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著者ががんの宣告を受けてから余命を全うするまでの日記。
著者は逃病記と言っていたけれど、逃げるでも足掻くでもなく人生を受け入れて日々を過ごされている様子が伝わってくる。
本当はもっといろんなことがある闘病だったと思うけれど。
そんな中でもいろいろな小説を読まれていて、積読にしている本が出てくると嬉しくなったり。
今までに何冊か闘病記を読んできたけれど、一番悲しい辛いという気持ちからは遠く一冊であり、尊い気持ちになれた。
毎日を大切に生きよう、と思うよりも、いつか来る最期の時はこうしたいなと考えるきっかけになる一冊でした。
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「うまく死ねますように」
2021.4
膵臓癌との診断時には
既にステージ4b
抗がん剤治療から緩和ケアへ
余命宣告後に綴られた
闘病記ならぬ「逃病記」
2021.10.13
58歳で逝去されるまでの日々を
お別れの挨拶として書き続けた
独特の、ゆるくて刺さる言葉が
たくさん詰まっています
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死がどれほどの場所にあるのかわからないながらも確実に近づいてくる雰囲気がひしひしと伝わり、一気に読んでなんだか放心しています。ご主人との関係がとても素敵でした。自分はどんな最後を迎えるんだろうと思わず考えてしまいます。次は「自転しながら公転する」を読もう。ご冥福をお祈りいたします。
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山本文緒さんの作品が好きでほとんど読みました。自然体の文章でご自分の状況を客観的に書かれていて体調の辛さやがんになってご自身が感じたことがリアルに書かれており、暖かいお人柄が伝わってきました。最後まで文章を書くことで自らを表現し伝えてくださいました。これからもっとたくさんの作品を読みたいと思っていたのでとても残念ですが小説の楽しさや知らない世界を知ることができたことに感謝致します。
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山本さんの最後の120日間の日記。余命宣告されても、前向きに明るく、大好きな仕事に向き合えている姿勢に感動した。自分自身の人生を一日一日大切に生きようと思える素晴らしい作品であった。
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これはうまく言えないけど、山本さんの為に出した本のような気がします。自分の本が出版されることへの喜びがなくなった後でも味わって貰おうという優しさようなつくりでした。こうやって、本のなかで彼女の世界は残っていくんですね。
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山本文緖さん、余命宣告されてからの日記。
20年前、小説を読むきっかけとなった作者。
最期まで書いてくれてありがとうございますしかない。
ご冥福をお祈りします。
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相変わらず評価だけで読む本を選んでいるので、この本がまさかこの1年の間に読んだ「自転しながら公転する」の著者の闘病記とは知らなかった。
この方の本は一作しか読んでいないけれど「自転しながら〜」は、世の中がとても上手く回ってハッピーエンドになる話だったから、なんとなく最後は上手くいくんだろうと思って読んだ。
しかし、現実は当然ながら作品とは違うので結末は変わることは無かった。
この作品を読んだ方がいいとは思わない。
有名な作家だからこうして書籍化できたものの、もっと波乱万丈な思いで闘病した人たちもいるだろうにと思う。
でも、最後まで何かを書こうとする姿はすごいとも思う。
少なくとも、出版する意味の無い本だとは思わなかった。
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山本文緒さんがお亡くなりになって1年。癌が発覚してからお亡くなりになる直前までを綴った日記を私たち読者に届けてくださった、生前の山本さんの心遣いといつも近くで作品を見守っていらしたご家族、ご担当者に心から感謝です。涙も出てしまうけど、山本さんらしさ溢れる言葉の数々、大切にしたい一冊です。
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山本文緒が好きだった。
昨年、訃報を聞いたときは、思った以上にショックだった。
この本をネットで取り寄せたとき、本を開いただけで涙が出た。
「緩和ケア」って言葉をよく耳にするし、放射線治療があまりにつらくてやめる人の話も聞くけれど、痛み止めやいろいろ処置を施されても、傷みなく、楽に死ねるわけではないのだなと。
「わたしうまく死ねるかな」ってところ、無人島にだんなさんと二人でいるとおもう
ところは胸にきた。
いちばん胸に刻みたいのは、帯にも書かれているこの部分。
私の人生は充実したいい人生だった。
58歳没はちょっと早いけど、短い生涯だったというわけではない。
どんなにいい人生でも悪い人生でも、人は等しく死ぬ。それが早いか遅いかだけで一人残らず誰にでも終わりがやってくる。
だから今は安らかな気持ちだ……、余命を宣告されたら、そういう気持ちになるのかと思っていたが、それは違った。
そんな簡単に割り切れるかボケ! と神さまに言いたい気持ちがする。
「あさイチ」に出てたのはもう2年も前のこと。
『自転しながら公転』や『バニラさま』が相次いで刊行されたのでお元気だと思っていた。
楽しみに新刊を待つ人が一人減った。
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本当にあっという間に一気に読み終えてしまいました。
闘病記という重々しい感じではなく、「〜日記」とあるように、日々著者が感じたことが綴られています。
日記の中で、他の方の本等も読んでいるのが作家さんの日常らしいと思いました。
著者の「ばにらさま」も読みたいと思いました。
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これ以上の遺作はないだろうくらいの、命の最後まで作家である山本さんの言葉に最後はぐわーっっと胸にせまるものがあった。
きっと天国でも、続きを書いていると思えて、それは嬉しくもあり、切なくもあり涙が出る。
亡くなると分かって読んでいるのに、文章の中でも余命を予告されるのに、会ったこともないのに、それでも辛い。
辛いけど、読んでよかった。
この本を残してくださったことに感謝。
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読み進めるのは辛さもあったけど、グイグイ引き込まれて一気読みしてしまった。
文緒さんの等身大で正直な心境や思いが伝わってきて心に沁みました。周囲の人に対する思いやりや優しさが本当にすごいと思う。
自分にもいつか来る終日まで何ができて、何をすればいいのだろう。それは明日かもしれないし、数十年後かもしれないけれど。
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余命半年と告げられ、治療法もない。
5月から日記が始まるが、だんだん残りのページが少なくなってくると、ページを捲るのが嫌になってきた。とても悲しい。
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山本文緒さんの著作に触れるのは初めてだった。
初めましてでさようなら、というのもなんというか。
優しい文体で、人柄に魅かれた。
もうこちらにはいらっしゃらないんだよね。
どうしよう。
でも、ありがとう。