紙の本
公安の基本はヒューミント。
2018/11/11 13:27
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投稿者:neige - この投稿者のレビュー一覧を見る
敵か味方か?情報は本当なのか嘘なのか?裏の裏があるのかないのか?誰がどこに繋がっているのか?犯人逮捕の瞬間も爽快感はない。
最後の最後にヒューミント(人間関係)が第一なんて言葉が出て来て、笑っちゃったよ。このチーム(?)には、人間関係が少なからずも出来ていたようだ。
紙の本
アクティブメジャーズ
2016/04/20 15:29
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投稿者:kon - この投稿者のレビュー一覧を見る
倉島警部補の第4弾ですね。ますます公安警察官に成長していきますね。調査は抜群でこのような活動も実際にあるのでしょう。大変な仕事ですね。少人数でのミッション実践の大変さがわかります。今後も楽しみです。
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公安マンシリーズ第四弾で、最新作。
もうヴィクトルは名前しか出てこないけど
とうとうゼロの研修を受けた後の初めての
オペレーションの話。
なかなかおもしろかった〜。
次が出るのが待てません。
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『曙光の街』『白夜街道』『凍土の密約』に続くシリーズ第4弾。
物語は、マスコミ大物(出版社の編集局次長、津久見茂)の転落死のニュースから始まる。それと並行して倉島警部補がゼロ(情報分析室)の研修明けに持ち込まれたエース級公安マン葉山の調査を命じられる。
このふたつの事柄がやがて交差することになり、倉島と同僚たちの「戦い」が繰り広げられる。
今回もロシアが重要なポジションを占めている。マスコミ大物がロシアのインテリジェンス(情報機関)と繋がっていたことが明らかになり、倉島は協力者であるロシア大使館員(コソラポフ)にコンタクトする。すると一人のロシア人、ノボコフの名前が告げられる。
津久見は単なる事故死なのか、あるいは殺人事件なのか。殺人事件であればノボコフが犯人なのか。そして倉島が調査を依頼された葉山はどんな人物で、津久見の転落死と関係しているのかどうか。ストーリーは幾重にも重なって展開する。
ところで、タイトルのアクティブ・メジャーズ。
本書の終盤で、倉島と葉山が謎解きをする場面で次のように葉山がいう。
「インテリジェンスの世界は、そんなに単純じゃない。スパイになることは誰だって抵抗を覚える。完全なスパイにできなくても、利用することはできる。そういう意味で、ノボコフにとって津久見は都合のいい相手だったんだ。つまり津久見の仕事や顔の広さを利用できるということだ」
「つまり、単なる情報収集ではなく、情報工作のためですね」
「そう。アクティブメジャーズだ」[p.226]
辞書を引くと、active measures。積極的対策という意味であるという。インテリジェンスの世界ではスパイまでは行かないまでも、ある人物を積極的に活用するという意味だろうか。
本書の興味深い点は、同じ警察組織でも公安部と刑事部が相反する行動様式を取って捜査に当たると対比して取り扱われている点である。
もちろん、小生は公安部も刑事部も知らない。そもそも公安部が本書で描かれているような組織なのかも知らない。しかし、さもありなんと思わせるところが今野敏の筆力。その点で想像力をかき立てられながら読み終えることができた。
そういえば、もうひとつ、言葉を知った。
ヒューミント
人的諜報活動のことで、その基本は人間関係の構築だという(いい場面で使われるので、あえてページは示さない)。
諜報活動という言葉は下心いっぱいのイメージだが、ヒューミントは純粋に活用できる気がする。そしてヒューミントの基本は、やっぱりDrinkenだろうね。(苦笑)
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警視庁公安部外事1課倉島警部補シリーズ第4弾。いよいよゼロの研修を終えてエース級公安マンの仲間入りをした倉島が任されたミッション。公安物なので地味だけととても面白い。主人公が公安部に配属されてからの成長して行く姿も読んでて楽しい。登場する人物も個性的でとてもいい。ただしちょっと寂しいのはヴィクトルが過去の伝説化してしまった事
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公安捜査官のシリーズの4作目。
前作「凍土の密約」(http://mogura7.zenno.info/~et/wordpress/?p=2077)を読んでから約3.5年になるが、前作の印象はまだ残っていました。
「ゼロ」の研修が終わったと思ったらいきなりエース級の活躍は、少し出来すぎの感あったものの、ヒューミント(ヒューマン・インテリジェンス、人的諜報活動)が第一と纏めるあたりは、いかにもの今野小説。
(2016/4/29)
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今野敏さんの数ある警察小説のシリーズの中でも、倉島警部補シリーズは、公安の捜査員を主人公とした唯一のシリーズである。本作は、シリーズ第4作に当たる。
『曙光の町』で初登場した倉島という人物は、当初は公安の仕事に意欲が持てなかったのが興味深い。このシリーズは、倉島が経験を積みながら次第に使命に燃えていく、成長記という側面がある。秘密主義の公安組織に属している割には、何だか人間臭く、猪突猛進的である。素人目にも、公安に向いているようには思えないのだが…。
日本の公安の司令塔である、警察庁警備局警備企画課。その情報分析室、通称「ゼロ」の研修から、警視庁公安部に戻ってきた倉島。公総課長に呼ばれ、早速命じられたのは… 同じ外事課の先輩・葉山の動向を探ること。
名誉の研修を終え、エース候補と目される倉島だが、相手はバリバリのエース公安マンである。顔も知らなければ、消息も不明。公総課長は、補佐の若手を2名つけるから、1週間以内にどちらかを選べという。最初、倉島はテストだと思っていた。
ところが、調べているうちに、大手新聞社の大物の転落死との接点が見えてきた。そちらの事案は刑事部が動いており、公安の捜査員がうろつくことに不快感を隠さない。やがて、葉山が苦境に立たされたことを知った倉島は、どうするか?
