電子書籍
後味悪い
2023/01/17 19:51
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み終わっての感想は……でした。本当に、後味がよくないお話です。始まりは、吉沢香純とその母の静江が、遠縁の死刑囚三原響子から身柄引受人に指名されて、死刑の執行後に東京拘置所で遺骨と遺品を受取。そして、三原の過去へと。
紙の本
後味が悪い
2023/01/09 19:37
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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
秋田の事件を思い起こさせる内容で、とても辛くやりきれなくどこにも救いの欠片もないような何とも言えない気持ちになりました。加害者が凄惨な家庭内暴力やいじめの被害者であった点は酌量されるべきなのでしょうが、殺害された被害者はその点において何の責任もないのでその点についてもっと描いて欲しかったと思います。加害者の酌量されるべき点を描くことに偏ってしまっているように感じました。
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やりきれない。ただただ、やりきれない。
悪意、というのか不幸、というのか、
事件に至るまでのどこかで、
この連鎖を断ち切る事は出来なかったのか、
この事件でしか断ち切れない連鎖だったのか。
ああ、ただやりきれない。
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感動した。感動した。これほどまでに震えた犯罪小説を読んだことがなかった。読む内にどんどん引き込まれて行きました。人を殺したのに主人公響子への罪悪感を持てなかったのはどうしてだろう。「約束は守ったよ褒めて」この深い意味を読んで理解して下さい。ラスト近くの青木さんの告白に読む手が止まらず一気読みでした。そして約束の驚愕の真実に震えてしまいました。あなたも読んで感動して下さい。涙して下さい。
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幼い我が子を殺した母親をどう思いますか?
自分の子を殺したというニュースをよく目にする。その度、こいつらには子どもを産む資格はないと思っていたが、本当にそんな単純な感情で判断をしてしまって良かったのだろうか。もちろん悪いことだし許せないこと。でも、その親の事情を考えたこともなかった。この物語はそんなことを考えさせられるきっかけとなった。
自分の娘と近所の子どもを殺した罪で死刑執行された響子。その響子が遺した言葉『約束は守ったよ、褒めて』。
響子の身元引受人に指名された香純は、響子の遠縁であり、小学生の頃に一度しか会ったことがなかった。その時の響子の印象が殺人犯と重ならず、また響子が最期に口にした『約束』が気になり、その真相を確かめたいと願い、響子の骨を引き取らないという故郷に向かう。
物語の行く末同様、『約束は守ったよ、褒めて』の謎が気になり読み進めてしまう。
それにしてもあまりに哀しい物語だった。響子は何のために生まれてきたのか、生きてきて楽しいと感じたことはあったのか。それを思うとあまりにやるせ無い。そして、絶対にそんなことをするはずがないと思い込んでいる私たち
でさえ、何かの拍子で犯罪者になり得ると思うと怖くもある。
香純がいて良かった。
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腑に落ちないところが多々あり、入り込めなかった。
まず主人公の、多分プライベートが充実してないせいか、暇なせいか、1回しかあったことのない遠い親戚の、死刑囚の真実を知ろうとする。暇人の正義感がうっとうしい。挙句たいした真実もないし!精神を治療していて本人にもわからんことを、捏ね繰り返して分かった気になるなと思う。田舎の閉塞感もしんどいけど、主人公が地元の人に怒りを覚えたり、いっちょかみしたやつが、分かったような気になるのが腹たってきて、子ども2人殺した死刑囚の感情とか全然入ってこんかった。
散骨もそんな感じでしてええの?自分は埼玉帰るけど、土地に住んでる人はそんなんされたら嫌やろ!とか主人公にイライラさせられっぱなしやったわ。
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吉沢香純と母の静江は、遠縁の死刑囚・三原響子から身柄引受人に指名され、刑の執行後に東京拘置所で遺骨と遺品を受け取った。
幼女二人を殺害した響子が最期に遺した言葉が『約束は守ったよ、褒めて』 だと知り、香純は響子の最期の言葉の真意を知るべく、青森へと赴く…
自分の娘と同じ歳の幼女2人を殺害し、死刑が執行されたけれど、読めば読むほど響子の人生がやるせなく、田舎特有の閉鎖感で息が詰まりそうでした。
父親も碌でもないし、旦那もクズで誰一人味方が居ない状況でやり切れませんでした。
最期の言葉の意味を知った時、何とも言えない気持ちでした。
ラストの香純の行動が、せめてもの救いだった様に思えました。
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地方ならではの、狭いコミュニティの中で生きなければならない事の難しさは、わかるようだけど、本当にはわからない。
非常にやるせ無い話、だったな。
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どうしても秋田の事件が頭をよぎるので、真っさらな気持ちで物語に入れなかった。
