ハマる人にはハマる!
2023/11/16 23:38
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投稿者:抜け忍 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ホームズ×クトゥルフ、個人的には字面だけでめちゃくちゃ好きです!!!
ミステリではないし、宇宙的恐怖も少なめというか、クトゥルフ仕立ての冒険活劇っぽいのですが、タイタス・クロウなんかも好きな自分は楽しめました。
ホームズネタはワトスンの語りで「原作〇〇のシーンは実はこういう訳だったのだ〜」と辻褄合わせしているので、正典の時系列的には未登場のキャラも出てくるのが嬉しい。(こだわり派には許せないかもしれませんが)
ホームズとクトゥルフ、どっちの知識もあって、読み物として面白ければ何でも良いよ〜なタイプの人におすすめです!
ホームズモノですが
2023/11/22 04:51
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
やはり、コナン・ドイルのシャーロック・ホームズとはやや違うかな、というのが個人的感想です。ドイルのホームズは、もっと観察力あったし、推理の場面が多かったけど、本作はそうでもなくて。
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投稿者:DB - この投稿者のレビュー一覧を見る
ホームズ×クトゥルー神話という異色の組み合わせのパロディですが、作家ラヴグローヴのところへ一通のメールが来ることで物語が始まります。
弁護士が言うにはラヴグローヴは故ヘンリー・ラヴクラフト氏の遠縁にあたり、遺品を引き取るかどうかを聞いてきたのだ。
名前からこのヘンリー・ラヴクラフトはクトゥルー神話で有名なハワード・ラヴクラフトの子孫に違いないと思ったラヴグローヴは喜んで遺品の原稿を引き取り、ワトソン博士の未発表の手記と思われるこの原稿を出版することとなった。
未発表のワトソン博士の原稿が手に入った経緯をちゃんと説明しているのは正統派のパスティーシュだなと思いつつ、本編を楽しく読みました。
緋色ならぬ「瘢痕組織の研究」というタイトルで始まりますが、ドイルの聖典で描かれていたワトソンとホームズの最初の出逢いは実はちょっと違うものだった。
スタンフォード君が仲介するのは間違いないのですが、正式に紹介したのではなく場末のパブで少女買春をしようとしていたスタンフォードにワトソンが気づくというダークな出だしです。
そこへスタンフォードを追跡していたホームズが登場し、ロンドンのシャドウェル地区で不可解な死体が連続して発見された事件を語ります。
毎月新月の夜に浮浪者やいなくなっても誰も気づかれないような人間が殺されていたのだ。
そしてシャドウェルで恐怖を誘うような影が目撃されていたことも。
スタンフォードが快活なワトソンの後輩から後ろ暗い医者になり果てていたように、ワトソンもまたアフガニスタンでの怖ろしい経験に夜も眠れないほど精神を蝕まれていた。
アフガニスタンで見たものがワトソンの心を蝕み、その時に肩に負った傷がその記憶が真実だったことを告げる。
ホームズが追う「影」と自分が過去に遭遇した恐怖が同じものであることを薄々感じながら、それでもホームズと共に謎を追っていく。
お馴染みのアヘン窟あり最大の敵モリアーティ教授の登場もありでホームズファンには楽しめる。
そういえばクトゥルー神話は『魔界水滸伝』で大和の神となぜかミックスした話を読んだくらいだったが、正統のクトゥルー神話のほうも読んでみたくなった。
作者の予定では本作は三部作の一作目で『シャーロック・ホームズとミスカトニックの怪異』、『シャーロック・ホームズとサセックスの海の悪魔』と続くようなので、続きを待つ間にラヴクラフトも読んでみよう。
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勢いで購入したこの本。かの有名なホームズ書きの方のお話があまり好みではなかったので、これも本家には敵わないだろうなと思ったのですが、これは面白かった。むこうみずで常識人のワトスンに、浮世離れしたホームズ。この二人のやりとりがすごく好きでした。著者の方と関係性の解釈がにてるのだと思います。お話の方もクトゥルー神話とうまく融合してて、最後までハラハラしました。翻訳もよかったのだと思います。三部作の第一作目のようですが、残りのお話も読めるといいなあと思ってます。
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「ホームズ」×「クトゥルフ」を悪魔合体させた本作。自分のようなどちらもかじる程度しか知らない読者でも楽しめた。
特に好きなのは二人が図書館で書物に没頭する場面。超常現象に対してどのように対抗し、攻略の糸口を見つけて行くかも本作の魅力のひとつ。
三部作の1巻目ということなので続編も楽しみ。
訳者の解説によると、作者のラヴグローヴはホームズのパスティーシュの他にスチームパンクやミリタリーSFも書いているようなのでそちらも気になる。
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クトゥルフとホームズを掛け合わせた一品で…楽しかったです…!
