電子書籍
われわれ
2024/06/05 19:19
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投稿者:はぐらうり - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは何度か読まないとわからない、と思いつつまた読むのはいつのことになるか。
われわれ、というのはは幽霊か外部か民衆か周囲か、我々か。その他大勢、か。これだけ出てくるのに掴みどころがなかった。
なんとなく読者も教室のみんなも主人公だったような気がする。演技者としての。本音で生きている人なんて一握りだよね。みんな生きるために演じてるよね。
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家族も友達もこの国も、みんな演技だろ。
フィクションと現実の狭間で生きる高校生の2人。
自己/他者、過去/現在/未来/、フィクション/ノンフィクション、それぞれが全部曖昧な世界で私たちは何かを演じている。それらが全部なくなって残るものが本当の自分?残るものなど果たしてあるのだろうか。
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揺さぶられた。
生きていることそのもの、他者を分かろうとすること、自分を分かろうとすること、それら全てが。
現実と虚構のあわいを突く。
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これまで読んだ事のない、異質なものを読んだことは感じとれたのだが、独特の文章運びのおかげで、『彼』が今どちらなのか、時間や空間が何処からどこへ飛んだのか…など追いきれない瞬間が多く、読みづらかった。
意図的に狙ってる気もするのだが。
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本当にひとつも理解できなかった…
誰の視点なのかも、ひとつひとつの文章の意味も本当に全然わからなかった…
あえてぐちゃぐちゃに描くことで主人公二人のぐたゃぐちゃ感を表しているのかもしれないけど、とにかくわからなかった…
ところどころ、うっすら大事なことを言ってそうなポイントはあったので、もうちょっと時間をかけて噛み締めてよめればよかったかな。
芥川賞系統の本が苦手という論がまたひとつ強固になってしまった。
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日々のやりとりの軽率さと、文化祭で米軍捕虜虐殺事件を取扱う重苦しさの対比があって、そのアンバランスを主人公らが抱える家庭環境の複雑さが一層ぐらつかせている感じ。暴力的なまでに視点が移り変わるせいで、読む側も置いていかれそうなほどとにかくブレを感じた。
「現実における演技」というものを覚え馴染ませていく中高生を物語の中心に置くことで不思議な説得力が出る。
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初めて著者の本を読んだ。
文章も内容も難しかった。疲れた。
読後、脳が痺れて重くなるような感覚があった。
よく分からないけれど、知らない言語で難解な演劇を見たらこんな感じがするのかも、と思った。
離人症のような主人公。身勝手な大人の犠牲になり傷ついた少年たちが、日常を演技することでなんとか自分を保っていた、っていう事?