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韓国の作家さんの小説を読むのは初めてでした。
エッセイと小説が混ざったような心地良い文章が綴られています。
ヒュナム洞書店に訪れる人々は様々な悩み、揺らぎ、挫折を抱えていて、もがきながらも自分を信じ成長していく姿が描かれている。
心にじんわりと柔らかく優しさが染み込んでいくような素敵なお話でした。
人生には嬉しいこと、悲しいこと、苦しいこと、様々なことが起こるけれど、その時に寄り添ってくれる人と一冊の本があれば。
それってすごく幸せなこと。
人と人が繋がる場所。心と身体を一休みさせてくれる場所。
ヒュナム洞書店はそんな素敵な本屋さんでした。
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生きていると時折「違う、そうじゃない。こんな自分は私じゃない。」という心の声が聞こえてくることがある。
内容の違いは人それぞれでも今を生きる人たちが感じている生きにくさをリアルに描いていてきっと共感できる登場人物が一人はいるだろう。
どうしようもない悲しみややるせなさにヒュナム洞書店に集う面々は程よい距離を保ってそばにいてくれる。
心をゆるめられて、でも心強くてそんな素敵な場所。
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韓国翻訳本から判断すると、韓国の人たちも日本同様疲れている人たち多そう。住宅街の本屋さんが舞台のハートウォームそうな小説。本好きとしてぜひ読みたい
#ようこそ、ヒュナム洞書店へ
#ファン・ボルム
23/9/26出版
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
#読みたい本
https://amzn.to/3ta5IGX
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購入したときに、すぐに読むのがもったいない気がして置いていたら、いつの間にかすっかり有名な本になっていました。小さな本屋さんで、店主と店に集う人たちの物語は、読みごたえがありました。
ヒュ「休」という字がはいったヒュナム洞書店。人生でひと休みが必要な人たちがいつの間にか集まっていた、そんな書店でした。わけありの書店主のヨンジュ、バリスタのミンジュン、焙煎業のジミ、書店を訪れるジョンソ、ミンチョル、ヒジュ(ミンチョルオンマ)、サンス、ウシク、作家のスンウ、ソンチョル等、それぞれの悩みや思いが描かれていました。なんとか続けたいという思い、未来への漠然とした不安、過去の後悔、大切な人への思いなど、誰もが思うようなことが綴られていました。素敵な言葉がたくさんあり、本が付箋だらけになりました。韓国独特の呼称や、言葉も違和感なく、物語に引き込まれました。翻訳家のすごさも感じました。
試行錯誤し、考えることが必要なときに、話せる人がいたり、そっと一人でいても大丈夫な居心地のよい場所があれば安心できます。バリスタのいれたコーヒーを飲んで落ち着けて、素敵な本に出会えるヒュナム洞書店は、まさしくそんな場所。私がこんな書店があれば通いたいと思うのは、本を読む楽しさを知ったからだろうなと思いました。
しばらくしたら再読して、ヨンジュの本に対する思いをもう一度じっくり読んでみようと思っています。そして、もういちど物語をじっくりと味わいたいなと思っています。
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読書記録61.
『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』
10月に旅先の釜山で読んだ作品
自分の弱さと人の痛み
社会への思いと心の持ちよう
悩みを抱えた人々がゆっくりと繋がり、本と書店という空間が彼らをそっと優しく、包み込むように進んで行く物語
韓国のどこかにこんな本屋さんがあったら、수세미(たわし)をもらって読書会に参加して、イベントに出たり、コーヒーを飲んだり
そしてもちろん代表さんのおすすめ本を買って読みたいな
・・・・・
『幸せはそう遠くにあるわけじゃないっておもったら、ちょっと生きやすくなるような気がしたんです』
『だから、わたしは幸福ではなく幸福感を求めて生きようって、考えを変えたんです』
『ヒュナム洞という町を選んだのはヒュナム洞の「ヒュ」が「休」という字だと偶然知ったからだ』
『本の舞台を実際に訪ね〜中略〜その都市を舞台とした本を読みながら何時間でも過ごすこと。これ以上にロマンチックな読書の方法があるだろうか』
↓
この本を韓国滞在中に読めた事、
物語後半にこの文章が出てきた事に、心が躍るほど嬉しくなりました
折に触れ読み返したい、宝物の作品になりました
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韓国ドラマを観ているようだった。
少しずつ少しずつ読み進めていました。
読み返しても新しい楽しさに出会えそうな内容でした。
とっても楽しかった!
