紙の本
まずは第1巻の印象
2010/07/03 10:44
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
手塚治虫の「鉄腕アトム 地上最大のロボット」の本歌取りとなる作品として世間で話題になった作品の第1巻です。しかし私はそもそもその本歌自体に触れたことがないため、物語のあらすじに予備知識のないまま本書を手にすることとなりました。
物語はロボットと人類が隣人として暮らす未来社会が舞台。
スイスの山案内ロボットであるモンブランがバラバラに破壊されて発見されるという事件が発生。その後も多くのロボットが強大な力で破壊される事件が相次ぐが、犯人像は全く分からない。ユーロポールのロボット刑事ゲジヒトが一連の事件の捜査にあたることになる。やがて彼は妻との日本旅行先でアトムという少年と出会うことに…。
手塚の描くアトム物語の軽快さとは一転、これはいかにも浦沢直樹調の重々しくミステリアスな色調が全編を彩っている作品といえます。ロボット破壊事件の謎解きもさることながら、ロボットと人類が互いにさほどの違和感もなく共存している世界の暮らしぶりが、実に精妙で現実感あふれる筆致で描かれていることに驚きと興奮を覚えないではいられません。
ロボットが結婚していたり、子どもを育てていたりする。人間と機械の境界線をより朧(おぼろ)なものに描く浦沢の玄妙な筆遣いが読んでいて心地よいのです。
ところでゲジヒトという刑事の名前は、ドイツ語のGesicht、つまり「顔」という意味なのでしょうか。
物語が今後どう深化していくのか。大変楽しみな作品です。
電子書籍
見分けがつかない
2023/03/26 09:04
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投稿者:ボリス - この投稿者のレビュー一覧を見る
同じロボットでも、いかにもな旧型や人間と区別のつかないものといろいろ存在している。ラストにアトムが登場。人間にしか見えない!ブランドの子供たちもロボットなら、ずっと養育しないといけないよね。どっちなんだろう…
紙の本
最後にアトム
2016/04/05 06:39
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投稿者:ひややっこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
浦沢さんの絵はどんどん端正になっていくようです。最後に出てきたアトムも浦沢作品らしいかわいらしさです。展開が楽しみ。
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巻数を示す文字が見えてなかったので、何気なく取ってしまったが、どうやら先々巻数が続くらしい。しまったなあ・・・。本書は手塚治虫の「地上最大のロボット」を「MONSTER」や「YAWARA」で有名な浦沢直樹氏がオマージュしたもの。人類とロボットが共存する世界で、あるロボットが破壊される事件が発生。それを契機に始まる「大量破壊兵器にもなりうる最高性能の6体のロボット」を狙った、連続ロボット破壊事件が幕をあける。こういうの、好きなんだなあ・・・。
本書では大きく分けてそのうちの2体についての話が語られています。3体目の話は「次回に続く」なので、短編完結好きには非常にストレスが・・・。主人公が手塚氏の主人公とは違う人物を設定している上に、作品のここそこに手塚氏へのオマージュを感じさせる部分があるので(特にキャラクター)、それを見つけてしまうと、おもわず、にやっ、とかしてしまいます。単にオマージュ作品というだけでなく、「MONSTER」で培ったミステリー感覚も存分に発揮されているので、手塚氏を知る人も知らない人も楽しめる作品となっていると思います。
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手塚治虫『鉄腕アトム −世界最大のロボット−』を原作として、『YAWARA!』、『20世紀少年』の浦沢直樹がリメイク。
原作ではウランちゃんにコートをはだけて露出狂じみたギャグもかましてたゲジヒトが主人公。
浦沢氏お得意のサスペンスに仕上がっていて、大人向け現代版アトムといった感じ(なかなかアトム出てこないけど…)。面白い。
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「PLUTO」
とうとう単行本化。
しかもアトムが出てくるところで1巻目が終わりだなんて
うむ〜まいったなあ、これどうしよう
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「鉄腕アトム 地上最大のロボット」のリメイクということで、連載開始時にとてもワクワクしたもので。ようやくコミックスが出ました! 浦沢マンガは有名どころほとんど押さえているけれど、「MONSTER」の流れをくんだ謎解きの吸引力が今回もいい。元になっている手塚マンガも掲載されている豪華版を購入するかどうか悩み中…。うーん…、悩んでいる間になくなりそうだな…。ただ、こういう力入った作品にありがちだけど、次刊がいつ出るかだけが心配。
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手塚治虫作、鉄腕アトムの世界を浦沢直樹が再構築。
一話目の仕掛けは凄いと思った。
ゲジヒトがロボットであったと気付かされてから、また最初に戻って読むとまた面白い読み方ができる。
次巻の刊行が今から楽しみな作品。
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ほんとにこの人も天才だと思う。
天才同士の作品なんだから面白くないはずがなく。
続きが早くよみたーい!
