セルフライナーノーツも楽しい
2023/05/30 16:11
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投稿者:ちぃ - この投稿者のレビュー一覧を見る
表題作は、題名に「???」妙な世界観に「??」ラストで「!!!」
帯によると他社で「倫理的にダメ」とボツになったそう。確かにある意味問題作。
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投稿者:yino - この投稿者のレビュー一覧を見る
ド直球のSFから哲学チックな話まで、バリエーションに富んだ良質な短編集。「沈黙のリトルボーイ」が特に好みでした。
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「頭の体操」のような面白いお話しをたくさん読めて楽しい!
そこに風刺や暗喩、祈りを読み取ろうとする自分がいることを発見したことも含めて、楽しい読書でした。
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「沈黙のリトルボーイ」広島の不発となった原子爆弾の扱いをめぐる話。アメリカ目線でそう見えるかーと面白かった。
「ボーナス・トラック・クロモソーム」ゆばゆばしい小気味良い文章にクスリとさせられる。
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どんどんいすかりさんの文体が好きになっていく…。
乾いた校庭とかきれいな広い道路みたいな、親しみとなつかしさがあって、安心できて、埃っぽくて、でも清潔で、見通しがよくて、でも危ない。
星新一に似てると言われて憤慨?されていたようだけど、私の中では藤子F不二雄感ある。
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短編集で、Web時代に乗っていたものもアップグレードされてて面白かった!
タイトルの比喩表現はこの本を手に取るか、柞刈湯葉先生のファンなら元ネタわかるハズ(笑)
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ブクログでフォローしている方が絶賛されていたので読んでみました。
なんやこれむっちゃおもろいやん!!!
SFたまにしか読みませんが、ヒットでした。
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基本的にディストピアな世界の短編集なのだけど、登場人物はその世界が当たり前なので、当たり前のように受け入れて、ダルそうに開き直った明るさで日常を生きている。独白体の短編はしつこさが目立つけど、変な世界を楽しめたらスラっと読めるはず。
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横浜駅SFで有名な柞刈湯葉の新作が出た。科学的思考をベースに独特の世界観が繰り広げられる言わば柞刈ワールド全開の本と言えよう。最初の表題作「まず牛」のつかみに戸惑ったが、お得意の遺伝子工学を駆使してどんどん進んで行く。次の「犯罪者田中」ではまた別の切り口で不思議な心理展開で引き込まれる。さらに「数を食べる」では数学をSFに巻き込んだ、こんな作品見たこと無い。私も考えた、リンゴ3個は見えるけどリンゴマイナス2個って見えないよね。見えるか見えないかは数学では関係ない、数学は辻褄さえ合っていれば良いのだ、だから異次元と虚数には相通じるものがあるのだと思う。もしかしたら虚数を介してパラレルワールドを垣間見ることができるかもしれないぞ。「東京都交通安全責任課」を読んだら、続編である双葉文庫の「未来職安」を読みたくなったが、一気に読んでしまったらすぐに柞刈ロスになって禁断症状に苦しんでしまいそうなので、激情に任せて読むことは絶対に避けたい。という形で、どんどん柞刈沼に嵌って無意識のうちにじわじわと沈んでいく、沈みながら沼の泥を飲んでも苦しいどころか何故が心地良い、ああ幸せ。何が言いたいかというと、医療用麻薬の様にきちんとした医師の管理の下で用量を守って柞刈作品を読む必要があるということ。
さて次は「未来職安」か、新刊「SF作家の地球旅行記」に進むか、それとも冷却期間をおくか悩む。それとも少し前に戻ってハヤカワ文庫JA「人間たちの話」を入手し柞刈湯葉にどっぷりつかるか、悩みは尽きない。
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ほん3さんのレビューが凄く面白そうで、図書館予約しました。初めての作家さんです。
私の通っている図書館にはまだ在庫がなくて、予約したら1番目で借りられて、とってもラッキーでうきうきとしながら読み始めたまではいいのですが何のお話かよくわかりませんでした。
全然わからないのです。
「犯罪者のは田中が多いは」とりあえず面白いのがわかり、「大正電気女学生」は凄く面白いと思ったのですが、最後の2作「改暦」、「沈黙のリトルボーイ」に至っては頭がこんがらがってきてとりあえず、中国の話、広島原爆の話であることしかわかりませんでした。
この作品のジャンルとしてはSF短編集だったのですね。読後に作者の履歴を見てわかりました。
SFも短編も、理系の話も苦手です。
私には、わかりませんでした。
全然レビューになっていなくてごめんなさい。
私はわからなかったけれど、皆さんはやっぱりとても面白いとレビューされているので、ご興味のある方は、興味をそぐことなくご一読ください。
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短編集
表題作からまずそのアイデアに惹きつけられた.視点の方向,あったかもしれない出来事,全てひねりが効いていて面白い.
