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「あの山にある『黄泉の森』には地獄からやってきた怪物が棲んでいて、這入りこんだ人間の内臓を貪り喰うんだ。だから、決して入っちゃだめだよ。」
古くから街には、こんな言い伝えが存在した。
舞台は北海道のとある森。
アイヌの人々に伝わるとされる”おとぎ話“に纏わるものだ。
その森、通称「黄泉(よみ)の森」にリゾートホテルの建設が決まったところから物語は始まる。
地元民が恐れる黄泉の森で、建設作業員たちが惨殺されたのだ。
彼らが最後に目にしたものは、神秘的な“蒼い光”と“巨大な影”。
警察は、状況から巨大羆の引き起こした獣害事件と断定し、猟友会と共に討伐隊を結成。
事件解決に向けて奔走する。
猟友会に所属する凄腕スナイパーの鍛冶(かじ)は、自身の目の前で妻を食い殺した羆「アサヒ」こそが、この事件の元凶であると考え、主人公の佐原茜(さはらあかね)と共に「黄泉の森」に侵入し、復讐に燃える。
そこで見つけたのが、巨大羆「アサヒ」の死体。
アサヒの死体には、作業員たちが最後にみた”蒼い光“を放つ新種の生物が群がっていた。
その生物を調べると、驚きの真実に辿り着く。
「これは羆の起こした事件じゃない...」
確信しながらも、それが人なのか動物なのかわからないまま進む物語。
アイヌの人々が畏れた怪物、”ウェンカムイ(悪い神)“の正体とは。
そして、最後に待ち受ける衝撃の展開。
「なんか引っかかるな...」。
物語を読み進めていると、不思議に思う箇所が複数存在します。
それが全て最後に向けての伏線です。
物語を読み進め、最後20ページに待ち受けるのは衝撃的な真実。
「うそ⁈ほんとに⁇」
全ての線が繋がったとき、これまでの行動全ての謎が解けて、アッとさせられます。
著者である知念実希人さんの世界観が存分に現れた作品だと感じました。
事件の真犯人、あなたは当てられましたか?
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「残酷すぎる…どうするだこれ」読んでいる時の感想です。本当に救いのある場面がなくて残酷な話だって印象が常にありました。
だけど真相が明らかになった時はもう…
私は1章を読んだ際には、黄泉の森に住むヒグマと対峙し、悪い神の繋がりを暴いていくような展開だと想像していました。
しかし物語が進むとそれを裏切るような出来事が起こりました。そこから徐々にタイトルのヨモイツクサが何なのかが明らかになっていき、その生態があまりに不思議な存在だったためので、好奇心が沸き立ち、飽きることなくスラスラ読むことが出来ました。
3章の女神の降臨を読み始めた時は、勿論、登場人物の危機にハラハラしましたね。しかしそれよりも、ヨモイツクサの存在が形を成していく事で読者の私はサスペンスで起こるようなドキドキでは無く、「こんなの無理やん」という絶望に近い感情がひしめいていました。更にはヘクターの正体も察しが着いてきて…絶望×絶望みたいな感じでしたね。もうこの作品、残酷すぎて…笑
そしてついに決着!真相が全部明らかに!
…ここで言葉を失いましたね。ショックが積み重なっていた所に、エグいのをぶち込んで来ました。
読了後は、エグいとかやばいという陳腐な言葉しか出ません。
不思議→好奇心→絶望→絶望→絶望→衝撃→恐怖恐怖恐怖……
ぶっちゃけると結末を読むまでは描写が生々しく気持ち悪い印象(良い意味)はありましたが、そこまで怖くない作品だと思ってました。しかし今では本当に背筋が凍る思いです。
なんてものを書くんだ!切にそう思いました(良い意味で)
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バイオホラーはあまり読まないジャンルだけど、面白かった!
