紙の本
パトロンは大切
2024/01/05 13:51
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
紫式部が世界最高峰の文学「源氏物語」を世に出すことができたのは、もちろん本人の才能によるところが大きいのはもちろんだけどパトロン道長の存在も大きいと著者はいう
紙の本
紫式部と道長は一蓮托生
2023/12/22 08:51
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
大河ドラマが始まる前の予習。紫式部と藤原道長の生涯を、一次資料を読み解くことによりたどる。紫式部は道長の援助と後援がなければ「源氏物語」「紫式部日記」を書くことはできなかった。また道長はの栄華は、紫式部と「源氏物語」の賜物であった。平安時代中期に女流文学が開花したのは、適妻となれぬ貴族子女の存在にあったと理解できた。満たされぬ思いが、豊かな物語文学を生み出したのだろう。源氏物語を、罪、罰、そして贖いの3部構成になっていると理解すれば、読みやすくなりそうだ。今回こそ、源氏物語を読もう。
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道長の権力への道程と、紫式部の年譜および源氏物語の見立てを並置しながら、摂関政治と、天皇、関係殿上人の関係を説明。豊富な内容。
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”藤原道長の権力と欲望「御堂関白記」を読む”以来
倉本先生のファンなので。
「光る君へ」怖い物見たさでw見るつもりです♪
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本書は同著者の『増補版 藤原道長の権力と欲望 「御堂関白記」を読む』(文春新書、2023)と内容もかぶっている部分が多いのだが、より紫式部と道長の関係性に焦点を当てたものである。
帯の惹句には『源氏物語』なくして道長の栄華もなかったとあるが、逆もまた然りであり、道長のサポートがなけらば『源氏物語』もなかった。
たとえば本書で述べられているように『源氏物語』に必要と思われる紙の量を確保できたのは最高権力者であった道長あってこそのことであった。こうした著者の歴史実証主義にこだわったアプローチは実に面白い。逆にところどころで国文学系の先生たちの説を「理解しがたい」と退けているが、この新書でも歌の解釈などはそうした国文学系の研究を参考にもしているのだろうから、あまり敵に回さない方が良いんじゃないかな〜といらぬ心配をしてしまった。歌の解釈を通じて紫式部と夫の宣孝とのやり取りを分析してもいるのだし。
個人的には貴族間での権力闘争に対しても紫式部が天性の感性+後宮での経験から鋭く理解をしていたとの話が興味深かった。『源氏物語』もそうした観点から読むことができたら一層楽しいだろうと思う。著者は漫画(ただし良質のもの)でも良いから『源氏物語』は読んで欲しいと述べられている。
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平安時代初心者の方向けかな、という感じ。
平安時代モノが好きで、色々読まれてる方には知ってる情報ばかりかもしれないが、倉本先生の一次資料で確認できる事柄のみ!というプライドが感じられる。
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先日読んだ同著者の『増補版 藤原道長の権力と欲望 紫式部の時代』に続き、今年の大河ドラマの「副読本」として読んだ。『御堂関白記』『小右記』などの古記録や『紫式部日記』をもとに、事実関係を年代順に解説している。不明な点の多い紫式部の生涯や『源氏物語』の成立についても、説得力のある主張を展開している。
余談だが、著者の独特な言い回し(〜であるが。)を見るにつけ、クスッと笑ってしまう。
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紫式部と道長の生涯が確実な一次資料のみによって書かれている。著者の別の本で既に読んでいた内容も含まれるが、二人に絞っているので分かりやすい。
ところどころ、これまでの国文学の世界での学説を「どうしたらこのような発想になるのかまったく理解できない」などと否定しているのも新鮮。
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紫式部と藤原道長がこんなにも互いの力を必要とする関係にあったというのは、初めて知った。他の方の感想を読むと、「だいたい知っていることが多い」と書かれているので、この時代にくわしい方にはほぼ常識なんだろう。自分はなんも知らないのねとあらためて思った(^_^;)
大弐三位が紫式部の娘だということも知らなかったし。
こまかいことは読むそばから忘れていってしまったけど、三男の道長が思いがけず藤原家の筆頭になる過程や、そのあともろもろの駆け引きでのぼりつめていく過程など、淡々と描かれているにもかかわらず生々しかった。
あ、あと、病気をするたびに「調伏」して、だれかの怨霊が出たことになっていて、そういう時代ってけっこうしんどいなとなった。……もっとも、現代でもそういう文化の中で生きている人たちもいるみたいだから、人間はあまり進歩してないのかも。
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紫式部と藤原氏の関係を知りたくて読みました
非常にわかりやすく
紫式部がどういう立ち位置だったのか
藤原氏はなぜ紫式部を必要としていたのか
謎が解けてスッキリしました
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大河ドラマはフィクションなので、真実が知りたくて読みました。官職はさっぱりでしたが、道長のことと、当時の紫式部のことが知れて良かったです。
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著者は大河ドラマの時代考証を担当しているが、脚本に対して、いったいどんな気持ちでみているのだろう。
それにしても、中学校の国語の授業で清少納言を、「清」少納言と発音した私のことを教師は嘲笑したが、大河ドラマでは名付けの由来などに言及していて、少しばかり溜飲が下がった思いである。
本書では道長への権力の遷移と、紫式部のサロンでの立ち位置など伺えて興味深かった。
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倉本一宏先生は言う「紫式部なくして藤原道長なし」
「藤原道長なくして紫式部なし」定子LOVEの一条天皇
が彰子の処へ足を運ぶためには源氏物語の愛読者故と
言えるのであるし、紫式部に依頼、ふんだんに原稿料
(料紙という現物給付)を与えるスポンサー藤原道長
あっての執筆活動と言えるからである
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著者は「光る君へ」の時代考証を担当されている方。ドラマを意識して、紫式部と道長の人生を並行して記述しているが、あくまで一次資料を基にした史実の記述だけあって、「前半生で2人が交流していた可能性は低い」とつれない。一方で、源氏物語の著作活動は初期から道長の庇護によるものという説を唱えられていて、そのあたりがドラマのベースとなっているんだろうね。
あくまで史実ベースであるが、道長はもちろん紫式部の人間臭さも垣間見れてなかなか面白い。
それにもまして、超有能で代々の支配者に重宝されつつも、やたらと愚痴をこぼす藤原実資がキャラ立ちしている。読んでいると、ロバート秋山の顔が浮かんできて、どうしてもニヤニヤしてしまう。
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前に読んだ「千年の読書」にもあった「史料が千年後まで大量に残っているこの国に生まれた幸せ」の一文が320ページにあって 「こういうことか〜」と納得できました。御堂関白記や紫式部日記を 読んでみたくなりました(もちろん現代語訳で…笑)忘れちゃいけない 小右記も。平安時代の皆さん、結構 クセが強く嫌いじゃない!