単なる恋愛小説にあらず
2023/06/28 07:09
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投稿者:yino - この投稿者のレビュー一覧を見る
一癖も二癖もある登場人物達の恋愛模様が面白い。文章が上手くてどんどん読み進められました。
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前作に引き続きとても面白かった。
変わったタイプの恋愛物短篇集。
他の作家さんは書かないような邪道な展開で真っ当な感情を表現している。
共感が難しく感じる人もいるかもしれないけど、大元にあるのはシンプルに「好き」という恋愛感情。
どこまで深くその感情を詰め込めるか、みたいな作品が多く惹き込まれる。
君の地球が平らになりますように
何をしてでも手に入れたいと思うことがあっても、その「何」が取り返しがつかないこともある。
可哀想で少し不気味だけど、終わり方はかなり良い。
握手するなら無料
唯一発売前から読んでた。読み直したけど、やっぱり面白い。この本の中では1番真っ当でシンプルな話。
1作目の赤羽瑠璃の話も好き。
転ばぬ先の獣道
ゾクっとするシーンがある。
最後は書いてある通り考察する感じがあって他の話とは読後感が全く変わる。
発売決定した時点でとても嬉しかったし、読んでしまったのがもったいなく感じる。3作目も期待してる。
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斜線堂有紀の恋愛小説はやはり斜線堂有紀だなと思うほどに斜線堂有紀だった(何を言ってるのかわからない
どれもこれも全然まったくカケラも共感できない恋愛なのに、どうしようもなく心をわしづかみされる。
こんな恋はしたくない、こんな人を好きにはなりたくない、それなのにどうしてこんなに惹かれるのだろう。
誰も彼もが好きになる人気者たち、その人と一緒にいることで自分の価値もあがるような。そんな人との恋愛の、ゆるぎない間違い。外から見たら「おかしいよ」と言いたくなるその関係のなかで、それでも好きでいる自分とのあるいみ戦いのような恋愛たち。
たとえようのない居心地の悪さと、自分はこうならない、という妙な安心感。なのに、どこかうらやましくもある盲目性。
それぞれの章のタイトルもいいね。好きだ、このタイトルたち。
一番好きなお話は「大団円の前に死ぬ」。思わず泣いてしまった。これはずるい。ホストクラブには行ったことがないし、わからない専門用語だらけだけど、この姉妹の関係には泣くでしょう。斜線堂有紀、ずるいねまったく。
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斜線堂先生の作品はどれもこれも日常に潜むちょっとした負の感情を暴走させた様な
そこまではいかないけど気持ちはわかる、くらいの身近さがあって好き
内容も好きだけれど特にタイトルが妙に突き刺さる
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相変わらず愛のような呪いのような日常の描写が素晴らしすぎる。全部の短編を面白く読ませていただきました。
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いろんな方向にいろんな気持ちを拗らせた人たちの恋愛の話、こういうの好きです
わたしもすぐ推しのこと、一生推す!!って言っちゃうけど、それを口に出すことで降りた時に推しを裏切ってしまうことになると思うと本当に強い意志を持って推していかなければいけない...って思った
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短編集。
恋愛感情があふれていて、大学生には共感できると思う。
ポリコレ→ ポリコレとは、「ポリティカル・コレクトネス(political Correctness)」の略。直訳すると「政治的正しさ」という意味を持ち、特定のグループに対して差別的な意味や誤解を含まぬよう、政治的・社会的に公正で中立的な表現をすることを指す。
一途な気持ちが勝ちをつかまえた!と思ったけど、実は本心では理解できていなくて破局。
アイドルの苦悩。恋愛禁止だけど愛されたい!
トラとの恋愛。
悩ましい。
結婚をしたいから、結婚願望のない大好きな彼氏と別れること。
悩ましい。
姉妹で争うことになった話も壮絶だった。
ホスト界の用語がわからないけどなんとなく理解できて、恐ろしさを感じた。愛なのか?負けず嫌いなのか?
自然食派に変わった壱船くんのきっかけも、愛だったと思う。
結婚したい時期の女性の揺れる感情が上手く書かれていて突き抜けていて面白い。
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短編集5篇
少し変わった恋愛のあり方。相手を繫ぎとめるあるいは手に入れる心理や方法などついていけないところがあって、そんな恋の顛末に、読み疲れてしまった。こんな世界もあるのだろうか。
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恋愛に真っ直ぐ向き合う彼女に魂が洗われる。心情描写が見事な短編集 #君の地球が平らになりますように
■きっと読みたくなるレビュー
斜線堂先生がお得意の男女の色恋沙汰。
いつもの通り、愛しさと切なさ心強さを感じる書きっぷりが素敵な短編集でした。
「愛じゃないならこれは何」と同様に、登場人物の心情描写がウマイ。欲望、不安、すれ違い、悲しみなど、何とも言えない感情が伝わってきて、魂が震える震える。
そしてなんといっても、みんな純粋で綺麗!