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ニンギュラリティ(笑)
SFを基本とした短編集。
表題作は、証明問題の解の書き出しのようなユニークなタイトル。
科学者としての知識をベースとしているが、文学的にも申し分なく、ストーリー的にも読ませる作品となっている。
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>で、47番染色体。これをどう考えるか。
リマスター版のアルバムが出たときに、最後に入ってるボーナス・トラック。
そういうことにする。私はそう考えたい。
「それがなくても、アルバムとしては完成している」
というのが重要。でなければ、私たちが不完全な人間ということになってしまうからだ。
──というのが後書きの後に収録されている、SF短編集。
ボーナストラック云々というタイトルの短編がボーナストラック的な位置にあるだけでもうこの本は完璧に完成していると思うので、感想は以上です。
と言いたかったけど語りたいことがいっぱいあるので以下蛇足。
ところで湯葉センセの短編は、星新一でも藤子F不二雄でもなく九井諒子味ですよね。こう、へんてこな世界を描写して、特に何も起きず、ああ、そうだね、と終わるあたりが。低テンションなところ好きですよ。前に石黒正数が表紙を書いていましたが、ぜひ次は九井諒子に依頼してほしい。
みんな好きだけど、「改暦」を推しておこうかな。
表題作「まず牛を球とします」
本の表紙にこう書かれているだけでなんか面白そう&変な本そう、と思ってしまう。
ネタバレのない範囲で言うと牛肉が工業製品として水槽の中で球状に作られる話。
牧畜の環境負荷の高さを鑑みると近い将来実現しそうですが、始めの一言でやられた。曰く「球よりも立方体のほうが、隙間がなくて効率的なのでは?」
「犯罪者には田中が多い」
ほら九井諒子の絵が浮かんでくる。
田中=犯罪者というネットミームが流行ってしまった話。オチがいかにもSF短編でございって感じで好き。
「数を食べる」
>退屈な話の代表格といえば、数学の話と、他人の見た夢の話だ。だからこの話は、世界でいちばん退屈な話かもしれない。なにしろ、わたしが見た夢の話で、しかも、数学の話なのだから。
「家に帰ると妻が必ず人間のふりをしています。」
は「妻が死んだふりをしています」のオマージュ…なんだと思うけど、杉浦次郎の「家事ロボットのふりをしている火星人と同居する話」を思い出すなど。
「大正電気女学生 ~ハイカラ・メカニック娘~」
この間百合姫で表紙連載というハイカラなことをしていたお話に似ている(一部設定のみ)。未来の情報を手に入れてしまった大正の女学生がどったんばったん大騒ぎする話。好き。
「ルナティック・オン・ザ・ヒル」
月面で戦争しているのを遠い丘から眺める二人の兵隊の話。音の聞こえない月面でまるでテレビを見るように戦争を見ている。しかし自分たちも空気切れが迫っている。
書き下ろしの「令和二年の箱男」
箱をかぶって動画をネットに上げたらバズってあれよあれよと言う間にあれやこれやする話。野尻抱介っぽい。
「改暦」
日食を予測し、当てたり外したりすることで為政者の神聖性を知らしめるお仕事の青年が、確実に日食を予想できてしまう新しい暦法の到来に直面する話。中国SFアンソロジーで読んだ。
もう一遍の書き下ろし「沈黙のリトルボーイ」
広島原爆が起爆に失敗して原爆ドームに突き刺さり、解体処理を押し付けられたアメリカ人科学者の話。IF物は好きです。
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著者初読み。
SF、ショートショートだけには当てはまらない、新感覚の読み応え。
一部、難解でスルーしていまうと、益々わからなくなるものもあるけど(笑)
中でも、3つがお気に入り
「数を食べる」
「東京都交通安全責任課」
「沈黙のリトルボーイ」
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今の日本SF作家の中でも特に好きな作家の一人。短編集。最も面白かったのは広島の原爆が不発弾であった話。長崎のそれは爆発し、日本が降伏したのは同じだが、米軍は広島の産業奨励館に突き刺さった原爆を解体回収することが最重要事項となった。日本軍が不発の原爆を進駐軍上陸まで放置していたのはどうかと思うが発想がユニークで良い。