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書店でトークイベントを開催する場面の、ヨンジュとアルムのやりとりいいなあ。タイマーを使った時間の確保のやり方、生活の中に取り入れてみよう。
登場人物たちの距離感が心地いい。
ジミとヨンジュとジョンソの年齢はバラバラだけど、自宅に呼んで飲みながら話を聞いてあげる仲の良さ。ミンジュンがどんどんコーヒーにのめり込んで、美味しいコーヒーを淹れる研究に手を貸すジミ。好きな作家を書店に招き、ぎこちないスタートからも、いつの間にか惹かれているだろうなって感じるスンウ。ヨンジュの文章から伝わる最初のイメージと実際に会って感じたイメージ。違うなと思いながら、時間を削ってまで行動的になっていくスンウが好きでした。ただ…ベルリンで会いましょうのくだり…ぐいぐい来すぎて怖かった…気持ちが傾いてるから和らいでいるけど、あんなふうに「お手伝いしますよ」「嫌でしたか?」「行ってもいいですか?」なんて国を超えてまで会いにくるの怖すぎる。断れんて、
終盤のテウがお店を訪ねてきて、チャンインのことが触れられたあたりから展開が変わって、読む手がぐらついた。チャンインとの過去は、ヨンジュの突然の変わりようとお互い仕事人間ということもあり、あまり良い関係ではなかったのかな。。忙しくて相手のSOSにも先延ばしにして宙ぶらりんのままだったし。
でもヨンジュの要望は、夫婦だからといって、必ずしも受け入れなければいけないということはないと思った。相手にも同じことを求める必要はない。
しかし離婚直後のチャンインの言葉は重いなー。
「〜〜おまえは俺を忘れろ。俺と過ごしたすべての瞬間を忘れろ。俺のことを思い出してくれるな。二人で過ごした日々の記憶も消してくれ。俺はおまえを忘れないでおくよ。一生おまえを恨みながら生きるさ。俺を不幸にした女としておまえを記憶しながらいきるよ」 ヨンジュが一方的に告げた別れから、離婚までしたけど、相手には俺を忘れろ、俺は恨みながらお前を記憶しながら生きるよなんてさ…生涯言葉が枷となるだろうよ…
少しずつ読むから、久しぶりに出てきた人物に「ヒジュって誰?!!どこに出てきた?!」とパニくる笑
初めて書店で映画上映をすることになり、そのタイトルが是枝裕和監督の「海よりもまだ深く」。
訳されていない原文でも、このタイトルなんだろうか。
p.352 ヒュナム洞書店ならではの個性を、深さと多様性に求めることにしたのだ。客には少々難しいと思われても深みのある本を中心にキュレーションし、多様性のためにベストセラーは排除した。
→ こんな本屋があってもいいと思う。ベストセラーなら大体の本屋やオンラインでも買える。自分で選んで手に取って、自分の中のお気に入りを増やしたい!あと本屋を楽しみに通うなら、その本屋独自の味が欲しいところ。私ならzineを多く扱う本屋に行きたいなあ。
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作者のあとがきより、自分の人生を評価する基準が自分の中にあれば、それでもいいのだ。
海外の作品には苦手意識があり、いま迄手を出さなかったが、なんとなく題名が気になり図書館で借りる。読み始めると、とても癒される作品で最後まで楽しんで読むことができた。
いくつか、韓国の文化がえがかれているところもあるが基本的な働き方や結婚感、多様性などなど日本と共通するところが多く、共感しながら読み進められるところが多かった。
自分なりのものさしで生きていこうよ。という、優しい話に読んでいるこちらも優しくなれた。
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離婚して仕事も辞めてたったひとりで個人書店を開業したヨンジュと書店に通う常連さんたちの心温まるいいお話。 登場人物全員が魅力的でした。 いい人の周りにはいい人が集まる。 近しい人と縁を切ったり、仕事を辞めたりすることは世間体とか常識から外れたことのような気がして自分を責めたり、誰にも言えず殻に閉じこもったりしがちだけど、縁を切ることで新しい人間関係が生まれたり、転職で自分の生き方を見つけたりする。 だから罪悪感を捨てて、今自分の周りにいる人たちを大切にして生きよう、と励ましてくれるそんな本。
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■2024年3冊目(図書館)→購入済み
※追記
本屋大賞翻訳小説部門第1位
おめでとうございます…!