かつてより成長したとはいえ、やっぱり猪突猛進的なところは変わっていないし、葉山と比べると隙だらけな感は否めない。それでも、若手を的確に動かし、情報源に口を割らせ、刑事部との無用な対立を避ける手腕は、彼の人間的魅力の賜物なのだろう。
タイトルのアクティブメジャーズとは、積極的な工作活動を意味するが、リスクも孕んでいる。終盤の展開はややご都合主義だが、どこか公安らしくない倉島だからこそ、うまく幕引きできたのではないか。それは倉島の、公安捜査員としての武器かもしれない。
刑事とは180度違う、公安の流儀には、蠱惑的な魅力がある。倉島は、ますます面白さに気づいたようだ。でも、個人的には隠蔽捜査シリーズの方が好きかな。
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警察小説といえば、刑事部門が主流で、公安はたいがい敵役が通り相場。
しかし、このシリーズは、公安外事課の警部補が、主人公となる稀有な例といえる。
題名の「アクティブメジャーズ」とは何ぞやと思っていたら、文中の説明で納得。
スパイ活動で、対象組織の中の協力者からの情報収集は基本。
アクティブメジャーズとは、さらに協力者をうまく誘導してその組織が、自陣営の都合のいいように振る舞うように持っていく、さらに高度なテクニックのことらしい。
マスコミなどは利用価値が大。スパイ天国と言われる日本の現状を考えると・・・
各マスコミの論調など、一つ一つ疑ってみたくなる。
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警察庁警備局警備企画課の情報分析室、通称「ゼロ」の研修から戻った倉島警部補は、同じ公安外事課の先輩・葉山の動向を探るよう命じられる。同じ日、大手新聞社の大物がマンションから転落死した。倉島は、無関係に見える死亡事故と葉山に接点があることに気付くが…。国家を守る公安警察官の活躍を描くシリーズ第4弾。
ひたすら地味なスパイ小説。アクションはありません。
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シリーズ4作目とのこと。
前作を読まずに読んだせいかもしれないか、いまいち物足りなかった。
一種のスパイ小説のような話だが、話の展開が遅く、ワクワク感もなかった。
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公安外事1課の倉島シリーズ
ゼロ研修から戻った倉島の初オペレーション。
非常にワクワク楽しめる内容だった。
実のところゼロ研修ってどんなもの?というのも読みたかったけど、さすがにそれは憶測でしか書けないかも?とも思う。
で、一皮剥けた倉島に会えたという感じ。
よく警察モノにありがちな刑事と公安の軋轢も公安側から見るので新鮮だった。
いつも大好きな刑事側が馬鹿呼ばわりされるのはいたたまれないけど、この話の中ではそうだよなぁという思ってしまう。
とにかく、終盤の勢いは圧巻。
とても読みごたえあり。楽しめました。
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さすがに今野敏の小説にはずれはなく、面白かった。
公安警察官、というのはなんとなーくドラマ等で知ってるレベルだったけれど、もう少しリアリティのあるものとして知ることができたかな、と。所詮小説なので、リアルなところは知る由もないが…。
シリーズ第4弾だったが、単独で読んでも十分楽しめた。
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前作のラストでゼロの研修に呼ばれた倉島。本作では研修後の倉島が同じ公安捜査員である葉山の行動を調査する任務を託されることに。
葉山の背後にあるものがなかなか見えてきませんでしたが、物語の中盤以降、状況に応じて単なる葉山の調査から「作業」へとその取り組みを切り替えた倉島の決断がしびれますね。本来の任務どうこうではなく、やるべきことことをやる、という気概に溢れた行動といえるでしょう。またその意志こそが彼が評価される所以かと思います。組織における行動規範(ちょっと規格外かもしれませんが)として、見習いたいものです。