不器用でもいとおしい
2023/09/06 06:38
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
社会のなかで居場所のなさを感じている人たちへの、寄り添うような目線はお笑い芸人ならではです。5人の男女に少しずつ繋がりが芽生えるなど、遊び心があっても良かったのでは。
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「不器用で」ってタイトルだけど、登場人物全員根本的にやさしいんだろうなって読んでて思った。打算的だったり自己中心的だったりしてもわざと人を傷付けたりはできない、みたいなのを感じた。面白かった。こんなにすらすら読めた本は久しぶり。
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比喩が多すぎて鬱陶しい。比喩がくどいため少し読みづらく、著者の自分に酔ってる感を感じ少しうっとするが、短編集のため短時間で1話を読み切ることができる。
1つ目の遺影を読み終えることはできたものの、あまり次の短編も読もう!という気にはならない。
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小説の1ページ目をめくる瞬間というのは幾つになってもワクワクするものだ。それは新しい世界の扉を開ける行為であり、それだけで小説を読むという行為の20%ぐらいは達成してると言ってもいい。ニシダがX(旧Twitter)上で行っている「架空小説書き出し」というコンテンツはその1ページ目という要素を抽出した贅沢な遊びと言えるだろう。そんなニシダが書き出しに留まらず短編小説集を出したと聞いて読まずにはいられないと思った。お笑い芸人の趣味の延長で書いた小説としては文章力が高く、夢中で読み進めては時々作者がニシダだということを思い出して少し驚く、みたいなことを繰り返していた。お笑い芸人としてのニシダ、引いてはラランドの活躍についてはここで書かずとも大衆の知るところになりつつあると思うが、元々はアマチュアでM-1の準決勝に行ったことで注目を集めたコンビである。漫才であろうとコントであろうと、基本的にお笑いには「オチ」がある。オチとは「責任」だ。3分ないし4分の短いストーリーに責任を持ち、客が納得する形で終わらせる役割を持つ。ニシダがネタを書いていないのは周知の事実ではあるが、お笑い人らしくこの本はオチが綺麗だ。それでいてこれから登場人物がどうなるんだろうと読者があれこれ想像する余地を残してくれている。また、登場人物の心情描写がリアルでまるで体験してきたかのような説得力がある。サーヤがピンで活動している時にニシダはファンの女と寝ているだけのキャラになりつつあるが、その行為は人の感情と向き合い続けるものであり、ニシダの血肉となって文章に宿る。これからもクズ芸人かつ小説家という左右の足につっかけと革靴を履いているようなちぐはぐな二足の草鞋で活躍し続けてほしい。
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ラランドだいすき!ニシダ本!読む!の勢いで読んだけど、作者を知りすぎていると、自分の想像で話を読み進められなくて思っていたより本を楽しめなかった気がした
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芸人、ラランドニシダさんの短編集。
描写が繊細でワードセンスの良さが際立ってた。女性主人公の物語もあったけど、共感できる程、心理描写もうまい。ニシダさんの独特な表現力、世界観に引き込まれてあっという間に読み終えちゃいました。
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帯コメントにも書いてあるけど、いい意味で普通というか、芸人らしさとか特定の癖みたいなのが感じられず、純粋に読み物として楽しめる作品。
ただしその中でも『テトロドトキシン』は著者の体重が乗っているのを感じられるエピソードで一番わかりやすく面白かった。
”空がオレンジに染まる、その少し前の一番見どころのない状態だった”
この世界の見方が特に新鮮だった。
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ラランド・ニシダの初の小説集ということで若干舐めてかかってしまったけど、収録されている5篇とも私小説的な人間臭さと文章としての読みやすさを兼ね備えていて、大変素晴らしかったです(「テトロドトキシン」が特に好き)。これは間違いなく「文才」というやつなのでは。
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ニシダさんの顔が一回も思い浮かばなかった。
芸人さんの小説は良い意味でも悪い意味でも「芸人が書いた小説」感が滲み出てしまうが、ネタを書かない方だということが良い方向に働いた+読書家であることが遺憾なく発揮されている小説だった。
間違いなく又吉さんに次ぐ小説家芸人になると思う。
小説家さんの文章となんの遜色もなかった。
ストーリーや展開に何かアイデアがあったりするわけではないが、普段のニシダさんのキャラクターからは想像もできないほど魅力的な登場人物ばかりでした。
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日常がこんな解像度で見えてるのか。ニシダやばし。
今まで実用書とか自己啓発本の類くらいしか本を読んでこなかった。表現力や日常を切り取る描写力みたいなものが希薄でコンプレックスだった。小説を読んでもっと文字を浴びたいと思ったことはなかった。そう思わせてくれたニシダ先生ありがとう。
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おもしろかった。文章がとても上手だった。ぼくの好きな細かい描写。本を読んでいることを忘れるような没頭感。
最近はほぼ毎日ラランドに触れている。ご飯中はララチューン、歩行中は月の兎。何で好きなのかはまだ言語化出来ていないけれど、ラランドが好きだ。
どの立場で言ってるんだと思うけれど、ニシダさんは本当にたくさんの本を読んできたんだなと思った。ぼくももっと読みたいなとも思った。
きっと2冊目も出してくれるだろうから、今から楽しみ。そういえば、新刊を自分でお金を出して買ったのが久しぶりだった。それくらい読みたい本だった。
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お笑い芸人としてのニシダさんが好きなので読んでみた。
風景、心理、人間関係など全体的にグロテスクな描写が上手だなと思った。
それと、色々な視点からの侘び寂びを言語化するのが上手だなと思った。
どの話も、じっとりと湿っぽい空気感で展開されるのが好きだった。
手放しのハッピーエンドで終わる話は少ない印象で、少しだけ報われるとか、今後報われる方向に進みそう、という絶妙なラインの落とし方してるのも好きだった。
芸人ニシダの人間臭さも感じられる良い本でした。次回作も期待してます。
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短編集としてすごく良き、下品な感じのニシダはあくまでカメラの前の一面だけであって、やはり何かしらのコンプレックスを持って生きて言葉を研いで来たんだなという印象
やはり売れてる人には売れてる人なりの器があるんやなぁ
意外とハッピーエンド寄りの終わらせて行く印象が多かったのが意外
にしても読んでて普通に面白かったし、結構展開がコロコロ進んで行くから読んでて気持ち良かった、振りとかに振り返らないというか
なんか良い文字って感じ
良き
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卑屈な主人公たち、でもすごくリアルで愛着がわく。ねっとり余韻の残る短編集。
めっちゃ面白かった。
ニシダすごい〜
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短編集
中学生だったり高校生、教師など様々な主人公が不器用に生きている様子。
指が入っていた魚に驚いた「アクアリウム」が良かった。