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「YAWARA」「20世紀少年」「MONSTER」などの浦沢直樹氏が描く鉄腕アトム
アトムの世界観と浦沢節(?)との調和が見事です
プルートゥはアトムに出てくる世界最強を目指し、数々のロボットに戦いを挑むやつです
最近テレビでアニメのリメイク放送されてて、そこでも出てきたようですが、
僕の小さい頃に映画があったんですが、僕にはそっちのほうが印象的です
アトムが破壊されたシーンは今でもショッキング
話は戻して
アトムなどの人間型ロボットが非常に人間的に描かれています
主人公はアトムではなくロボット警察官のゲジヒトです
まだ始まったばかり、これからに期待です
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古くはYAWARA!、ちょっと前はMONSTERで人気の浦沢 直樹氏の作品.原作というかアイデアは手塚治虫氏の地上最大のロボットらしい.ロボットが人間の間に自然に入り、結婚し生活している未来.ロボットはロボット3原則に縛られるも、自分で考え、そして愛し合う.そこに現れた人間を殺すロボット.次々に破壊される英雄であるロボット達.ビルの谷間を飛ぶ人間.最後にゲジヒトの前に現れたアトムは?MONSTERも良かったが、PLUTOの方が1話から読み応えがある作品になっています.続きも必ず読みます.
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この作品は原作では脇役だったドイツの刑事ロボット「ゲジヒト」を主役に据え、ロボットの人権が保障された近未来を舞台に、サスペンスとして物語を描いている。登場人物各々にヒューマンタッチなエピソードを加えて物語に厚みを出すという方式を取っている。ロボットをいわゆる人種の違う人間のように扱い、ロボットと人間が混在する世界にリアリティを持たせているようだ。この作品のテンションはどうしても「MONSTER」を髣髴とさせ、心理面の描写をメインにした作品になってしまわないかと一抹の不安を感じてしまう。個人的には活劇が観たいのだ。ただ、思惑がはずれようとこの作者の描く作品が面白くなることは確定なので、地味に追うことにしたい
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ビックコミックにて月1連載中☆
”MONSTER””20世紀少年”などで有名な浦沢直樹さん…って、もう紹介しなくていいとは思うんですけど;
その浦沢さんが、手塚治虫「鉄腕アトム」の世界をマンガ化!世間では、この作品の煽り文句として「コラボレーション」とか言われていますけど、ベースは確かにアトムの世界ですが、浦沢さんの味付けで、よりスリリングなストーリーになっています。
そして、アトムがかーわいいんだ。これがまた。(笑)
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久し振りに買ったcomic。手塚の名作の1エピソードがこれからどのように翻案されていくのか注目しています。・・・浦沢は人間の持つ”人在らざる狂気”を洗い出すのが巧い。”狂気”に埋没していく者と逃れる矜持を持ち合わせた者と。そのコントラストが常に作劇の中に存在している。そして今回は、文字どおり「人非ざるもの」を物語の主軸にして更にそうした追求を深化させていこうという試みなのだろう。
思えば、手塚も人間のデモーニッシュな部分の描写に執拗な作家であった。現在「手塚の正当な後継者」と呼べる作家は浦沢以外では後は細野不二彦位だろうか。
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今更説明も不要でしょうが、とにかく面白い! アトムファンでなくても読む価値があります。ノース2号の物語には号泣。