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投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
家庭での幼少期の体験など、全国調査の結果から体験格差の大きさがよくわかり、驚きました。貧困の連鎖につながっていく問題が、明確に理解できました。
体験の欠如、不足
2024/06/30 23:51
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投稿者:とらとら - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本でいう子供の「体験」についての課題は、格差というよりは、その欠如や不足といった方がいいのでは。所得格差といったときの格差と、体験格差というときの格差には、ちょっと違いがあるように感じます。初の全国調査の調査報告がメインということだったので、今後、さらに分析や深堀りとかがされることを期待します。
連鎖するもうひとつの貧困ですか。
2024/07/02 09:05
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投稿者:おじゃもんくん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「体験格差」すごい題名である。
と言う訳で、手に取りページをパラパラめくり購入。
この「読書」と言うのも、体験の一つであると考えてますが。
この本では、「習い事」や「家族での旅行や体験」を中心にまとめている。
私の家も貧乏でしたが、「絵画」や「観劇」・「映画」の体験はさせてもらい。
「書物」が大好きで、学校の図書委員で「本の世界」を体験したジジィです。
本書は、「日本最初の全国調査」を行い。
ある一定数の「体験ゼロ」回答に基づき、集計データを精査しての一冊。
貧困家庭の色々な問題が浮かび上がっている。
基本的には「習い事」はお金が掛かり、それが一回限りでは無くて継続的に必要になる。
また、身近なサークルの活動はお金がかからないが逆に親の時間が取られる。
イコール家庭収入の減少となる。
と言う訳で、親が頑張って収入を増やさなければならない。
シングルの家庭は、親が一人のためこの動きが多い。
また、現在の日本は片親家庭が多い。
この辺りを、社会としてどう変えて行くのかが問題としている。
後半に、貧困家庭の格差支援に動く民間団体を挙げているが。
公民館等の、比較的安価な施設の減少もあり。
なかなか苦戦している様子ですね。
人は生きて行く中で、体験から学ぶことが多いと思うので。
この連鎖を断ち切る事が出来れば、この国の未来も明るくなると思いますねぇ。
しっかりデータから解説されています。
2024/06/30 23:42
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投稿者:よっち - この投稿者のレビュー一覧を見る
しっかりデータから解説されていますので、主張に説得力があります。
ここで言う体験とは、スポーツ系や文科系の習い事、旅行やキャンプ、自然体験などのことで、世帯収入の格差で子どもたちにそれらの体験格差が生じ、将来的に社会情動的スキルに影響があると、著者は言ってます。
その格差をなくすことは、かなり難しいと実感しました。
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p19 さらに体験の価値はその時々の楽しさだけではない。例えば、体験は子どもの社会情動的スキル(非認知能力)にも関係するとされている。つまり、子どもたちへの短期的な影響(楽しさ)だけでなく、かれらの将来に対する長期的な影響もある
p20 これまで色んなことを体験したことがないから、北海道にきたらこれをやってみたいとか、そういう選択肢がそもそも頭に浮かばない。貧困とは、「選択肢がない」ということです。私は、子どもの貧困問題の中心にあるのが、体験格差だと思っています
p155 こうした社会情動スキルへの影響に加えて、様々な体験の有無含めた子どもたちを取り巻く環境は、かれら自身の将来に対する意欲や価値観のあり方をいつの間にか規定していく可能性がある
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貧困は体験にも影響する。人は体験によって成長することを考えると、経済的支援だけでなく、時間 手間などの支援も不可欠。
高齢者で体力のある方々の力が発揮できる部分かも。
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感想
何かしたことがない。学校という枠の中では問題が顕在化しない。社会に出た途端に自分と周囲との差に愕然とする。どのような解決策が有効か。
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なんとなくそう思っていたけど・・・というのを調査を通じて可視化したのが重要。
直近1年間での「体験ゼロ」の子どもたちが約15%いるという。学校外での習い事やスポーツ、家族旅行や地域の行事への参加が全くない子どもたちである。世帯年収が300万円以下の家庭では約30%にもなる。
「体験」にはお金もそうだが、時間も必要になる。シングルマザーの家庭など、お金はなくとか工面できてもそのお金を稼ぐために時間は工面できない。送り迎えや当番がある「体験」には参加させることができないのだ。
第2部では具体的な体験格差が報告される。
なぜ「体験」が必要なのか。「体験」は「子どもたちにとっての想像力の幅、人間にとっての選択肢の幅」に大きな影響を与えるからであり、「今を生きる子どもたちにとっての楽しさや充実感の問題であり、将来の人生の広がりに関わるより長期的な問題でもある」からであると、著者は言う。
本書には、体験は贅沢品か、と問いがある。
憲法第25条には、「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とある。「文化的な最低限度の生活」の程度は時代によって変化していくだろう。子どもたちの一定の「体験」というのはそれに含まれていいのではないだろうか。結局は貧困の問題であろう。
第3部では著者の提案と、実践が紹介されている。
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「体験」を誰かに提供してもらい、それを消費するマインドで読み進めていたが、社会で過ごす一員として、自分が社会に「体験」を提供する側に回るマインドへの切り替えも必要、と思ったのが読了後の感想。
