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実は司馬遼太郎の本がかなり好きで
中学高校時代は良く読んだものです。
最近になって読む機会があり
さらっと読んでみたのですが
示唆に富んでいる本だなと
今回は思いました。
今まではあぁ面白いなぁとか
わくわくするなぁとかしか思っていなかったと思うのですが
最近読んだ感想は人物像や人望についてなど
やっぱり受け手によって本は変わりますね。
ちなみに、項羽は武力等において非常に優れた
人材だったけれど人望はなく
劉邦は武力はなく、心意気のようなものも欠けていたように
描かれているが、人望はあります。
歴史上の最後の勝利したのは劉邦というのは
そういったほかの人がつい助けたくなる人の
人望の有意義さを示しているのではと
感じました。
数年経っただけの同じ人間の意見でさえ
変わるのだから違う人格だったら
言うまでもないだろうと思います。
今、ふと漢文の「いわんや」「且つ」とか思い出しました笑
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負けっぱなしの劉邦が優秀な仲間に支えられて項羽に対抗する。
劉邦に武力も知略もなく、あるのは大きな徳だけ。自分に出来ないことは人に任せ、わからないことは恥ずかしげも無くわからんと言うその人となりは愚直ともいえる。
別働隊として勢力を拡大した韓信は第三勢力として劉邦に対抗できたにもかかわらず、そうしなかったのは韓信自身に野心が無かったことがあるにせよ、劉邦の存在がいかに特別だったかがわかる。それでも、劉邦の魅力というのはなかなかわかりにくい。
実際中国では項羽の方が英雄として人気があるような気がする。
秦という国は世界初の統治国家でその近代性は紀元前200年という時代には早すぎたらしい。
司馬遼太郎による人物評は鳥の目と虫の目を使い分けたもので、その虫の目というのはフィクションに頼るところが大きいものの、それだけ奥行きのある人間像が出来上がる。どの登場人物も皆魅力的で読む人によって好きな人物が違ってくるという群像劇の基本みたいなものをあらためて楽しめた。
08.12.19
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テストの漢文対策で読み始めた本。
しかし読んでいくとなかなかに面白い!
最後のほうは、漢文対策のことなど忘れて読みふけっていました。
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いやー、久々に本読んで興奮した。
上巻は秦滅亡から項羽と劉邦の台頭まで。
三国志に比べると策略も単純だし、人物のキャラクターも薄いけど、項梁が秦に攻めに行ったところから一気に面白くなったよね。
今んとこ、蕭何、項羽が好き。劉邦はなんか好きになれないな。
これから変わるかも。
早く続き読みたい。
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中国の漢と楚の戦の話。
中国の戦の歴史は奥が深くて面白い。国士無双と言われた韓信も登場する。著名な一冊なのでおススメ。
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高校生の時に初めて読んだ歴史小説であり、初めての司馬作品でした。人物を覚えるのに苦労した思い出がありますが、出てくる人物一人一人が個性豊かに描かれていてとても面白いです。今でも好きな人物を思い返しては読み直しちゃうくらい好きです!
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前半は劉邦について多く書かれ、項梁(項羽のおじ)と項羽は後半で活躍します。
劉邦は愛嬌があるけれどダメダメで、項羽は激情家のお坊ちゃんといった感じです。
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私が一番最初に読んだ司馬遼太郎さんの小説。
今まで読んできた小説にはなかった、補給の概念に驚いたのを覚えています。
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天下を取る人望とは何ぞやと。
勝ちを千里の外に決することではわしは張良に及ばない。民を慰撫して補給を途絶えさせず、民を安心させることではわしは蕭何に及ばない。軍を率いて戦いに勝つことではわしは韓信に及ばない。わしはこの三人の英傑を見事に使いこなした。しかし項羽は范増一人すら使いこなせかった。これがわしが天下を取った理由だ。
面白かったです。上中下巻ありますが、ぜひ読んでみて下さい。劉邦かわいかったですw
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B.C.3世紀末に秦の始皇帝は中国史上初の統一帝国を創出し戦国時代に終止符を打った。しかし彼の死後、秦の統制力は弱まり、陳勝・呉広の一揆が起こると、天下は再び大乱の時代に入る。
まだまだこれからです。
おもしろいですが、地理が全然わかりません。
秦が衰退し始め、項羽が活躍し始めたので、ここからがおもしろくなりそうな予感。
上巻は序章って感じがします。
P.146
建物の中には、椅子やテーブルはない。この大陸の人々が、土間をつくり、そこに椅子を置いて腰をかけることを始めたのは、一般にははるかに後代の宋初になってからで、この時代には存在せず、劉邦とその同時代人は、のちの日本建築と同様、床を張ってその上にじかに座るという生活様式を共有していた。
