紙の本
日本に自由はなくなりつつあるのだろうか
2023/07/02 21:18
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
中国と日本の警察が手を組み、犯罪捜査に立ち向かうという設定に不安を抱きながら、物語を追う。香港の中国への返還、香港の民主化運動等、香港をめぐる政治を背景に、二つの国の思惑が絡みながら、事件が進むのは読みごたえがあった。香港に民主主義はないが自由があるといえた時代が、香港に住む人の矜持であっただろうが、それは日本には自由がなくなりつつあることを、作中人物は示唆している。そうかもしれない。
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月村了衛先生らしい作品。冒頭は少し眠たい感じですが、途中からドキドキで一気読み。白骨街道みたいに香港問題が現実にならないかと夢中で読みました。
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月村了衛『香港警察東京分室 』読了。
香港と日本の警察官が協働して黒社会とドンパチやる、という荒唐無稽とも言える設定に丁寧に説得力をもたせつつ、一癖も二癖もある登場人物たちの因縁や信念、情念を鮮烈かつ緻密に描く。
時代を先取りしたり、あるいは追い抜かれたり、が話題になる作者だけれど、香港の民主化デモとその弾圧というナマモノもナマモノをここまでのエンタメに仕上げる技量もまたすごい
機甲兵装がでないだけで実質機龍警察なのではというくらいの迫力、活劇。
2作目、3作目と書けそうな魅力ある"分室"メンバーたち。続編に期待したい。
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変わらぬ月村作品のクオリティの高さに痺れつつ一気に拝読。リアルとフィクションのミックス具合が絶妙で、かつ日本・香港警察の混成チーム10名のキャラも面白く、冒険小説のようなワクワク感たっぷり。香港の置かれた微妙な立ち位置が中南海のパワーバランスに影響する背景も舞台設定に奥行を与えている。抜群に面白いミステリーアクション小説。東京分室はこのメンバで存続となったので続編を期待。
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月村作品には欠かすことのできない、裏社会とのつながりと銃撃戦とアクション。
ストーリーの設定はシンプルで読みやすさは
あるものの、物語のキーパーソンが呆気なく死んだので拍子抜けした感じ。
密接に香港情勢とフィクションを絡める
手法はお手のもので、引き続き注目して
いきたい。
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「香港警察東京分室」が直木賞ノミネートされて、受賞を逃したけど、デスヨネ、と思う。
月村了衛は、機龍警察の次作で直木賞を取ってほしい!
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香港、2047年問題
中国の権力争い
日本で好き勝手に暴れる連中
自由と民主主義が脅かされる香港
組織への忠誠は故郷を守ることになるのか
日本はどう立ち向かうのか
現実に存在する内通者をどうするのか
深いエンタメでした
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機龍警察に継ぐシリーズモノに?タイムリーな舞台設定にドンパチの月村ワールド炸裂。くすりと笑みがこぼれたあとにはホロリと。ぐいぐい引き込まれて一気に。人間の世界は複雑怪奇。そこに権力欲が入り込むと、個人は翻弄されるだけ。“香港以上に日本には自由も民主もないのに、それにすら気付かない愚かな国民”いちばんのメッセージなんだろうな。
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香港の人々の葛藤を感じる内容だった。みんなキャラが強烈で面白い。銃撃戦のシーンはとてもリアルだった。
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2023年8月13日図書館から借り出し
いやいや世評どおり、それ以上の面白さで、今日読み始めて、最後の一章は翌日のお楽しみにするつもりが、我慢できず寝る前に最後まで読んでしまった。
まあ、この小説が中国本土や自由を失った香港で翻訳出版されることはないだろうなぁ。せめて台湾でちゃんとした繁字体活字の翻訳で出版してほしい。
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外人の表記は名字が名前かどちらかに統一して欲しい。
水越管理官は、今野敏の竜崎の後任の新所長とかぶる所あり。
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まあ派手に鉄砲の撃ち合いを日本の国内でやらかすものか!それも2度にも渡って!人物像がなかなか区別がつかなくって苦労して読み終えた。娯楽性があって肩が凝らなくて面白かった。
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ジャッキーチェンの映画か?と思わせるおもしろタイトルながら物語はどこまでもハード。香港の警察から要請を受けた日本の警察が新たに香港支部を作った、という内容。国際的(主に香港、中国)の犯罪に対抗しようと設立したはずだがチーム内もバラバラでのっけからきな臭いムードが満々。そこへ香港自由化の女性思想家を探す依頼が来たから大変なことに。月村さんは相変わらずエンタメの中に国際情勢を落とし込むのが好きで読んでいるこっちが怖くなるリアリティ。本人が描きたかったことはP250に書いてあると感じた。なるほどそういうことか。
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テロ犯罪組織に立ち向かう日本警察と香港警察。アクの強いメンバー達だが、頭脳と手腕はお墨付き。規格外れの銃撃戦が炸裂し、敵を容赦なく倒す。日本政府への苦言も爽快。
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キャラの個性とスリルは素晴らしかった。
しかし、難しい専門用語、よく分からない漢字だらけの文字列に何度も挫折しかけた。
一気に読まないとわからなくなる気がして一気読み。
フィクションではあるが、知らなかった香港や中国のこともわかり、かなり勉強になった。