルの図形、ゴムの手錯覚、マガーク効果、サブリミナル効果、吊り橋効果、認知的不協和、気分一致効果、デジャビュ、舌先現象、フォルス・メモリ、スリーパー効果、心的制約、機能的固着、選択的注意、注意の瞬き、賢馬ハンス効果、確証バイアス、迷信行動、疑似相関。
社会心理学 単純接触効果、感情移入ギャップ、ハロー効果、バーナム効果、ステレオタイプ、モラル信任効果、基本的な帰属の誤り、内集団バイアス、究極的な帰属の誤り、防衛的帰属仮説、心理的リアクタンス、現状維持バイアス、公正世界仮説、システム正当化バイアス、チアリーダー効果、身元のわかる犠牲者効果、同調バイアス、バンドワゴン効果、ダニング・クルーガー効果、知識の呪縛。
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バイアスの事典
「あのバイアスってなんだっけ?」みたいな時に手元で調べる時に使いやすいと思う。参考書みたいなイメージ。
説明は結構わかりやすい。
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小平市の図書館から借りて読みました。
とても読みやすく面白かったです。
電子書籍版もあるからダウンロードしてまた読んでも楽しめそう。日常のバイアスに気づくヒントになります。
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サブタイトルは「世界と自分の見え方を変える『60の心のクセ』のトリセツ」ということで、ついつい見方が歪んでしまうような心の働きのパターンを紹介したもの。有名な「循環論法」とか「吊り橋効果」、「デジャビュ」、「ステレオタイプ」などが含まれる。3人の著者がそれぞれ「論理学的アプローチ」、「認知科学的アプローチ」、「社会心理学的アプローチ」について書いている。
後の2つについては、心理学を一通り勉強したら絶対に習うような内容もいくつか含まれている。入試の英文でも、この手の話、社会心理学とか行動経済学みたいな話は本当によく出てくるので、入試問題を解くときにも役立つかなあと思った。
印象的だったところのメモ。「希望的観測によって相手が説得されてしまうのは、多かれ少なかれ、説得されてしまった人が、今その主張をしている人の熱意に負けてしまったからと考えることもできる。」(p.59)という部分。「証拠の不足と希望的観測を自覚していたとしても、どうしても自分の主張を通したいのであれば、この熱意を相手にぶつけてみてもいいだろう。」(p,60)という、確かに、バイアスがかかっているからダメでそういうことはしない、ということでもないんだなあと思った。それから「プラシーボ効果」は有名だけど、「逆プラシーボ効果」(p.119)というのがあるんだ、というのは初めて知った。あと「モラル信任効果」(p.199)というのはなんかリアルだ。「自らが立派であること、社会の役に立っていることを認識しているがゆえに、『これだけ素晴らしいのだから、多少倫理に反するようなことを行ったとしても許されるだろう』と無意識のうちに考える」(p.198)らしい。古畑任三郎の犯人なんか、こんな感じの人ばっかりじゃないかなあとか(殺人する部分は別として、日常的な言動が)。それから「人は利得よりも損失を重視する」(p.220)、「私たちは利得と損失を比較する際、損失のほうをより重大だと感じる」(p.222)という部分は、納得したが、なんで人はそう思考するんだろうか?あと最後に2020年の調査で、「悪いことをすると罰が当たることがあると考える人の割合」は、現代のほうがそう考える人の割合が高い(p.226)というのは意外。意外だけど、よく考えると「公正であるべきだ」ということは世の中の理不尽や不公平を受け入れられない、耐性がないということだから、それだけ「おこちゃま」の人が増えているというか、融通が利かないというか、そういう今の世の中を反映しているのではないかとも思えてしまう。
全体的に最初の「論理学的アプローチ」のところは、おれがあんまり慣れていないからなのか、例が分かりにくかったり、そんなことないだろ、と思ってしまったりして、正直そんなに読んでいても楽しくなかった。それから全体として、「だからあなたも~してみてはいかがだろうか」みたいな、安っぽい?提案というか、忠告が一言添えてある部分が、確かに上の希望的観測のところはそうだよなと思ってしまったけど、あまり多すぎると変なビジネス書みたいな雰囲気を出しているところがイマイチだった。(21/08/01)
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認知バイアス(偏見や先入観、固執断定や歪んだデータ、一方的な思い込みや誤解)について、3つの研究分野からまとめられている。
新たに知ることができたものもあったので読んでよかった。
情報が溢れている現代において、知っておいて損はない知識だと思う。