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紙の本
葉室麟さんにまた出会える喜び
2024/03/06 15:42
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『蜩ノ記』で第146回直木賞を受賞した葉室麟さんが66歳で早逝されたのは、
2017年12月だから、もう6年が過ぎました。
それでいて、こうして単行本未発表の作品「不疑(ふぎ)」が見つかり、
それを表題作とする『短編傑作選 不疑』が刊行されるのですから、
いかに人気が高く、しかもその人気はまだ健在といえます。
直木賞を受賞した『蜩ノ記』は時代小説だし、
そのほかにも多くの時代小説を書いている葉室麟さんですが、
半面多くの歴史小説も書いています。
この短編集に収められている6つの作品も歴史小説の範疇に入ります。
「鬼火」は新選組の沖田総司と芹沢鴨を、
「鬼の影」は赤穂浪士で知られる大石内蔵助を、
「ダミアン長政」は黒田長政と石田三成を、
「魔王の星」は織田信長とその娘冬姫を、
「女人入眼」は北条政子を、
そして「不疑」は中国の漢の時代の役人であった不疑という熱血漢を
描いています。
葉室さんの歴史小説の面白さは
おそらく巧みに時代小説の持つエンタテイメント性がまぎれこまれていることです。
なので、ぐいぐいと引き付けられます。
おそらく歴史上の事実としてはそぐわないこともあるでしょうが、
実際にその時代を視た人はいないのですから、
事実と事実の間の空白をどのようにして埋めていくかが
作家としての力量でしょう。
葉室麟さんはそのあたりの間の取り方が絶妙に巧かった。
そのことを新しく出たばかりのこの文庫本であらためて感じます。
紙の本
リアリティある時代小説群
2024/04/27 17:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
この短編集は面白い。特に表題作の「不疑」は、古代中国を舞台に江戸時代であれば町奉行に当たる役職に就く主人公が、大きな陰謀を暴くミステリーだ。史実があり、それをリアリティを以て描くから、読み手をのめり込ませる。やはり時代小説の名手だ。
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