紙の本
大変そうだけど素敵なお仕事
2023/10/13 16:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mk - この投稿者のレビュー一覧を見る
家裁調査官というあまり一般的には知られていないお仕事をしている女性のお話です。問題を起こした少年たちの話にとことん耳を傾けるというのは、簡単な事ではないだろうなということがわかりました。それでもやりがいのある素敵なお仕事です。
投稿元:
レビューを見る
犯罪を犯した少年たちは背景に生きることの困難を抱えていて切ない。一話完結で一話ごとに地域や季節を楽しむ食べ物が出てきて和むシリーズもののドラマのよう。
けれど「大変なあっち側と平穏なこっち側」感が否めない。
投稿元:
レビューを見る
星3.5
新シリーズらしい。
最初、家裁調査官にまつわるもろもろの解説が続き、なかなか入り込めない。複数の事件も同時進行し、整理しづらかったのだが、後半から乗ってきた。
明らかな猥褻行為と、単なる物を拾う行為が同じように犯罪として裁かれるのは、ちょっと納得がいかないところがあった。作者が悪いのではなく。
投稿元:
レビューを見る
事前の「暗めの小説かな」の予想とは異なり、といって明るいお話とも違いますが楽しめました。お仕事小説?『ボクの町』に雰囲気が似ているなぁと。
投稿元:
レビューを見る
少年係調査官の庵原かのんが、罪を犯した少年たちや周りの人間の話を聴き、彼らの更生に尽力するさまを描いたお仕事小説。事件の陰にある心理の謎を描いた、ミステリに近い部分も多少はあります。
少年たちが事件を起こした背景にはさまざまな問題があり、完全ではないにせよ少年たち自身にそれほどの罪はないのでは、と思える物語が多いです。だからといって少年たちをただ許してしまうだけでは、何ら彼らが救われることにはならないというのも難しいところ。罪を罪として自覚させながらも、犯罪の原因となる問題を取り除き、そして少年の周りの人たちにもまたサポートすることが求められる調査官の仕事は本当に大変で、しかしやりがいはありそうです。ひたむきに職務に邁進するかのんの姿に不安を感じさせられることがないのは、彼女の周りの人間環境が素敵だからかな。穏やかな気分で安心して読めます。
お気に入りは「パパスの祈り」。愛情にあふれた仲の良い家庭、利発な子供。それなのに起こってしまった問題のもとにあるものがなんとも悲しい話です。たぶんこういう問題って、世間に知られてないんですよね。だからこそもっとも改善の余地があり希望の持てる物語で、ほっとさせられました。
投稿元:
レビューを見る
家裁調査官の仕事内容が物語を通して知ることができた。物語に登場する少年少女らの犯罪は親の悪影響を受けている。罪を犯すのは子どもだが、親がその火種を作っていることに気づかされる一冊だ。
投稿元:
レビューを見る
連作短編集7編
家裁調査官のお仕事小説だが犯罪がらみの少年を対象にしているのでそれぞれのケースに考えさせられることが多い。家族環境を重視して対処しているなど調査官の仕事も大変だと思った。
主人公の庵原かのんの遠距離恋愛のゴリラの飼育員、いい味出してました。
投稿元:
レビューを見る
さまざまな問題を抱えた少年少女たちと日々対峙する家裁調査官。
いやこの仕事ハードすぎない!?
問題の種類も様々で、あっさり解決とは行かないケースばかり。そのへんに現実感がある。
蘊蓄もおもしろかった。知らないことがいっぱいある。
シリーズ化したらいいなー。
投稿元:
レビューを見る
話の結末を見ないまま終わる短編。それがこの本の特徴とでもいうべきか。すっごい気になるわけでもないけど、あんまりすっきりはしないなー、この後どうなったのかなー、と思いながら読み進め、最後の「おとうと」だけは、とてもスッキリできた。なので読了時はわりと晴れ晴れ。
美味しいものの描写がたくさん出てきて読んでて腹が減った。
ゴリラの飼育員の彼氏や、劇団員の弟や、同僚の若月君など、なかなか良い味出してる。ただウザいかもしれないが、主任にもっと優しくしてやれ。
投稿元:
レビューを見る
雑誌でオススメされてたので、図書館で
借りてみました
集中して読めたので1日で読めました
登場人物が多彩で様々な事情が
あってみんな苦しみながら犯罪をおかしてしまって
いました
次も出たら読みたいと思います
投稿元:
レビューを見る
スッキリ終わらないところがモヤモヤしつつも現実はこんな感じなんだよなと思ったりする。
この仕事は忍耐力が必要だよなと思うし尊敬する。
投稿元:
レビューを見る
家裁調査官という仕事があると初めて知りました。未成年者が再び犯罪者にならないことを第一に原因を見つけていく。罪を償わせると同時に必要なことかもと考えさせられました。
投稿元:
レビューを見る
家裁調査官の仕事は、「聴く」ことが仕事。
福岡家裁北九州支部の少年係調査官である庵原かのんは、ひたすら少年少女や親たちと面会を繰り返す。
そして、どうして罪を犯すことになったのか、反省しているのか、などを聞き取るのである。
生まれ育った環境や生活の様子、親の子に対する考え方、確かにさまざまである。
何が正解で、罪を犯すのを防げるのか…
難しいことだと思う。
子どもの性格を把握している親がどれだけいるのか…とこれも気になった。
ほんとうにいろんな子どもたちがいて、いろんな親がいて…でもひたすら「聴く」しかないのだなと感じた。
ただ、ひたすら駆けつけ耳を傾ける庵原かのんを子どもたちは必要としているのかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
全然スカッとしない。ある意味リアルだ。「どんなに頑張っても、家裁調査官の仕事はここまでだよん」と突き付けられたようだ。北九州市で家裁調査官として働く庵原かのん。真摯に仕事に向き合うかのんのケーススタディ7編。良書の類には違いないのだけれど、そんなに面白くない。ページが進まない。どの話も問題提起はしてあるもののさほど解決してないから読み物として楽しめない。キャラも悪くはないけど普通で際立ってない。似たような題材なら岩井圭也さんの『付き添うひと』柚月裕子さんの『あしたの君へ』の方が個人的には面白かった。
投稿元:
レビューを見る
家裁調査官という仕事があることを初めて知りました。罪を犯した少年少女の様々な家庭環境…。「聴く」ことしかできないと言うけれどそれだけでこんなにも助けになる。