クトゥルフ神話TRPGにてNPCとしてのホームズはあれど、こういった「物語」としてクトゥルフ神話の神格その他が存在する世界で動くホームズは読んだことなかったのでとても楽しみでした。
聞いた事がある魔導書諸々が出てきてとても楽しかったのと、ホームズとワトソンのやり取りが好きな感じの2人だったので続きも見てみたいなぁ
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大好きなシャーロックホームズと大好きなラブクラフト、もうそれだけで満足 ww。ちと気になったのが、ワトスンメチャ武闘派(^^;;。続編が楽しみ。まさかモリアーティ再戦❓イア!イア!
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よく知られたアイコンを駆使することで、ホームズとはどんな奴で、クトゥルーと何?といった手続き的な説明をすっ飛ばして、軽快に物語をドライヴする。こいつは善玉でこいつは悪玉でよかった、昔日の冒険活劇のよう。その分、物語が少々安易に流れたきらいはある。全般的に作者に状況を打破するアイデアに乏しく、殊に終盤の活劇では、ホームズたちの窮地を結果的にモリアーティが救うパターンが繰り返されて、なんだか彼がいい人に見えてきたりもする。とはいえ、堅いことを言わずに愉しむタイプの小説として悪くないと思います。
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作者のラググローブはラヴクラフトの血縁だったことがわかり、ラヴクラフトが保管していたワトソン博士の未発表原稿を託されるところから話は始まる。その原稿を読んでみると‥。
1880年ワトソンはロンドンで起こる謎の連続殺人事件をきっかけにホームズと出会う。しかし狂った容疑者は自分の腕を噛みちぎりながら死ぬ。図書館から盗まれたネクロノミコン。謎を追ううちにふたりは事件の黒幕モリアーティ教授に辿りつく。しかもその背後にはクトゥルーのいにしえの神ナイアルラトホテップ。地下に聳えるピラミッド。そして蛇人間。ホームズはどこかで読んだようなピンチを迎え、話は大団円へ。
ホームズものだから、ホームズが負ける訳にはいかない。しかし、相手はクトゥルーの神、これもまた負ける訳がない。そこをどう折り合いをつけるのかと思いきや、うまい具合に話を運び、おもしろく仕立てている。
でも、純粋なホームズファンには物足りないだろう。推理の面白さは少ないからだ。一方、クトゥルーファンにも物足りないだろう。あの予測不可能なコズミックホラーの恐怖がないからだ。どちらでもない冒険小説的な面白さを備えている。このクトゥルーケースブック3部作。今後が楽しみである。
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シャーロック✕クトゥルフ
パスティーシュ ホームズ
シャーロックの宿敵との邂逅は闇の怪事件だった!
外なる神に挑むシャーロックとワトソン
アナザーストーリー的で面白かった
シャーロックの切れ味は健在です!
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シャーロック・ホームズの物語とクトゥルー神話を合体させたパスティーシュ。実はホームズは『緋色の研究』と『四つの署名』しか読んでないし(内容もだいぶん忘れてしまってる)、クトゥルーに関しては全くの未読。でも、ホームズとワトスンの(ありえない?)冒険物語として読んでみて、とても面白かった。
ワトスンの怪我はアフガニスタンでの戦争ではなく、実はトカゲ人間の負わされた傷だったとか、公式ホームズの設定をうまく利用していてにんまりしてしまいます。
本書は「クトゥルー・ケースブック」三部作の一作目とのこと。
続編も読み始めました。
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てっきり名探偵として名をはせたホームズがその流れで邪神に立ち向かう話だと思っていたら、実は探偵活動を開始した当初から邪神との闘いに巻き込まれており、普通の探偵活動は言わば余技で、邪神との対決こそが活動の本分であったという設定であった。私はホームズについては世間一般の人と同程度にしか知らないので、この本がどこまで本家を上手く活かしているか、どれだけリスペクトしているかはわからないのだが、全体的としてはよくまとまっているのではないかと思う。ただやはりホームズvs邪神という枠組みが最優先で、すべてそこから決まっていったような印象は拭えなかった。そう考えると、やはりいきなり本家本元と対決するのではなく、名探偵が邪神かどうか分からないような謎と遭遇する、といった短篇を重ねてからの方が良かったのではないだろうか、と思ってしまうな。格を考えてホームズという希代の名探偵と並びうるのは這い寄る混沌クラスだろうという考えだったのかも知れないが、やはりいきなりすぎないか?と思ってしまった。一応続篇へは進みます。
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人口に膾炙したホームズの物語は、実際起きた神秘的/冒涜的な出来事をひた隠しにしたワトスンの創作だという体裁をとるホームズ・パスティーシュ
正典と今作との共通点とズレの塩梅が絶妙で面白かった
ホームズとの出会いからモリアーティ教授との決戦まで描かれていて、それぞれのクトゥルフ神話的世界観(コズミック・ホラー)との裏話的な融合の仕方が鮮やかで楽しかった
終盤、敵のしかけた罠の魔術的意味を述べるところとか『とある』っぽくてそこも面白かった