途方もない・・・
2020/11/03 17:41
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投稿者:アポロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
個人的に、ここ数年間で読んだ本の中で読むのに一番時間がかかり、一番体力を使った作品でした。
途方もない分量で広がる文房具や鼬族の話についていくのに必死でしたが、それでも読むのをやめられない力がこの本にはあると思います。
タイトルが良いですね
2024/01/25 15:47
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投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
筒井康隆さんの多くの傑作の中でもとびぬけて傑作です。初めて読んだとき、あれほど退屈だった二章も今では面白く読めます。カタカナ命名のセンスはすさまじいほどです。
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投稿者:肋骨痛男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今の子どもたちも、もっとSFを読むようになればいいのに。中々分厚くて文字も小さく取っ付きにくいけれど読み終えた時の達成感は読書の醍醐味の一つですよね。
わたしの好きな一節。
「それがどうだというのだ死んじまえばのうということはないしいくらスマートに見せかけたって死ぬ時にスマートに死ねるかどうかはわからないしスマートに死んだからどうだというのだ死んでから自己満足しようたってできるものではあるまいに。」
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投稿者:花梨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者が、およそ6年、他の仕事をほとんど断って取り組んだという「純文学書き下ろし特別作品」シリーズの一冊。文房具たちが登場する第一部、ある惑星の歴史がつづられる第二部。両者で戦闘が起こる第3部と、いずれも異常な内容で、それを乾いた淡々とした文体で展開するものだから、読んでいるこちらの頭がおかしくなってきます。傑作だと思いますが、あまり人にはお勧めできません。覚悟のある人だけ是非。
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筒井の「超虚構」時代の作品の中でも、エンタテイメント性にもナラティヴにもすぐれた名作。
ホチキスが
コ
コ
コ
コ
コ
となるところが好きです。
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筒井康隆2冊目。もはや空前絶後筒井康隆としか言いようがない、とことんオリジナルな天才的世界に感動、陥落。宇宙船団の一員である文具船の文房具たち、彼らにイタチ族24億が住む惑星クォールの殲滅指令が下されて…。言葉にするとシュールだが、読んでいると妙にリアル。
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なかなか突拍子もない素敵なSF。主人公である文房具たちのキャラクター造形はどいつもこいつもイカれてて最高である。また、クォールという架空の星の歴史は世界史のパロディになっていて面白い。日本人でもこれだけのホラが吹ける人がいるんだなあ、と感心した。
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天才って言う言葉は筒井康隆のためにあるんではないだろうかと思う今日この頃です。
まず第一文目からノックアウトです。
すごく笑えて、すごく背筋が寒くなって、また見事に世界観を壊してくれる毒に満ちた作品です。
文房具編が一番好きv
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確かこれが初めて読んだ筒井氏作品。
主人公陣が文房具とはこれいかに、と、当時中学生か高校生だったわたしの理解の範疇を超えていました。
でもはっきり覚えてるからよほど強烈だったんでしょう。
今読み直すとまた違う評価かも。
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だめだ、挫折した!
初筒井康隆やのに……。
好きやけど私の貧相なおつむじゃ読みこなせない。さくさく読んでしまった方が良かったんかしら…。
せめて3章までは行きたかった。
08.04.20
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まず ここで 次に 登場する。 書き出しからして良作 ぶっちゃけ分かりにくいし読みづらいしこれを書いた奴はアホかと けどおもしろい カマキリ 誰もが精神疾患 けどそれでもなんとかやっていけるんだね 大宇宙と小宇宙 文房具 表紙の鼬かわいい
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コンパス、はさみ、鉛筆、メモ用紙などの擬人化キャラクターたちが宇宙船に乗っているという奇抜な設定。
さらにすごいのは、この文房具船の乗組員はみんな気が狂っているのである。オール基地外。
いろんなタイプのキチガイが出てくるのでなんだか読んでると安心します。ああ、私なんてまだまだ普通よ。
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「まずはコンパスが登場する。彼は気がくるっていた」
こんな一文で始まるこの小説は、あらすじにもある通り文房具たちがイタチの星を侵略する三章構成物語。
宇宙船の乗員である文具たちがどのように気が狂っているかを描写した第一章「文房具」。とある人物(?)の視点によって描かれた、イタチたちの星クォールの歴史を詳細に綴った第二章「鼬族十種」。そして戦争の様子が様々な視点によって描かれている第三章「神話」。
内容は圧倒的であり、質量を感じるほどに緻密。読み応えのある大作。常軌を逸する濃密さ。
文房具たちのキチガイっぷりと鼬たちの歴史、そして両者の歴史が、1ページの大半が文字で埋まるぐらいびっしりと。特に第二章にあたる「鼬族十種」は、実際の地球の歴史をなぞるような流れが延々と書かれているが、これがだいたい中世の封建制度の頃から第二次世界大戦ぐらいまで、実際の歴史とは微妙に形を変えて数百ページにわたって続いている。
各章、同じ物語であるというのに、まるで別種の小説を読んでいるような気分に。それだけのボリュームがある物語だった。
その上、色々な意味でやりたい放題。実験小説という表現に偽りはない。
句読点や改行が極端に少なかったり、画像が挿入されてたり、ホチキスが飛ぶシーンを文章のレイアウトで表現したり、改行なしで唐突に場面(視点)が変わったり、挙句の果てには著者自らが登場したり。本当にやりたい放題。
それだけに読む人を選ぶ。万人には受けいれがたい。
だがそれがいい。
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章
キチガイなコンパス、常にゲシュタルト崩壊を起こす輪ゴム、殺人狂の硯、ヤリチンの糊、気弱なダブルクリップ、キチガイなナンバリング、芸術家の三角定規、などと言った船団員のメンバー紹介
2章
とある星の歴史の話。世界史が完璧に入ってればおもしろい。僕は最後の方でやっと世界史をモチーフにしてる。と気がつきました。頭に世界史が入ってなかったので、最後の方で気がついた(;´▽`A``。
3章
1章で紹介した船団員たちと2章の星の住人による戦争。まさしく‘カオス‘最後の方のカオスっぷりはヤバい。
とこんな感じ。1、2、3章の途中までは理解できた。3章の最後の方がカオスすぎて大変でした。
筒井康隆の全てが詰まっている本と言われてますが、すごすぎる。レベルたけーw
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2009年10月27日読了。
ただただ圧倒された。特に最後のどしゃ降りのようなメタ。
狂っている乗務員ばかりの文房具船団、まるで地球のような歴史を辿る鼬の星、そして始まる大虐殺。
片方だけでも十分に面白い作品と言えるのだけれども、その二つが組み合わさって今まで構築されていた世界観をぶち壊していく様はとてもすがすがしかった。
読解力がないせいで、最後のメタと落ちがイマイチ理解しきれていないのが残念なところ。