本好き、本屋好きの方に
ぜひ読んでいただきたい大好きな1冊です。
書店が舞台の物語ですが、
様々なことを改めて考えさせられます。
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本屋を舞台に…というとこで、まずワクワクする。
そしてコーヒーが加わることでワクワク半端ない♬。.
こういう静かな物語がほんと大好きで、ヒュナム洞書店に集まる人が少しずつ増え、その人たちの暮らしと日常がほんと変わり映えしない日々だけど、みんながヒュナム洞書店に寄り添っていく姿がほんと暖かい。
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「どうしよう、おもしろすぎる…」と読みながら何度も思った。登場人物もストーリーも文章も言葉も、すべてが愛おしい。
頑張って努力して一生懸命に生きてきた登場人物たち。彼らは走り続けてきた足を止めて、時間をかけてゆっくりと自分を見つめなおす。書店に集う人々と関わり合いながら、少しずつ自分にとって良い生き方を見つけていく。そんな物語。
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仕事やプライベートに悩みを抱えた人達を温かく、優しく包む「ヒュナム洞書店」。少しずつ自分の中にある何かを変えながら前に進み、成長していく登場人物達に共感しながら読んだ。ヨンジュさんって“リセット症候群”だったのかも?あとがきの【自分の人生を評価する基準が自分の中にあれば良い】という作者の言葉に、背中を押されたような明るい気分になれた。
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仕事を辞め離婚もしたヨンジュは、何かに憑かれたようにソウル市内にヒュナム洞書店を立ち上げる。就職に失敗したミンジュンをバリスタに雇い、自分の考える本屋を作り上げていく。そこに集う人々は、自分の心のどこかにある不安な気持ちをヒョナム洞書店で癒やしていく。
本を愛するヨンジュの醸し出す雰囲気が伝わってくる。期待以上だった。
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【休む】
たくさんの、共感するところがありました。
・・・
主人公のヨンジュ、30代後半女性。
1人で本屋さんを経営し始め、
少しずつ、関わる人たちと関係を作って行く。
その中で、
人生、仕事、家族との関係など、
それぞれの悩みがぐるぐるしながら、
お互いに、
少しずつ、
日々の幸せを見つけ合っていくような、
お話でした。
バリスタのバイトとして働き始めたミンジュン。
なんだかとてもリアルに感じて、とくに心に沁みました。
・・・
・休むことについて。
ヒュナム洞という町につくったから、地元に親しまれるようにヒュナム洞書店と名付けた、
のだけれど、「ヒュ」は、休む、という意味とのこと。
店主も、バイト君も、常連さんも、頑張り屋さんでした。
「うまく」いくって、どういうことか、
そうやって、生きてきて、行きついく先に幸せはないと気づいたら?