「体験」を消費した体験も、
「体験」を生産・提供した体験も
また、何を体験するのかを一緒に考えてくれる家族・学校以外の存在(本書での「コーディネーター」)も得難い存在とも感じた。自分ひとりでは難しいことを、手助けをしてもらいながら、考えていくプロセスも一つの「体験」と言えそう。
加えて、書内には明記されていなかったが、体験後に身近な人との「体験の分かち合い」も大切な体験なのだろうとも感じました。
どんな「体験」をしたいのかを家族・学校以外の人と悩んだ体験も
「体験」後に、体験を分かち合う体験も
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体験格差、と言われはじめてからしばらくたつが、実をいうとここに言われている格差のつく「体験」が、なかなかよく分からない。
もっというと、ここに書かれている体験のほとんどをしたことがないのだが、それで後が変わったのか、といわれるとよくわからないのだ。
疑問はもっとあって、例えば楽器を演奏できる技術はたいしたものだが、演奏する以前に体験すべき何ものかがないと、それは空っぽのものになる。文科系の多くのものがモノになるための根元にあるものは、他人がどんなにがんばっても、たぶん教えられない。
この本を読んでいて思ったのは、ここでいう「体験」はそういう体験ではないのだろう、ということだ。
違和感はまだあって、大きな花を咲かせた才能が必ずしも裕福な出身だったろうか、むしろ大変な苦労をしていることが多いのではないか、ということだ。
ただ、今現在の事情は、変わってきているようにもみえる。
つまり、核家族を中心とした社会は行き着くところまでいってしまって、たとえば、近所の
お姉さんと遊んだり、何かを教えてもらったりということは、たぶんないかも知れない。
自治会の子供会で芋掘り、というのもあまりないかもしれない。こどもが減って、自治会は
子供会自体が維持できない。
こどもたちの親はさすがに戦時中ということはあるまい。
私の世代は限定的ではあるが、家の回りに自然が残っていて、花のみつをなめたり、空き地でよもぎを摘んで帰って、売ってあるようにはできないだろうが、と思いながら草餅を作ってみたりした。
その前の世代より、不完全だが、やろうと思えば体験は自分で求めてできるものだった、とは言える。
その他、もろもろのことなどがおそらくできなくなっているのだろう。
こうなると、役割を果たしつつある「体験格差」という概念を否定的に考えるべきではないのだろう。
読むと、この本は筋は通っているようだ。
実績もあがってきているようだ。
それなら、育ててやるべきではないのか。
少し、いいたいことはあるけれど。
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表紙を見るだけで想像できる内容です。
想像通り「厳しい」。
この厳しさは「体験格差」にとどまらず、子どもの貧困につながっていますし、介護問題とも似ている気がします。
そう、結局のところ「貧困」「格差」に行きつくのです。
正直、この本読むまでは、習い事やアクティビティ(遊園地行くとかキャンプとかそういったもの)は各ご家庭で優先順位決めて、出来る範囲内で対応すればいいのでは?くらいに思っていました。
しかし、本1冊になるくらい社会問題化していますし、何より、子どもが成長する過程で視野が広がらないという将来的に危険な問題を抱えていることがわかりました。
”子どもたちにとっての想像力の幅、人間にとっての選択肢の幅は、大なり小なり過去の「体験」の影響を受けている。貧困状態にある子どもたちは、「過去にやってみたことがあること」の幅が狭くなりがちだ。そして、そのために「将来やってみたいと思うこと」の幅も狭まってしまいがちなのだ。”(抜粋)
上記は体験不足が引き起こす一番の問題と言ってもいいかもしれません。
自分を振り返ってみると、家族で年1で旅行したことなどは結構覚えています。今更ながら、その時に旅行という楽しみを知ったような気もします。
あと、旅行のたしなみっていうのかな、そういうのも勉強になっていたんだろうな。
旅先でどういう楽しみ方をするのか、どういう基準でホテルを選ぶのか等、親がやっていた事をうっすらだけど覚えています。(それが大人になってから活きてくる)
弟などは歴史オタクなので、その土地土地で家族に向かってひたすら解説して、旅情を楽しんでました。
たかが年1回の旅でも、今もこうして覚えている。
そう考えると、「経験」の機会がないということは、人生の豊かさを作るうえでも障害になりそうな気もします。
やったことない事は想像できないから、やろうと思わない。するとやりたいことが限られてしまうので、限られた社会の中で生きていくことになる。世界が広がっていかない。それが選択肢の少なさに直結する。
たかが「体験」と思っていましたが、なかなか根深い問題だと思いました。
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体験格差について問題提示しているけど、解決策までは具体的に出せてないかも。解決まで長い目でこれからの政策等見ていきたい。
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貧困が子供たちの体験にこんなにも格差を生むというのは驚きましたけど、昔も今も習い事という部分に関してはそんなに変わらない部分もあるのではという気もしました。
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本の帯の内容に惹かれ購入。
子供への教育に対して、どの時期までにどのような体験をさせておくことが必要か、どのような体験がその後の成長に強く影響を与えるかなどを知れることを期待したが、そのようなことは全然示されてなかった。
基本的には、「収入」に焦点を当てて、それにより体験できる量や質に格差が生まれるという内容。
「日本初の調査」と示されているが、当然の結果が紹介されており、ほぼ真新しい情報はない。
個人的には正直期待外れの本だった。
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考えれば当たり前のことだけれど、親の収入が多い子の方が子どもは習い事や旅行などいろいろな体験を経験することができる、という話。親の収入格差によって起こる体験格差は外国より日本は大きいらしい。何故かまでは書かれていなかったけれど。様々な体験を小さな頃からさせてあげた方が感性が豊かになりそうだしさせてあげれるのが理想だと思った。