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投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
一般相対性理論で現れてしまい今の物理理論が破綻してしまう特異点をどう処理するか科学者たちが考えた仮説がさまざま述べられていて難しいが面白い。
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宇宙に関連したことに興味があり、ミステリー好きでもあるので検閲官、という言葉にも惹かれました。どんな未解決問題なんでしょうか。読みたいです。
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正直言って、内容の良し悪しより、「何を言ってるかさっぱりわからんかった」。
最初の、相対性理論の説明はスイスイ読みやすかったのだが、肝心の特異点、んで、いろんな数式が出て来た辺りが、読解力の特異点だった。
無理。
最近優しい本が多かったから舐めとったが、そこはブルーバックスだったのだった。
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2020年ノーベル賞のペンローズ(数学寄りの物理学者)の仮説(これがタイトルの「宇宙検閲官仮説」)とそれを受けての研究史の解説
ペンローズは数学者としての面が強く(?)、一般相対性理論の解の出し方として云々
(相対論は変数が多いので、いろんな仮定を置いて変数を減らして処理するのだとか)
“特異点定理は、微分幾何学と位相幾何学が融合した数学であり、相対性理論の数理的側面の研究として、大きな柱となっている。
前半で物理学の基礎か相対論までをざっくり紹介、
第4章で「宇宙検閲官仮説」の紹介に加え、最新の研究までたどる。
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タイトルが「三体」の「暗黒森林仮説」みたいですが、内容は一般相対性理論とブラックホールについての科学史解説。
この種の本としては数式が多いほうだけど読み飛ばしても意味はわかりました。
ブラックホールの中心などでは重力や質量が「ゼロ除算」のように意味がなくなってしまう。これを「特異点」と呼び一般相対性理論が通用しない領域になる。
幸い(?)特異点はブラックホールの内部の「事象の地平線」の内側にあるのでそこで何が起こっても宇宙全体には無関係。ところがブラックホールの内側ではない通常の空間に「特異点」が存在しえる数学的な可能性がありこれを「裸の特異点」と呼ぶ。
もしこれが実際に存在するとその地点では一般相対性理論が破綻していることになるので物理学者は新しい理論を開発してその地点でも成立するように一般相対性理論を修正しないといけない。
天才物理学者ペンローズは「自然はそういうわいせつな「裸」の存在を許さないはず」という洒落をこめて「裸の特異点は存在しない」という仮説を立てて「宇宙検閲官仮説」と名付けた。現時点ではこの仮説が正しいかどうかは判明していない。
どうもこれが物理学の最大の未解決課題である「量子力学と重力理論の統合」に関係があるらしい。
一般相対性理論は「特殊」よりもはるかに難解ですが、この本で少しだけ雰囲気がわかったかも。
100年前にアインシュタインが「重力と空間を説明するもっとも単純な数学」として考えた理論がその後の多くの研究・実験を経ても全く揺らいでいないというのはすごい。
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宇宙検閲官仮説~「裸の特異点」は隠されるか~
特異点とは、「あらゆる物理法則が破綻をきたしてしまう『無限大』を導く点です。物理的には『あってはならない』不適切な場所」。
その特異点がブラックホールの外に存在することを許すかどうかの議論から、一般相対性理論と量子力学とを統合する理論を待ち望む物理学の世界を紹介するブルーバックス。
本書では、次のような話を展開してきました。
・一般相対性理論にもとづくと、ブラックホールや宇宙膨脹の解が得られること。そしていづれの解も、特異性のある点を含んでいること。
・時空に特異点が存在してしまうのは一般的であることが「特異点定理」として示されていること(時空の対称性や、具体的な解に依存しない証明がされていること)。
・特異点がブラックホールの内部に隠されない「裸の特異点」が出現する可能性を却下するために「宇宙検閲官仮説」が提案されたが、特殊な場合では成立しないことが指摘されていること。
・特異点定理や宇宙検閲官仮説が、新しい研究の扉を開いてきたこと。
はたして、私達は時空特異点に対して、どう考えていけばよいのでしょうか。いろいろな意見があることでしょう。
・特異点の出現問題は、おそらくブラックホールの内部だけの問題だろうから、放置しておいてよい。
・特異点の出現は、理論の不完全さを示しているので、決して現れることがないように理論を修正すべきだ。
・特異点の出現は、次のステップの理論への足がかりとなるから歓迎すべきだ。
どの立場が正しいのかはわかりませんが、現状では「一般相対性理論を超える理論が欲しい」というのが研究者に共通する認識だと思います。
(237~238頁)
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理論上現れざるを得ない裸の特異点だが、これがこの宇宙に存在するのはまずい。それを隠す「検閲官」がいる=裸の特異点を隠す仕組みがあるのではないか、それが宇宙検閲官仮説。この本はいまだ研究の途上であるこの仮説の歴史と最新の潮流をまとめた本と言えよう。文系の私には理解できないことも多かったが、だいたいのニュアンスのようなものは捉えることが出来たのではないかな、と思う。ブレイクスルーを果たす次代のアインシュタインが求められている。
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正直、数式はいっこもわからないし、なんなら数式以外のところもわからないのだが、それでもおもしろい。アインシュタイン方程式(重力場方程式)は10次の微分方程式で、その厳密解を求めるというのはたいへんで、変数を少なくするためにいろんな簡略化をしながらいろんな人がその解を明らかにしていった歴史があって、それがブラックホールの予言とか、宇宙の構造についての理解とかにつながっていってという歴史だけを拾うだけでもなかなかよかった。ブラックホールに種類があって、アインシュタイン方程式のわずかひと月後に明らかにされたシュバルツシルトのやつは静止してるとか、カーの解のやつで宇宙のすべてのブラックホールがあらわされるとか、なんか胸熱じゃないですか。この本、半分もわからないけど、そんな読者にも面白いと思わせてくれる著者に感謝です。
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ペンローズが提唱した宇宙検閲官仮説に関してナラティヴに解説した一冊。
私のような科学に興味があるだけのド文系にもわかるよう噛み砕いて説明してくださっている。けれども、やはり難しい笑。
科学者のエピソードや相対性理論をめぐる論争などは楽しく読み進められたが、少し立ち入った内容になると私の頭ではついていけなかった。
これを機に、もう少し勉強してみよう。
なお、私が本著を上手く理解できなかったことが、その評価を下げることにはならないと付け加えておく。
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宇宙検閲官仮説という、トンデモ本ノーベル賞ようなタイトルだが、内容はいたって真面目。
ノーベル賞受賞者であるペンローズが提唱する仮説を解説している。
ただ、タイトルが物語風であるにも関わらず、内容は数式が出て来たりして、いたって難しい。
文系野人にも分かるようにもう少し砕けたお話として説明してほしかった。