紙の本
共に思いやるケア
2023/11/09 15:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者に娘が誕生し、その子育ての中で、世話をすることを退官しながら考えたことがベースとなっている。子育ての中で、子どもに向かい「迷惑をかけるな」という命令形は、他者や世間による、子ども自身の、自分自身の可能性へのリミッターとなりうる。さらに自己責任論や「頑張れば報われる」の呪いが、同調圧力への抵抗性を弱めてしまう。そう「扱いやすい子ども」というのは、親が管理し支配しやすい子どもということだ。「他者には自分には理解しえない他者性がある」ことを、子育ての中で気づいたという。「共に思いやる関係性」が必要だ。
紙の本
迷惑をかけてもいい、ケアされてもいいことに気付き、気が楽になります。
2023/11/18 21:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
社会福祉が専門の著者が、人間の生き方、特に「いい子」が多い現代日本社会に疑問を呈し、人間はケアされてケアする社会を推し進めるべき、と説く1冊です。
当書を読み進めると、他人に迷惑をかけることや他人に頼ることが決して悪いことではないことに気付かされます。そして、思わず気が楽になる、そんな内容になっています。生き方に違和感を感じる人々に読んでほしい1冊です。
投稿元:
レビューを見る
#ケアしケアされ、生きていく
#竹端寛
23/10/6出版
https://amzn.to/3ZIfnRg
●なぜ気になったか
僕は他人の手を煩わせることは苦手。歳をとり、やむおえずケアしてもらうことになったら、日々どんな気持ちですごすのか不安になる。その不安を薄めるために読みたい
●読了感想
うんうん、確かに、そうそう、と思うことは多いけど、「ケアしケアされ」の考えとどう結びつくのだろう?、が多かった。「ケア」に関して掘り下げて考えたかったけど残念ながら期待外れ
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
投稿元:
レビューを見る
共に思いやること(Caring with)について、学生さんのことや子育てのことなど、著者の経験を手がかりにしながら学んでいける本でした。
スキーマ療法の「中核的感情欲求」との関連や、「生活史」の理解、オープンダイアローグの考え方等、わかりやすく整理されていて、読みやすかったです。
投稿元:
レビューを見る
「迷惑をかけるな」という自己犠牲的な制約や、「頑張れば報われる」という単純化された神話は、他者の他者性や己の唯一無二性を見えなくし、抑圧的で息苦しい社会を作り上げてしまう。
他者と己の双方を見つめ、その違いを知る努力をしながら、時にケアし、時にケアされながら、進むべき道をともに考えていくこと。
そのプロセスの重要性を、著者と学生との関わりや、著者の子育ての体験などをもとに、熱く、丁寧に説いています。
効率性や生産性を何より重視する現代の「ビジネス的マインド」にどっぷり浸かってしまった人にこそ読んで欲しい1冊。
投稿元:
レビューを見る
about-nessからwith-nessへ。
物事に着目して、客観的な判断をくだすのではなく、まずは共感した上で、自分ならどんなことを考えるのかという視点に立つ。
この点が知れただけで、読む価値合ったかな。
投稿元:
レビューを見る
ケアということが自分を含むとは思わず読み始めた。
当たり前のことをを整理して必要にまとめてあることの有り難さを感じた。
なかなか自分を愛することができないし、何かに追われる毎日であるが、ふと自分とその周囲に手を差し伸べられるそんな気持ちを持ちたい。
投稿元:
レビューを見る
みんな評価低いですね。。
なんでだろ。
僕はわかりやすかったなぁって思うし、実践していこうと思った本でした。
投稿元:
レビューを見る
ケアについて考えるに基本的なことから、社会構造的なことまで言及し、バランスよくわかりやすく書かれた書であった。また自身が子育ての過程で気付いたことを肉付けしているので、当事者性があり説得力もあった。「日本社会の抑圧や呪縛の世代間連鎖の社会構造をそのものとして学び(なおし)、そこから逃れるあり方こそがケア的関係性なのだ」「自分が悪いと思っている問題は、社会構造的な抑圧や呪縛の個人化・内面化でもあるのだ」という言葉に端的に著されている。
投稿元:
レビューを見る
ペットを飼ったことがないワタシ。
喋れない赤ちゃん時代の子育てを苦しく感じる人が多いよう思うが、ワタシは0-1才までなら100人位面倒見れる見たいかもと思った。