私の汚い恋愛観をゴシゴシと洗ってくれました。
■短編ごとの感想文
・君の地球が平らになりますように
地味目な彼女が、人気者の彼氏のために尽くし過ぎる物語。
盲目的に人を愛する描写が胸を抉られる。必死になれることは幸せなのか、不幸なのか。ただただ恋愛至上主義の哀愁を感じる。
・『彼女と握手する』なら無料
アイドルとファンと彼氏の色恋模様。
アイドルは自分自身が商品になるという因果な商売。でも所詮はひとりの人間なんだよね。主人公の純粋すぎる性格は嫌いじゃない。
・転ばぬ先の獣道
すごーく良くありそうな、長く恋愛してきたカップルの物語。
こういうモテる男いるよね~ 愛なんて自己犠牲なんだから、持ち合わせてない奴なんて背中が煤けて見えるでしょうに… どこがいいのか、おっさんの私にはさっぱり分からない。
だからお前はモテないんだ!という反省はさておき、ひとつ成長した彼女を応援したくなりました。
・大団円の前に死ぬ
超面白い★5+
これこれ! 愛憎まるだし、リアルで醜い描写満載のホスト遊び絵巻。大好き!今のところ今年読んだ短編の中で第1位。
ほんとお金と時間と熱意の無駄なのに、ホストを奪い合って金のかかる男を平伏しているという優越感だけで生きている。鬼クソくだらないと自身でもわかってる、でも超真剣で誠実なのよね。歪んた愛情が最高に下品で力強い!
話の展開もめっちゃ上手でどんどん読ませる。ライバルが出てきてからの盛り上がりは完璧でした。
・平らな地球でキスはできない
なるほど、だからこういうタイトルですか。読み終わって納得です。
みんな根はいい奴なのに、男女の仲って難しいですよね。
■推しポイント
年齢を重ねると、仕事、家庭、お金、老いた両親など、日々生きるだけで必死になり、本作のような恋愛話とは縁遠くなっていきます。でも本作に出てくる彼女たちの悩みは肌で感じるし、感情は痛いほど胸に刺さる。
結婚できない人が増え、経済も先細り、少子化が進んでいると言われてますが、世の中には必死に恋愛社会を生きている人もいっぱいいますよね。
恋愛万歳でいいじゃないか、それが正義だ。
斜線堂先生の純真な想いと、若い人たちの恋愛を応援したくなる作品でした。
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恋愛小説と聞くとどうしてもつまらなそうで遠ざけてしまうが、本書は"だいぶ痛い恋愛小説"。というわけで私の好みに合っていた。他人の惚れた腫れたほどどうでもいいことはないが、惚れたを通り越して金を貢ぎまくったり、怖くなって他に彼氏を作ったり、そういう話はなかなか聞かないので面白い(笑)
いずれの短編も良かったのだが、「大団円の前に死ぬ」が特に気に入った。
風俗嬢の主人公が入れ込んでいるホストを姉と取り合うという話で、最早最後の方はホストへの気持ちより姉への気持ち(not好感情)の方が勝っていたと思う。
推し被りのライバルを金の力で叩き潰す感覚、気持ち良いんだろうな~。やりたくてもできないけれど。
主人公はホストのために全財産つぎ込むような愚かな女性ではあるが、どこか理性を感じる点もあり、どうにも憎めなかった。
あまり関係ないが、死んでしまえば皆善人という言葉が浮かんできた。
「転ばぬ先の獣道」が次点で好き。
最後、トラの思惑はどっちだったんだろうと考えてしまう。どっちも有り得るんだよね。普通の人の感覚ではトラの気持ちは推し量ることができなさそうだ。万人に優しい人を好きになるのは大変だが、好きになられる方もそれなりに悩んでいるのかもね。
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「君の地球が平らになりますように」
「『彼女と握手する』なら無料」
「転ばぬ先の獣道」
「大団円の前に死ぬ」
「平らな地球でキスはできない」
五人の女性の濃厚な恋を描いた五話収録の短編集。
恋は盲目とは良く言った物で、どの女性も恋にまっしぐら。
自己中で野蛮で強かでその熱量に圧倒される。
陽だまりの様な暖かく優しい恋愛小説を想像して手に取ると、たちまち火傷してしまう事必至。
熱くて触れたくないけれど何故だかそんな彼女達が愛おしく思えて来る。
決して真似出来ないし、したくもない。
だけど彼女達の恋に対する真面目さを誰が笑えよう。
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『愛じゃないならこれは何』と同じ感じで恋愛短編集。
今回も中高生に刺さりそうなお話が4話と、最初の短編の別視点オマケ一つ。愛じゃない~と登場人物繋がってるのもあります。
前回と同じく少し狂った感じでネジがずれてる話がたまらなく脳髄を刺激してきますが、あれ?今回は意外とおばちゃんにもスルッと入るハッピーエンド…もあるのね。
ホストに嵌まる短編で、風俗の仕事内容がさらりと表現されているので、小学校NG。
時折挟まれる古風な語彙が好きです。新しめのワードで構成された中で時々使われているのが刺激的に脳に入る。蔑ろ、牽制、小癪、熾烈、楔(くさび)などなど。
新しい時代を感じる文学に挑戦したい中高年にもオススメします。あ、中高生にはとてもオススメです。
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恋は盲目という言葉を思い出すような話しだった。全く違う見た目、心情、立場でありながらどの人たちも共通して‘愛されたい’という気持ちを強く感じて話に説得力と独特の世界観がうまれていた。
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陰謀論にハマった大学の人気者に恋する女子大生、彼氏に対してファン以上の愛情を求める地下アイドルなどなど、地獄に近すぎる恋愛短編。恋するときにまた、地獄に近接していくさまを味わえる。
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【収録作品】君の地球が平らになりますように/『彼女と握手する』なら無料/転ばぬ先の獣道/大団円の前に死ぬ/平らな地球でキスはできない