自分が不良品だ、と感じたとき、
どうしたらいいのか。
登場人物たちが、
それぞれのペースで考えをめぐらし、
他者とかかわり、出来事を経て、
乗り越えていく。
その過程が丁寧に描かれています。
__目的もなく一つの対象にこんなに長い時間を費やしたことはなかったと考えながら、今自分がとても贅沢なことをしていると感じた。時間をたっぶりと費やす贅沢。時間を存分に費やしながら、少しずつ自分自身の好みを知っていった。ミンジュンはうっすらと感じていた。ある対象に関心を寄せていれば、やがては自分自身を見つめるようになるのだろうと。(本文より)
「ヨンジュ店長が言ってたんです。何か考えるところがあるなら、とりあえずその考えを抱いて生きてみたらいいって。そのうち、それが正しいかどうかわかるようになる、正しいのか間違ってるのか、先に決めてしまわないでって。なるほどなって思ったんです。だから、考えを行動に移してみようと思って。別に、何かすごいことをやろうっていうんじゃないんです。…」
分からないときは焦らず考えを試してみたらいい、
そうしていたら、覚悟するタイミングがくるときはくるのかもしれない、と思えました。
・人とのかかわりの中で傷つき、癒される
人は、人との関係によって、
良くも悪くもなる、
二面性を持っているのだろうと思います。
他者を信じられなくなり、自分を信じられなくなるのは、
そんな人間関係の環境にあること、それを印象付ける経験を経たからなのかと。
人間嫌い、ということばが出てきたときにふと思いました。
そして、読み進めていくうちに、
人間に対する絶望を塗り替える体験を作るのも、
新しい人との関わり合いの経験なのだなーと。
・自分の存在意義。
自分を肯定したいと分かっていても、簡単にできないからこそ悩むこともあるのだけれど、
人との関係性の中に、自分の存在意義に対する答えもあるような気がしました。
人間嫌い同様、自分への不信を払拭していくことができるのも、
自分が他者の力になれた、と感じられる経験を経ていくことからだということ。
__自分は未熟な人間だという思いにばかりとらわれないようにしよう。
それでも自分にはまだチャンスがあるんじやないか。未熟な自分もまだ、善い行動をとったり、善い言葉を口にしたりできるんじやないか。情けない自分も、ごく、ごくたまにはいい人になれるんじゃないか、って。そう考えると、ちょっと元気が出ますね。これからの日々が少し楽しみになったりもします。(本文より)
自分は無力だ、無価値だ、という思いから自分を救うのは、具体的な誰かを救うこと、その人の生きる力になったと、認識できること、
生きる意味、と通ずるところがあると思いました。
環境。
好きなことをするより、環境のほうが大事か、という話もありました。
好きなことも環境によって嫌になる、しんどくなるのは、実際そうだと思います。
でも就職活動などで考える、業務内容か、誰と働くか、という選択とは少し違う感じなのですが、
夢や好きなことは不変ではない。執着するものではないのかも。
やりたいことをする方法はいろいろなところにあって、
自分が大事にしたいことを、自分も大事にできる場所に身を置く。関係性を作って行く。
それは儀礼にできない、とういことかな。
そのために、関係の整理をする。
ヨンジュさんの周りでは、「いい人が回りにたくさんいる人生」が少しずつ広がって行っていました。
性善説を信じられる経験を生むこと、性善説の環境を作っていく力を人間の誰もが持っている。
自分に対する見方も、
自分の身を置く環境、自分の作る関係性に依存する。
そして、自分も他者も含めて人間をいいな、って思える体験の輪をそれぞれが広げていくことが、
生きること、存在意義、だったりするのかもと思った。
そんな循環に常に貢献できたら、好きなことや人がもっと増えそう、いいね、って心がら思える体験が増えそう。
・自分の人生を自分で肯定すること。
誰を失望させたとしても、自らの選択を信じて進んでいく確固たる勇気が今の自分に必要だ、とミンジュンが語っています。
社会でうまくいくこと、家族の期待に応えること、そんな息苦しさを乗り越えての言葉。
「とにかく、俺は映画を評論する映画評論家なんだって。肩書なんてつけてもらう必要はない。俺が自分でそう思ってたらいいってことさ。それでいいんじゃないのか、生きるってのは」
と言っていたのは、ミンジュンの学友。
ほんとうに、応援したくなる人たちでいっぱいでした。
著者は本の最後にこう記しています。
__毎日ではなくても、しょっちゅうではなくても、今の自分の人生が「これでいい」のだと気づく瞬間がわたしたちにも訪れる。不安や焦りが消えたその瞬聞には、これまで最善を尽くしてここまでやってきた自分がただただ誇らしく思え、実はけっこう気に入ったりもする。そういう大切な瞬間の集まった場所がビュナム洞書店であるなら、もっと多くの人が、もっと頻繁に、自分だけのヒュナム洞書店を心に���くことができたらいいなと思う。(著者のことば、より)
この物語は、思いを共有できる場所、話を聞いてもらう過程でもありました。
自分にも誰にも元々ある、善の部分に気づくこと、信じる勇気を得られる関係性。
そして、その善を外に出すこと、社会に活かすこと、その良い部分で他者とつながること。
大事にしたいです。