約束に支えられてと言うより、土地に根差した約束に呪われた印象。秋田の事件を意識したせいか、栞ちゃん殺害が発生するが、かえって曖昧になってしまった気が…
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最近三振が多い柚月裕子だが、今回はピッチャーフライか。重厚そうなタイトルとテーマなのに、フラフラと力がない。
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3年前、母に1本の電話がかかってきた
娘の「響子」が仙台拘置支所から東京拘置所に移送された
体調不良の自分のかわりに面会に行って欲しい
との依頼だった
その翌年、身元引受人に指名された母の代わりに
死刑執行された響子の亡骸と遺品を「香純」は受取りにいく
本家の法事で遠い昔に1度だけ会った響子
響子の故郷を訪ねて、香純は彼女のことを調べる
遺品の日記に書かれていた
「約束は守ったよ。褒めて」の意味とは
娘と少女を殺害した響子の生きた世界
狭く歪み孤独だった
愛する存在ができたはずなのに
それを守る方向を過ってしまった
たった1つの言葉を放った罪
実際に犯した罪
1人の人間を追い込んだ罪
読んでいて最後まで苦しい
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「孤狼の血」は映画でみていましたが、柚月裕子先生の作品を読むのは初めて。
なぜこうなってしまったんだろう、何が悪かったんだろう…親なのか、環境なのか、田舎独特の繋がりなのか、たくさんの「なぜ」が私の心に渦巻いて、読了後も暗い思いを引きずってしまっています。
また、教誨室からあとの描写は、リアルだからなのか苦しくて胸が締めつけられるようでした。
帯に書いてあるようなミステリ感はあまりありませんでしたが、ずっしりと心に重さが残る作品でした。
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2022/11/25リクエスト 6
女性死刑囚である、三原響子の話。
自分の娘と近所の同じ年齢くらいの女の子、栞ちゃんを殺した響子は、死刑執行直前に
「約束は守ったよ、褒めて」
と言い執行される。
吉沢香純と母の静江は、遠縁の死刑囚三原響子から身柄引受人に指名されていた。それを執行後、刑務所からの連絡で初めて知る。
香純は、東京拘置所で遺骨と遺品を受け取った。
そんなところから、話が展開していくのだが、そもそもの前提として、遠縁で香純自身も小学校かそれくらいのときに一度しか顔を合わせたことのない、響子の遺骨、遺品など受け取るか?
突拍子もない設定すぎて、話に入り込めない。
物語のキーでもある約束は誰と交わされたものなのか、真実が明らかになった時、えーっ?と明らかに落胆。
残念だが、私は全く入り込むことも、作品が良かったとも思えず。★無し。
以前読んだ、別の方の教誨師、という本のほうが何倍も心に響いた。
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十数年前に起きた実在の事件をモチーフにしたと思われる話。
こんなはずじゃなかったが積み重なっていってしまう様とそれらの原因となったであろう古き悪しき日本社会について自分は何をすればいいんだろうと思いどんよりしてしまった。
同じように女性死刑囚がテーマの早見和真さんの「イノセント・デイズ」とどうしても比較してしまい、そちらの方が自分からの心には響いたので今作品は星三つです。
でも自分の評価はさておき、柚月裕子さんがこの作品を書きたかったという気持ちはわかる気はします。
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読後感は悪くないが、つらすぎた。読んだことを後悔するくらいに。
地方の小さな町の閉鎖的社会ってこれはリアルですか?
遠い昭和の初期の話でもなさそうだし、誇張しているわけでもなさそうだし、
おそらくきっと、これはたまたまわたしがそこに生まれなかっただけで
ゴロゴロころがっている話なんだろうか、と、想像している。
響子の娘がいじめられていると知った時の衝撃は私も響子と同じくらいだった。
虐待といじめの物語は極力避けていたのに。。胸がいたすぎて。
事実と真実はべつもの。
この物語とよく似た事件のことは当時かなり話題になったから覚えている。
途中何度もあのときメディアで見た犯人の顔と響子が重なる。
彼女のことはよく知らないが生い立ちも似ていたのだろうか?
まあ、それはおいといて。
なぜ響子の遺骨引き取り人が香純だったのかとか、(きっとあの町の住人ではないから?)とか、「真実」を語る青木と千恵子の関係性とか、あと300ページくらいあってもよいとかは思う。
それにちょっとした違和感が初めから最後まであったのだけど、それはなぜ「死刑」なのか。本人が控訴しなかった理由は途中あきらかにされるわけだけど、そこにいたるまでにスナックのママも青木もだれもアクションを起こさなかったの?ふたりとも
小さな町だから。というようなことは語るけど、それにしても、と、その閉鎖社会を知らない私は思う。事実と真実はべつもの。というのはこういうことか。
私は死刑反対論者ではないし、論じることなどできないけれど、だからこそ
司法の判断がすべてだと考えざるをえない。でも「真実」が語られなかったのだとすればやっぱり人間は「可哀そう」
ーどうしてこんなになっちゃったんだろうね
幸せになるためにがんばってきたはずなのに、どうして辛いことばかりなのか。どこで道を間違えたのだろう
この一文が鋭く胸をえぐった。