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紙の本
コネタにこそ、その人の人品骨相は顕れる
2023/07/01 01:10
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投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る
多くの読者にとっては既知の事実なのかも知れないが、評者にとっては初耳の話が多く。読み始めたら止まらなくなり、一気読み。面白い、というと表現はよろしくないが、政治ゴシップ好き(評者のような)にはたまらない一冊であるとともに、過去より連綿と続く有象無象の悪の系譜とネットワークが近時、日本をますますダメにしていることを実感。さて、これからどうするか。それは私たちひとりびとりの行蔵にかかっている。
(国鉄分割民営化は)「国労つぶし、そして社会党つぶしという明らかな権力側の意図です。これは中曽根康弘がはっきり明言しているわけですね。」(93頁、佐高、なお、ロッキード事件の黒幕としての中曽根につき、141頁、149頁、159頁及び163頁を参照)
「一応、フィクサーとしての瀬島には興味があるから、何か私の本をあげた。でも、それをどこかの古本屋に流されたんです。・・・ 私の読者がそれを手紙で知らせてよこした。「瀬島の野郎」と思ったことがありました。」(102頁、佐高)
「リニアは東芝の技術を使うんです。つまり、葛西は東芝を救済したいんです。リニア計画は東芝救済策でもある。」(114頁、森)
「「日立消防隊」というのがあって、三つの赤字を消すと言うんです。」(117頁、佐高、それは「赤字」「アカ」「火事」である由)
「ひどい話なのが、リニアは地下に潜るから、地下から上がってくる時間を考えると、これまでと大して変わらないという。」(120頁、佐高)
「国鉄を分割民営化したことによって ・・・ 人々の頭から公という観念が奪われた。」(118頁、佐高)
「角栄が竹下のことを、「県議上がりは首相になれない」と言ったわけだけど、やはり利権、それもセコい利権のにおいと切れない人が多いんです。」(123頁、佐高)
「ただ、藤波という政治家はカネに関しては汚かったらしいですよ。」(164頁、森)
「小佐野は旧伯爵令嬢の堀田英子と結婚したんですよね。」「僕は小佐野夫人の英子を描こうと思ったことがあって、いっとき取材しました。」(161頁、佐高・森、なお、堀田英子は「野獣に蹂躙された絶世の美女」と言われていたようですが、写真を見たら大したことなし。にしても、この本は読んでみたい・・・)
「民営化とか自由化と言うけれども、結局のところ、利権化ということなんだよね。・・・ 特区という客観的なものではなく、特権区なんですよね。」(206頁、佐高)
佐高信氏についてはいろいろおっしゃる方々も多いと認識しているが、これだけの経験と蓄積を有している言論人はそうそう(あるいは、もはや)いないのではないか。(私は好きである。)森功氏ともども、ますますの活躍を祈りたい。(既刊の著作に披歴済みなのであろうが、直近の「3ジジ放談」で佐高氏が、「江戸城は誰が造ったのかという質問に、太田道灌と答えてためらいのないのが司馬遼太郎、大工と左官と答えて笑わないのが藤沢周平、労働組合の幹部がリーダーづらして司馬のファンだと云うのは、すごく気に入らない」と云っていたが、蓋し名言である。)
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