P.156
事実であるかどうかよりも、これが事実として噂が広まったことの方が重要であった。
P.299
人の話のどういう場所にユーモアを感ずるかということで、その人間の格調が察せられる、というのが項梁の人間観察のやり方の一つだった。
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私の古代中国感の原点となる作品。歴史でならった秦の始皇帝が、等身大の人間に…というか、自分と大して変わらない卑小な感情もあた人間に見える。なおかつ、普通の人とは大きく異なった感性であったから、偉大な事業を成し遂げたのも実感できる。
そして劉邦や項羽のような英雄達、張良や陳平などの軍師たち、武勇の将軍も、口舌の徒も、いろいろな人達の雑多なエネルギーが渦巻く、大陸の風を感じられた傑作である。
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400年余り続いた漢王朝の樹立者、劉邦。乱世の時代、王朝樹立までの道は険しく、劉邦軍は敗北に次ぐ敗北を重ねた。それでも最後の一線に勝利し、項羽率いる楚を破って天下人となる。自分よりも軍人としては数段優れた項羽というライバルに、劉邦が勝利することができたのはなぜなのか?読みながら「勝つ」とはどういうことか、真の強者とは何か、そんなことを考えた。
劉邦には項羽のような周囲を圧倒する猛々しさはなく、武力では劣っているし、戦略や深謀遠慮の面でも臣下の張良や韓信らに頼りっぱなしである。しかし劉邦には不思議な人徳があった。劉邦はその人徳で張良・韓信・ショウ何をはじめとする才長けた人物を味方につけることができたし、夏侯嬰のように劉邦のためなら命も惜しがらない腹心の部下を持つことができた。また農民あがりの劉邦には農民の心がよくわかったので、兵士たちに村の略奪を禁じた。だから劉邦に征服された土地の人々も、劉邦を王に押し上げる推進力となった。劉邦が最後に勝者となったのは「人を味方につける力」、すなわち人望を有していたからなのだろう。
一方の項羽には圧倒的な武力とカリスマ性があった。司馬さんも項羽のことを度々「天才」と評している。しかし項羽の並外れた資質は独善的な行動や他者に対する猜疑心と背中合わせだった。また無数の者を生きながら抗にするような、手の付けられない残酷な面もあった。項羽のようなリーダーには、周囲の者たちの評価が大きく分かれるだろう。片や項羽の強さを頼もしく感じ、彼についていけば安心だと思う者がいれば、片や項羽の自分以外の者の意見を聞き入れない狭量さに辟易する者、暴れだしたら何をするかわからない激しい気性に怯える者もいただろう。やがて氾増法師というブレーンを失ったように、有能な部下を使いこなすことにかけては劉邦に劣っていた。項羽は彼一人を見れば非常に優れた軍人だったが、彼の率いる軍隊は組織として脆弱さを抱えていた。
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司馬遼太郎さんの作品には学ばせてもらっていますが、今回もとてもためになった。
項羽と劉邦。
生まれ、バックグランドから年齢や性格までありとあらゆる面でタイプが真逆な二人の対決。
項羽は本当に武将らしい武将と言う感じで、その強さや男気はものすごいものがあるから、項羽こそ、普通に想像されやすい大王。
その項羽と比べるとほとんどの部分で秀でているものがない劉邦の長所は、徳、愛嬌のみで、それらのおかげで多くの優秀な士に慕われ大きな勢力を作っていく様が本当に面白い。
時代が時代だったというのもあるのだろうが、人の心をつかむ為に必要なのは必ずしも能力ではなく、愛嬌であったり、その人のために自分の能力を駆使したいと思わせる力なのかもしれない。
これは最近の、例えば企業などの組織にもいえることなのかも知れないけど、人間は本来、自分の能力を十分に発揮して生きていきたいもの。個人主義的になってきたとか、自己実現がどうとかいうけれど元来そういう欲求はみんなあるのかもしれない。そのような欲求をより多くの人に発揮させることが出来るような、人並みはずれた懐の深さや器の大きさを持っていたのが、劉邦の、誰にも負けない強みだったのだろう。
毎度の事ながら説明が多くて読むのが大変ですが、勉強になりました◎
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ずっと読みたいと思ってはいるものの…
『さらば、わが愛』も、項羽と虞姫のお話だったし。
読み始めてますが、面白いです。
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司馬遼太郎の古代中国を舞台にした歴史小説。中国を統一した秦の始皇帝が亡くなり、漢帝国として再度統一されるまでの物語。
一つひとつの戦争には強いが最後には負けてしまう項羽、反対に戦争には弱いが最後には勝ってしまう劉邦の二人の人物が好対照に描かれています。
項羽が四面楚歌の状況で虞美人に送った「垓下の歌」は項羽の愛馬「騅」の名を現代にも残しました。
新潮文庫全3巻ですが、読み進むうちに面白くなるので、一気に最後までいってしまいます。
この本はビジネスの世界では人材をどう活用するか、あるいは活用しないかということにもつながるものですが、そういう固いことを考えず、2200年以上前の中国を舞台にしたエンターテインメントとして読んでいけばよいと思います。