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みんなのレビュー9件

みんなの評価4.5

評価内訳

  • 星 5 (5件)
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  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
9 件中 1 件~ 9 件を表示

紙の本

会社に一冊この本、どうですか。

2011/10/30 22:09

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:更夜 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 私はホラー映画は好きでも嫌いでもありません。「ホラー映画」というふれこみでも実際、観てみると
恋愛映画だったり、哀しい話だったり、コメディだったり「怖いって何?」と思ってしまいます。
映画でも本でも、どんなジャンルであっても良くできたいい映画、本というのはあると思います。

 さて、この本はどうやったら「お化け屋敷がつくれるか」というノウハウ本ではありませんでした。
お台場にあるお化け屋敷「台場怪奇屋敷」(後に「台場怪奇学校」にコンセプトを変える)
浜松に2号店、そして、台湾に「東京の恐怖學園」を作るまでいったユニット「幽霊ゾンビ」の2人、
斎藤ゾンビ(以下、ゾンビさん)と平野ユーレイ(以下、ユーレイさん)のいかに楽しいお化け屋敷を
作るか、というエンターテイメント精神ががつがつに貫かれているいわば、奮闘記であります。

 ゾンビさんは1982年生まれ。幼稚園のころ何気なく観たゾンビ映画に衝撃を受けます。
実は1970年代終わりから80年代というのはもう、ホラー映画創世記とでも言いたくなるくらい
ホラー映画が作られた時期でした。
特にイタリアン・ホラーが盛んで『サスペリア』なんて何が怖いってその音楽でした。
幼いゾンビさんは、ホラー映画を観て怖くて怖くて、仕事から帰る両親を玄関で号泣
しながら待っていたというくらい「怖がり」
しかし、高校の文化祭でクラスの出し物が「お化け屋敷」でその時、「お化けになる喜び」を
感じ、特殊メイクアップの専門学校に行き、お台場にできた「台場怪奇屋敷」で幽霊のアルバイトを
します。

 ユーレイさんは半導体メーカーのシステムエンジニアから幽霊屋敷の店長に転職。
「テーマパークとしてのお化け屋敷」を企画経営したいということになります。
ユーレイさんは、素顔はおとなしくて、物腰のやわらかいゾンビさんが、お化け屋敷内での 「仕事」になると、
「怖がらせる」という事が誰よりもすごいことに驚きます。

 ゾンビさんは、とにかくアルバイトを通じて、どうしたら「客が怖がるか」を研究していました。
自身いわく向上心とサービス精神に心砕いた結果の幽霊は、誰も真似できない、と言われる位
すごいのですが、きちんとそれを自分なりに分析しています。
一番は、丸見えではなく「気配」が大事だということです。ヒタヒタ・・・と忍び寄る足音???と
思わせるような「わけわからない音」の演出。これは機械の効果音ではだめで、ゾンビさんが
お客さんを観察した結果、このくらい・・・と手加減。そして脅かしはタイミングと声の大きさ。
ゾンビさんは、その気配の手加減とタイミングに非常に長けていたのです。
ゾンビさんの文章とユーレイさんの文章が交互に出てきますが、ユーレイさんが、経営者、演出家的な
物事の見方をしていて、ゾンビさんは役者としてどう演技するかを模索している、という違いがわかります。

 この2人は実は正反対ともいえる性格でした。アイディアマンで企画力、交渉力にすぐれた
経営者的なユーレイさん、本当は人見知りで恥ずかしがり屋、でもコツコツ努力型で対立を嫌うおとなしいゾンビさん。
しかし、この2人の力で「楽しいお化け屋敷、エンターテイメントとしての感動できるお化け屋敷」
の工夫を凝らしていきます。
大事なのは、4要素。「Dark」(暗さ)「Live Sound」(人が本当に出す気配としての音)
「Feed Back」(行動による変化。タイミングを外して脅かす)「Misson」(使命。お客さんはただの
見物ではなく、ストーリーやコンセプトに沿った使命を与えられ、一体感を味わう」)

 しかし、力を入れ過ぎると怖すぎて入れない・・・という事になり、2人は「こわくないモード」(幽霊と一緒に話を
しながら屋敷内を回る)、「クエストモード」(ドラゴンクエストのように幽霊をどんどんお伴として選んで連れて
歩けるようなゲーム式)を考案します。
カップル、子ども連れ、中学生高校生・・・お客さんは色々ですが、2人が次々と繰り出すアイディアとコンセプトは
下手なホラーよりも面白いので、感心しきりです。

 ここまでやるか・・・というくらい2人は、「楽しく怖がる」を目指します。そして一番は、安全性。
脅かし過ぎて怪我されてしまう・・・それが一番、恐れていることだと言います。
お化け屋敷というのは暗いのでそこで、怖がったり驚いたりして誰がどんな行動をとって怪我をするか、わからないのです。
反面、怖くて驚くあまり逆に幽霊を殴ったりするお客さんもいる、または、怖がらないと思ったら
コンセプトに同情して「イヤなことばかりで落ち込んでいましたが、元気が出ました。ありがとう」という中学生。
お客さんの色々な反応のエピソードもりだくさんです。

 さらに成功して台湾に・・・となると今度は日本と台湾での「怖さの感じ方」の違いがでてきます。
お化け屋敷というとなんとなくのイメージしかないし、興味はなかったのですが、この2人が
めざすのはあくまでも「サービス精神」で、特にユーレイさんは経営者として、頑張ったら
頑張っただけの報酬が得られるようなシステムを目指す、もうビジネス書として会社に一冊
どうですか?という位、この2人の仕事に対する想いは熱い。
それがお化け、幽霊、ホラーであっても、「とにかく楽しんで欲しい」というために、怖くて楽しい
でも安全・・・という高いハードルを苦労して、トラブルを抱えながらもクリアしていく話の数々は
もうお客様満足度をあげるためのビジネスソリューションではないですか、などと思ってしまいます。

  ユーレイさんの経営理念とゾンビさんのサービス精神。さて、この2人がライバルと思うのは
・・・・ディズニーランド!
というので最後に大笑い。怖がる影に笑いあり。汗と涙あり。楽しい本でした。

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紙の本

ホラーをエコ活用

2022/01/21 08:00

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

「ホラープランナー」という聞き慣れない職業に、スポットライトが当てられて面白いです。寂れた行楽地の活性化から、廃墟・廃校のリノベーションにまで繋がりそうですね。

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2011/09/09 08:28

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2011/11/11 22:24

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2011/11/02 22:40

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2012/01/28 20:12

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2012/03/20 15:22

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2012/04/30 11:11

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2012/07/22 06:07

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