新シリーズでも宗像教授の推理は冴えまくり!
2005/09/06 13:30
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カルバドス - この投稿者のレビュー一覧を見る
古代に思いを馳せるという行為は、気持ちを落ち着かせてくれる。様々な遺跡や出土品などから推測したり、それらを見ながら生活風景を想像していると、現代社会の煩わしさからほんの一時ではあるが解放されるのだ。だから、フィールドワークを繰り返しながら推理を展開する宗像教授に憧れてしまう。もちろん、食べていくための仕事となると苦労は多いだろうが、それでもやはり魅力的な仕事であることに違いはない。
宗像教授の新シリーズの最初を飾るのは、“いたこ”である。青森県は恐山にて行われる“口寄せ”という儀式が有名なので、彼女達の存在をご存知の方も多いだろう。物語では、この“いたこ”と遮光器土偶を絡めている。宇宙人や古代の支配者、あるいは単なる女性像とも言われる独特の形状をした土偶。共に神秘的な“いたこ”と土偶が交わる点は何なのか、キッパリとしていながらも宗像教授の推理は温かい。
同時収録作品には前シリーズからお馴染みのライバル(その妹も)も登場し、歴史の推理合戦も楽しめる。現在まで残された当時の数少ない証拠品から、どのように推し量ればよいのか、毎度のことながら、宗像教授の論はロマンを感じさせながら的を射ている。当時の様々な状況を考慮することがいかに重要かが分かるというものだ。
宗像教授が仏教団体のオブザーバーとして招かれ、インドを旅する話も収録されている。“袈裟”の名の由来や当時の思想等も分かりやすく解説されていて、旅行に参加している多くの生臭坊主達の会話を聞いていると、思わず彼らのことを笑ってしまいそうになる。「あんた達は、仏教のぶの字も分かっちゃいないよ」と。訪れた先の洞窟の中で、宗像教授は不思議な体験をする。人間とは何か、運命とは何か。そのスケールの大きさに、読後もしばらく余韻が消えなかった。
なかなか。異考録とはよくいっもので……。
2016/02/08 20:43
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投稿者:BlueSky - この投稿者のレビュー一覧を見る
古代史などにロマンを感じる私のような人間には、かなり楽しめる。
主人公はハゲのオッサンだし、活劇がある訳でもないが、考察が羽を広げる様は心踊る。
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投稿者:のきなみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
な民族学者宗像教授。トレードマークの長マント、帽子、ステッキで国内外問わず自分の足で出かけていって謎をとく様はおもしろい。厳しい環境の東北に息づくイタコの話がすごく心に響いた
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宗像先生の新作!鉄の研究なんてしてたんですね、宗像先生・・・。そうすると、そのうち中臣藤原氏も出てくるかなー?聖徳太子の話がおもしろかった。宗像先生の前シリーズのおかげで、山内丸山遺跡は無条件で怖いです・・・。
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まっていました!教授の説に再び触れられるとは・・・!感激の余り本屋でこの本を抱きしめてしまいました。
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帯表
伝奇ロマンコミックの最高峰
待望の新シリーズ始動!!
民俗学研究の第一人者・宗像伝奇教授が、神話、伝承に隠された更なる謎を解く!
裏表紙
「イタコと土偶」、「百足と龍」、「聖徳太子とキリスト」、「仏陀の高弟と鶏」・・・
それぞれ無関係に見える二つの事象には、奇妙な共通点があった。単なる偶然か? あるいは?
世界各地で語り継がれてきた伝説や神話、古来から受け継がれてきた風習等には、何らかの歴史的事実が秘められている。東亜文化大学教授・宗像伝奇が閉ざされし歴史の真実の扉を開く。
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伝奇考に比べ、なんだか中身が薄かったような。
神南火・女の神話シリーズの主人公忌部加奈の登場が印象的。
ところで「大天竺鶏足記」で、
亜南(アナンダ?)は原始仏教に憧れてたんだろうから、
苦しい修行して、「必ず生まれ変わって」はまずくないかと思う。
仏教修行の一番の目的は輪廻(生まれ変わり)からの解脱だったはず。
ヒンドゥー教は違うのかな?
気になったので。
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宗像教授伝奇考の続編。内容はほぼ一緒。ただ「伝奇考」に比べると若干オカルト色が薄まり、学術色が強くなった感がある。(ファンタジーな結末は減り、学術的な解釈をして終わる結末が多い)
民俗学をベースにしたSF漫画。学会でも異端で頑固者、体が大きくタフな宗像教授が、既存の民俗学の解釈にとらわれず、数々の事件を民俗学t系に解釈して解決する、というもの。
テーマとしては諸星大二郎の「妖怪ハンターシリーズ」とよく似ているのだが、同じテーマで違う個性の作者が書くと、ここまで違ってくるか、という違いが面白く、どちらも併読することをおすすめします。
諸星大二郎氏が悪い夢を見ているような、幻想的で理論的解釈よりも完成を重視しているのに対して、この作者は性格的なものなのか、かなりきっちり理論的に解釈しています。絵のタッチも前者はぼんやりしているが、こちらはきっちり細かい線で書き込んでいるタイプで違いがはっきりしている。
内容は濃く、ちょっとした民俗学系のトンデモ本を読んでいるのと同じくらいの内容があります。字が多く、Kindleサイズに縮小して読むと字が潰れて読めませんでした。
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宗像教授伝奇考の続編にあたる作品、毎度のことながら 面白い解釈に思わず膝を叩きます。宗像教授の自信あふれる説明に思わず全部信じちゃいそうになってしまう、そういういい意味で困った作品。
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第一話の表紙、宗像教授全身肖像のバックは本棚。この本棚がまさに宗像教授の脳みその中身!ブック・セルフ・ブランディング。本棚の背表紙のタイトル見るのに妙に時間をかけてしまった。
絵、ストーリーとも、細部のリアル感への拘りが、本書の命!伝説・神話から歴史に切り込む民俗学?漫画。
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民俗学教授が主人公のファンタジー(?)です
作者はもともとSF作家ですが、独学で学んだという民俗学への豊富な知識をもとにしたお話は、大変読みごたえがあります。
ちなみに、ネームが多く、酔っ払っていると内容が理解できなかったりします。。
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民俗学者、宗像教授が各地の神話・伝承を読み解きつつ、そこで事件に巻き込まれる謎解きサスペンス。前シリーズ『〜伝奇考』よりまとまっている感じだが、インパクトは超えない。
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巫女の血脈/『ビッグコミック』 2004年10月25日号、11月10号
百足と龍/『ビッグコミック』 2004年11月25日号、12月10号、12月25日号
天平のメリー・クリスマス/『ビッグコミック』 2005年1月10号、1月25日号
大天竺鶏足記/『ビッグコミック』 2005年2月10号、2月25日号
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1巻のみ読了。宗像教授シリーズを読むのははじめて。歴史学や民族学の知識がほとんどない私でもそれなりに楽しく読めた
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なんだろうこのどっしりとした重厚感はと読み応えは
よくこんな地味〜な内容でここまで読ませるものだと思う。それこそこの手の漫画にありがちな、単に知識をひけらかすだけのとってつけたような短編とは訳が違う。知識があってのストーリーだしストーリーが作品の知識をさらに魅力的に引き立てているのだ。
しかし宗像教授渋いぜ。カッコよすぎるおっさんだな。強そう