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紙の本
SF短編集
2024/03/17 22:33
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投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
夏を舞台に少年少女の心の機微に触れる、青春の一瞬の煌めきを切り取ったSF短編集。
所々に共通点のある4つの物語。1、3作目がAIや副体を使った王道SF。2、4作目はどちらかというとファンタジーという印象。この捉え方の違いを示したような「影たちのいたところ」の想像力についての表現がとても興味深かった。豊かな想像力とは何か?実現可能な範囲での想像が世界を更新しているのか?2、4作目をファンタジーと感じたのは、現時点ではまだ突飛な想像に思えたからであって、それもいつかはもう少しリアルに感じる日がくる。そんな教訓のような作品を最後にもってきているのが素晴らしい。
どれも一つの技術を除けばなんの変哲もない世界だが、出生の〈巻き戻し〉や〈影を操る〉行為が与える影響の規模と範囲が狭い事で、日常描写の共感を強くもてた。存在やその証は消えるのに、記憶は残る。どうせなら記憶まで消してくれれば良いのに、実際の中絶も妊娠した記憶までは消せないから、ある意味では万能じゃない方が公平なのかもしれない。
放射能や移民問題など、結構攻めた時事問題が組み込まれているのも意外性があって良かった。
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