途中、グロい描写にオエッとなりながらも、ハラハラドキドキしながら一気読み。
自然や神への畏怖の念を改めて抱きつつ、立ち入ってはいけない領域は本当にあるのかもと思った。
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前半は、ワクワクしてページを捲る手も止まらなかった。でも、ヨモツイクサの正体とか、非現実的な生物になかなかついていけなくなった。後半の戦いのシーンとかも長いなと感じてしまった。主人公の性格を好きになれなかったことも原因かも…
あと、少しグロめ。胎児の顔付いているのも想像したらこわい笑
それでも、ラストの展開は衝撃的でゾッとしました。
知念さんの小説、中学生の時は大好きで、読み漁っていたのに、最近はあまりハマらない作品が増えてきて悲しい。本の好みが変わってしまったということかな…
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超人的な能力に対する伏線には鳥肌が立った。
術中の描写は言わずもがなリアルで、蒼く光る幻想的な風景は見てみたい。(死ぬけど)
最後の最後で綺麗に騙された。ミスリード秀逸すぎる。
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※
外科手術あり、法医学ありで話しが始まり
医学系の物語かと思いきや、話題転換して
伝承されてきた地域神の話が挟まれてきて、
そうかと思ったら熊被害の凄惨な場面があったり、
話がどう行き着くのか戸惑いました。
事件を追うミステリーと未知なる生物との遭遇、
いにしえからの言い伝え、形容し難い禍々しさ、
匂わせる伏線が随所に張り巡らされていて、
一テーマに絞りきれない盛り沢山の物語でした。
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こちらの評価で、グロいキモいの先入観を与えていただけてたので、描写をじっくり読まず上っ面を撫でるように読み進められました。感謝…。
(グロいのもキモいのも苦手。)
他の方も書いてましたが、終盤の1ページぶち抜きの真相判明でびっくりでした。えっ!そっちなの??と。いい意味で作者さんに騙されました。
熊被害が昨今テレビでも報じられてますが、雑食性の大型獣の恐ろしさをこちらで認識させられました。クマさん的な感覚でいたら大変な目に遭うんですね。。
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ホラーは苦手だけど、バイオホラーなら…と思って読み出した一冊。知念実希人先生の作品は心温まるものもミステリーも多いけど、これはまた別物。本当に同じ作家さんが書いてるの⁉︎ってくらい毛色が違って怖かった…病院の描写がリアルなのは言うまでもないが、闘いの最中で亡くなる人の描写もリアルで想像力が掻き立てられる…だから余計怖かった…ホラーによくある、最後がスッキリしない感じも余韻が残って良かったです。
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冒頭からグロテスクで終始顔を歪めながら読み進め、中盤あたりからベクターの正体が誰なのかなんとなくわかってしまったので、「まさか!やっぱりそうだったのかぁ」といった具合でした。
映画を観ているような感覚で、頭の中で映像化しながら読むとおもしろかった。
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その森には“何か”がいる…決して踏み入れてはいけない。
北海道で外科医をしている茜の家族が7年前突然失踪してしまう、
そしてその禁域の森でホテル開発を進めていた作業員が再び行方不明となり…
バイオ+ホラー×ミステリ×グロ+ファンタジー要素があり、終始ハラハラしながら読み進めていきました。
とにかく恐かったです…想像するのがちょっと嫌になるくらいグロい描写と、
ヨモツイクサが夢に出てきそうなので夜に読むことはおススメしません!笑
所々気になっていた点も最後には回収され、ミステリ作品としても楽しめました。
そしてあのページを捲ったとき、ゾッとしました・・・
医療用語や難しい単語が出てきますが読みやすかったです。
もう一度、夜に読むことはおススメしません!!
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これまでと違うジャンルだったが、最後のクライマックスに至る臨場感はさすがだった。
ただ、途中から主人公に対して違和感を感じていたので、どんでん返し感はそれほどなかった。
また、どうしてハルの過去の情報が詳細に言い伝えになっていたのだろうか?記憶は遺伝子レベルでは伝わらないだろうし。
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生物学的な理解に混乱しながらも、最後まで一気読み。続きが気になり読む手が止まらなかった。映像化されたら こんな自分でも分かりやすくなる部分もあるだろうな、でもグロさが耐えられるかだけど。
この話の中に居たらと想像すると‥ブルっと震える。恐い
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北海道の道北では、昔から禁忌の地域として言い伝えられている場所がある。
その近辺では謎の失踪や、工事関係者の行方不明が相次いでいた。
その地域で医師として働く佐原茜は、失踪事件の被害者家族で、長年、その手がかりや情報が得られないかとやきもきしている。
工事関係者の遺体が見つかったことから、警察は羆の仕業と考え、猟師を伴い、羆討伐に乗り出すことになる。
しかし、この討伐に参加した茜は、不可思議な生き物の存在を疑うようになるのだった。
北海道は、唯一羆がいる地域であり、被害も多発している。
そして、三毛別羆事件では、巨大羆の存在の記録も残っており、終始巨大羆の存在が緊張感只ならぬ気配を匂わせている。
その一方で、アイヌの伝承も配され、この物語が北海道という、本州とは異なる不可思議な地域性と神秘性が入り混じった地域であることが、読み手に伝わってくる。
息をつく暇もない展開に、好奇心と恐怖を覚えながらも、禁忌の森に主人公と共に分け入って行く臨場感は突き抜けている。
謎が謎を読む展開と、少しずつ解明されていく事実、作者が医師であることから描写もまた克明でリアルだ。
羆、アイヌに関しての知識量も目を見張るものがあり、作者の熱意が感じられる作品。
ついつい、三毛別事件を調べてしまった。
次はアイヌ文化をば。
アイヌの人々は、その森や海と共生していることを考えると、彼らの言葉には重さがあり、
「ただの伝承」などで一蹴出来るようなものではないのだろうなと。
どの地域でも、先人の教えというのは重きがあるはずだ。
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バイオホラー?って感じで読んだけど
ホラーすぎる、、終始ホラーでハラハラする
知念さんだからこそ出来る医療現場のリアルさ、
そしてその科学的な知識を生かしたお話が
とても魅力的だなと改めて感じた
多分今何書いてもネタバレですよね、、、
でも本でしか出来ない表現がいい
あと思ったよりグロい
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あらすじも知らずに
作者から
勝手に
サスペンスだと思ってたら
まさかのホラー
これは…
虫嫌いにはキツイやつ
ちょっと前に
コカインベアって
映画観たもんだから
熊のシーンは
かなりリアルに
想像出来ました 笑
終盤の伏線回収に
違和感を覚えながら
そんな簡単で雑なオチ?
って思ってたら
あの1ページですよ
ゾっとしましたよね