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居酒屋ぜんやの新シリーズ第2弾。
今回は、いよいよお花と熊吉がダブル主人公として舞台に独り立ちした感がある。
お花はまだちょっと頼りないけれど、熊吉はずいぶん仕事のできる男だったのだなあ〜
お妙はすっかり母親役が板についたような気がする。
只次郎は、今回は鶯のことよりも経営コンサルタントである。
主人公を若手に引き継いだのだから、出番が減るのは仕方ないですね!(笑)
前のシリーズは、常に暗い影がチラついていたけれど、「花暦」は若くて前向きなパワーが感じられます。
どうかすると厄介者だったお銀婆さんが意外とね、人をよく観る人生の先達者みたいになっていた。
『荒れもよう』
寛政十一年文月
若くして手代になった熊吉は先輩や同僚に妬まれて嫌がらせを受けていた。
薬箱の中身を入れ替えるなど、お客さまにも迷惑のかかる事件も発生し、熊吉は犯人を突き止めようとしていた。
江戸に大雹が降った夜、熊吉の奉公する俵屋で事件が起きる。
『花より団子』
中秋の名月も終わった葉月。
千寿が来た時にお花が呼んでくれなかった、とおかやが怒り、母親同士も巻き込む大喧嘩に。
熊吉は仕事の合間に、休憩も食事も取らずに友を探している。
憔悴していく熊吉を、きちんと食べなくてはダメ!と叱るお花であった。
『茸汁(きのこじる)』
神田祭も終わった長月。
茸売りの老人から意外な情報が入る。
遥かな友の行手を案じながら、自分の仕事を頑張ろうと熊吉は決心する。
『身二つ』
神無月。
升川屋のお志乃に第二子の女の子が産まれた日、お花もひとつおとめの階段を上る。
思春期の少女の悩みと恥じらい。
そして、優等生だった千寿が見せる意外な弱さ。
『人の縁』
新薬の営業に苦心する、俵屋の若旦那と熊吉。
商いの基本は、なんと言っても人の縁である。
熊吉、新しい船出か?
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早い出世を同僚に妬まれている熊吉。養い子故に色々なことを我慢してしまうお花。
二人を襲う、様々な試練。それでも、若い二人は温かい料理と人情に励まされ、必死に前を向いて歩きます。
粒餡たっぷりのおはぎ、平茸、初茸、占地、栗茸、松露に網茸と山の幸ふんだんの茸汁、赤貝の漬け込み飯、蒟蒻と鰤のアラ煮──
心をほっと温め、そっと背中を押してくれるような、江戸の色とりどりの料理たちと健気な二人の奮闘に心満たされる人情時代小説、第二弾!
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人見知りで自分の感情を伝えることが苦手なお花ちゃんが、少しずつ成長している…!
只次郎やお妙さんがメインの話がなくて少し寂しいけど、周りの人たちの変化が感じられて面白かった。
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話を読み進めるのはどんどん進み、面白いけど、やっぱりお妙の話を読みたい。お花と熊吉の成長が中心とは分かっているけど、やっぱり当初の主人公が1番気になる。途中でお花の夢でお花に子どもが出来ているシーンがあったけれど、私はその前にお妙さんに子どもが出来て、育ててる様子を読みたい。お花はまだどうでも良い。しかもお花は気持ちよく人に感謝が出来る子どもでも気が利く子どもでもなく不器用だからか、あまり可愛いとも思わない。悪い子ではないし、真っ直ぐなところが良いんだろうけど。お妙を推してる分、お花よりもお妙を知りたい。