生きているお人形(=ペット)時代のケアが好きというか得意だった事をこの本を読んで再び思い出した。ペットを飼う人の気持ちが初めて分かった。
自分もケアしながらケアされていたのだなぁ。
自分のケアを1番してくれたと言うか今の自分になった1番の原因であり結果はヤハリ実母だなぁ。
投稿元:
レビューを見る
大人、子どものいずれにも、対話を通じて他者と自分の違いを理解し、どちらかが犠牲になることなく互いに納得できる落とし所を見つけることの重要性を理解することができた。
ただ、これはエネルギーを要することであり自分を大事にできていない人は他者も大事にできない。毎日残業で疲れ果てるような生活を送っていては、家族をケアすることはできないとわかった。
では家族をおろそかにすることなく、仕事でも成果を出すために必要な視点・考え方とはなんだろうと次の問いが立ちました。
本書の内容も十分に噛み砕けていない気がするので、また期間をおいて再読したい。
投稿元:
レビューを見る
こつこつと音読で読み終わりました。今の日本の閉塞感というのは、「迷惑をかけるな憲法」と表現されるケアレスな社会を築き上げてきたことに要因があるのだな、と、感じ入りました。それが社会の前進に寄与していた時代はとうに去ったのに、「憲法」だけが虚ろに効力を発揮し続けている。自分や他者をケアすること、そしてそうすることによって自らもケアされるということ、今の自分に欠けている新しい視点が加わった、と思います。
投稿元:
レビューを見る
ケアというものについて客観的な実情を明らかにしてくれることを期待して読んだが、あくまで筆者の主張に留まるような内容でした。今後、家庭内でのケアの実態を明らかにし、社会に広めていく方が出てきてほしいと感じました。
投稿元:
レビューを見る
子育てというケアを見直すきっかけになる良書。
ケア関係は決して一方的でなく、互いが互いを必要とする相互依存的な関係であると。
たしかに子どもを育てていて、「あ、自分を見つめ直すきっかけになってるな」と思うこともあるけど、それをうまく言語化してくれている。
子ども達には「もっと自由に生きてほしい、自分の考えを大切にしてほしい」と思っているのに、リミッターをかけていたのは親である自分じゃないのか。
「ちゃんとしなくちゃ」と、"迷惑をかけるな憲法"に侵された子ども達なんて見たくない。
まずは話を聞くことからはじめてみよう。
【Action plan】
お風呂と寝る前に布団に入っている時間は徹底的に話を聞く
投稿元:
レビューを見る
「迷惑をかけるな憲法」
すごいキーワードだ。
正直「ケアしケアされ・・・」というタイトルから、
高校生に福祉の大切さを教える本かな?
と、期待薄で読み始めた。
ところが、、、
迷惑をかけるな憲法ときた。
現在の日本に蔓延する自己責任論のおおもと。
というか、私自身もこれに縛られて生きてきたように思う。
子供にも、「他人に迷惑をかけるな」をベースにしつけてきたような。
しかし今なら思う。
他人に迷惑をかけない、依存しない、なんてありえないのだ。
得手不得手は誰にでもあり、得意なことを得意な人にやってもらうのが
一番いいのだ。
そこに依存があっていいのだ。金銭が発生しようがしまいが。
著者は子供とのかかわりの中でいろいろ気が付いたと書いている。
子が生まれる前は夫婦それぞれの都合で生きてこられたのが、
子ができた途端、すべてが変わる。
100%親に依存する子供中心に、折り合いをつけていくことになる。
これは私も身に覚えがある。
資格試験の勉強もあり、長女のときは妻に大半を任せていたにしても、
少なくとも娘の存在で優先順位が変わったのは間違いない。
そして改めて思う迷惑をかけるな憲法。
私自身いまだに「障碍者」のために駅にエレベーターを作るなどは、
税金上?鉄道会社上?どうなのか、と思ってしまう部分がどこかにある。
結果的に若い人も老人もベビーカー連れも使っているので、
源は取れているのかもしれないが、、、(ちなみに私は使いません)
話がそれてしまったが、お金が絡むとややこしくなるが、
お互いの人間関係の中で、譲り譲られ、依存し依存され、
それが成立するのであれば、よいのだと思う。
それを、やたら権利だけを主張して、他人の心を踏みにじるような依存をしてはいかん、
ということだと思う。お互いの人間関係なのだ。
無償の愛、と言われる自分の子への対応だって、世話しながら親にさせてもらっている、
人間として得るものがたくさんあるのだ。
そう思えない人、ただ自分の時間が奪われた、お金が無くなる、と思ってしまった親が
ネグレクトになったり子を捨てたりするのだろう。
ケア という言葉はなんだかよそいきのことばのようで。
迷惑をかけるな憲法 しみた。