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紙の本
宗像教授シリーズに強力なライバル出現!その名は忌部神奈!
2006/06/05 23:37
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カルバドス - この投稿者のレビュー一覧を見る
「○○神話」の○の中に思い浮かんだ文字を入れるとしたら、あなたはどんな文字を書き込むだろう?ギリシャ?ケルト?もしかしたら暗黒、もしくはクトゥルー?いずれにせよ、海外の地名等を思い浮かべる人が多いのではないだろうか。しかし、我が日本にも神話はある。記紀(古事記と日本書紀)はその代表格だ。そもそもが日本は八百万の神々が住まう国、日本各地全国に数々の神話が残っているのである。
本書の作者は星野之宣。そしてテーマは神話(古代史など)。とくれば、思い浮かぶのは宗像教授だろうが、さにあらず。本書の主人公は女性である。その名は忌部神奈、女性史研究家の忌部神奈が、宗像教授ばりの活躍を見せるのだ。
宗像教授の一連のシリーズをご存知の方ならば、本書が単なる歴史解説マンガではないことは想像に難くないはず。そう、本書もまた歴史をひもときながら、切ない人間模様を紡いでいるのだ。特に本書では女性にまつわる話が多いためか、宗像教授シリーズよりも悲しい話が多い。悲しいが美しい話だ。
宗像教授は高橋英樹主演でドラマ化された。他の2時間ドラマと同じような安易な内容に脚色されてしまったのは残念だが、教授の人柄や原作の雰囲気はそこそこ上手く再現されていた。この忌部神奈シリーズも映像化に耐えられる……いや、超常現象的なエピソードが少ない分、宗像教授シリーズよりも原作そのままに映像化しやすいだろう。二十代後半から三十代後半で、ちょっときつめの顔立ちで、姉御肌の演技が似合う女優さん……う〜ん、そう簡単には思い浮かばないなあ。でも、どうにかピッタリの方を見付けて、是非ともドラマか映画に仕上げて欲しいものだ。
紙の本
文芸誌編集長が実は宗像教授だったなんてことを思ってしまいながら読んでみました
2006/07/18 23:52
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
星野之宣で古代史の大胆な解釈と言えば宗像教授シリーズで、今も発表舞台を替えて続いているので、この忌部神奈は二番煎じだろうと思っていた。なので、発刊されていることは知っていたけれど読んでいなかった。
特に何か理由があったわけではないけれど、『宗像教授異考録第2集』を読んでしまったら、やっぱり忌部神奈も読んでおくべきかという気になって手にしてしまった。この際二番煎じでも何でも、星野古代史解釈をすべて知っておく方がいいのではないか、と言ったところか。
これは副題に「女の神話シリーズ」とあるように、女性が主人公だし、女性にかかわる日本古代神話の話だし、現代女性の姿も登場するという、女性に拘ったシリーズだった。その割りに主人公はやや男勝りのような気もするけれど。
全6話だけれども、1、2話が前後編になっているので、実質は5話。一番面白いのはその前後編の「神南火」だろう。
キャラクターのせいか宗像教授ほどの押しもなく、女性の「哀しみ」が前面に出ている感じなのか、少し物足りなくもあった。これならば、宗像教授が扱っても良かったかもしれない。
紙の本
宗像教授の
2015/09/15 10:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のきなみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
スピンオフ。宗像教授シリーズに登場する忌部神奈さんが主人公。宗像シリーズで最初出てきた時はいけ好かない女だなぁーと思ってたけど登場する度にだんだん可愛く思えるようになってきましたね。恋は女を変えるって感じですかね。宗像シリーズとは違いをつけるためか『女性』というものがテーマになっています。古代から現代まで女性が社会の中でどういう位置づけであったのか。歴史を遺物から紐解くと同時にその空気感のようなものがしっかりと表現されていて読む度に深く考えさせられます。お色気シーンはありますがあんまりそそられません。
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