世界、日本、トヨタの歴史
2024/06/24 17:30
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投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
トヨタ自動車創業者の孫・豊田章男が、過去にタイムスリップして祖父の豊田喜一郎が築き上げていく「世界のトヨタ」の歴史を辿っていく、SF経済エンタメ長編。
あくまで国産にこだわるトヨタの姿勢が、日本の歴史の一部となり、世界にも影響を与えていく、壮大な物語に圧倒された。タイムスリップは置いておいて、その他はどこまで真実なのか?むしろ夢のような技術の進歩の方がタイムスリップよりも衝撃的で面白かった。
新しいものや、理解が及ばないものへの偏見や、それを弾き飛ばす原動力など、長い歴史の中での人の生活と心の変遷を丁寧に紡いだ作品。
「みんなトヨタの子」
熱く、厚い、トヨタグループの歴史に心が震えた。
知ってる名前がたくさん
2024/12/05 00:21
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
トヨタ自動車というと、世界のToyotaと言われる自動車メーカー。その創業者と、いわばどっちかと言うとおぼっちゃま、の豊田章男さんのお話。と言うけれど、全くの別の物語です、ただ、ポリシーは、感じました
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『2024年一番の読み応え!』
自動車産業の立ち上げに心血を注ぐトヨタ創業者一族の物語。第一部は実質的創業者の豊田喜一郎、第二部は現会長の豊田章男が主人公。第三部以降はお互いの物語が交差しながら進んでいく。
ジャンルで言えばトヨタ社の史実に基づく経済小説であるが、存命の財界人を登場させながらフィクションも交えて物語色を強くした稀有な作品と言える。とても詳しく社史を調べた様子が文章から伺えるためノンフィクション作品にもできたと思うが、奇想天外な物語にしたことで登場人物たち人柄がよく描かれ、この作品の最大の魅力となっている。
本作を読めば、今では当たり前の国産車の製造が当時どれだけ高いハードルであったかがわかる。戦下では軍用機に改造できる大型トラックを主製品にして儲けることもできたはずだが、「国民を豊かにするために大衆車を作る」という喜一郎氏の一貫した信念にはとても感動した。現代の”当たり前”が古人の奮励努力で成り立っていることを実感する。
モノづくりに傾倒する情熱にあふれた描写はもちろん、トヨタの子としての葛藤を描いた心理描写もとても読み応えがある。「風立ちぬ」や「下町ロケット」のようなロマンを感じる企業経済作品が好きな方はきっと楽しめるだろう。日本を代表するトヨタグループ創業の歴史をぜひ味わってほしい。
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トヨタの成り立ちや戦時中の苦悩など、フィクションと判っていてもリアルでした。
ただ、ここまでSFだとは思ってなくて意外でした。
「トヨタの子」は全員車が好きと言うのが共通点で、特に章男が一番熱かったです。祖父の喜一郎もトヨタの創始者で熱いですが、孫の章男のタイムリープしてまでトヨタを守ろうとする熱意が凄かったです。
喜一郎と章男。同じ志を持ってトヨタを愛した二人だからこそ通じる物があったんだと思います。
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2024年 44冊目
戦争を乗り越えトヨタを築き上げた喜一郎と、御曹司というレッテルを常にはられながらも、トヨタを一躍トップ企業まで押し上げた章男にまつわる物語。それぞれの物語は忠実で文献もかなり調べられたことがわかる内容で非常に面白かったが、タイムリープという要素が少しくどかったように思う。ボリュームもなかなかで、読むのにかなり時間がかかった。
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580ページもあるフィクション小説。豊田家の明治(豊田喜一郎さん)から令和(豊田章男さん)までの長い長い歴史を堪能させてもらった。「もっといいクルマをつくろうよ」との思いで時代の荒波を乗り越えながらここまでの大企業になった情熱が溢れ出る。
中盤まではタイムリープ(時空移動)の所がなんでや?そのお話いる?と思いながら感情移入できずに途中リタイヤしかけたが、最後まで読了後は心がほんわか、とってもいいお話でした〜!
大企業所以の大変さ、ボンボン御曹司と揶揄されながらのトヨタの車を愛した章男さん、戦時中軍需工場とさせられてトラックばかりを生産しなければならなかったこと、章男さんがテストドライバーとして命懸けのテストをしてきたこと、水素自動車にこだわったことに興味が惹かれました。
題名トヨタの子、は章男さんのことと思っていたが、トヨタに関わる全ての人たちでした。なるほど〜素敵。
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自動車会社で働くということは、車を作る責任と、車が事故を起こすかもしれない責任の両方を担うということ
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純粋な経済小説を望んでいる方にとっては肩透かしだったのかもしれない…。
でも、私は読んでいて登場人物の熱さに何度も胸打たれました。
苦悩しながらも人生をかけて突き進む躍動感をこんなにも味わえるなんて、とても良かった。
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吉川英梨さんがお書きになったトヨタ社史!
アキオ タイムリープ!
読了断念…
これきっとトヨタ社員さん全員読まされてる気がする
てか休憩室とか社員食堂とかにも置かれてる気がする
「アキオ タイムリープしてるやん笑」とか言われてる気がする
ヨシエりさんは謝礼としてトヨタ車をもらっただろうか
プリウス クラウン センチュリー!
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日本を代表する自動車会社トヨタがタイトルになっている本だったので興味をおぼえて読んでみた。
トヨタ自動車の創業者豊田喜一郎と孫の前社長豊田章男が中心の物語。
実際には章男が生まれる前に喜一郎は他界していて会うことのない2人が、章男が喜一郎の生きている時代にタイムリープすることによって、接点を持つ。
国産車がなかった時代、一から国産車を作り出した喜一郎。トヨタの歴史に触れてすごいと唸らされた。
章男はトヨタが大企業になってから生まれて、御曹司としての苦悩や苦労があった。
喜一郎も章男も周囲の協力があってこそ、現在のトヨタを作り上げたのだなとしみじみ思った。
図書館から借りて、最後返却期限が迫っていたので駆け足で読まざるを得なかったが、読み応えのある小説だった。
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トヨタの歴史小説。
豊田章男を男気のあるいい奴に描く、章男礼賛が過ぎるのと、過去にタイムリープするという謎設定がだいぶ点数を下げるが、歴史そのものは面白かった。
章男氏に相当インタビューしたんじゃないかと思うけれどこんな小説恥ずかしくて自分なら悶死する。
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なんとトヨタ自動車Σ(゚Д゚)
なんと600頁に迫る長編Σ(゚Д゚)
なんとタイムリープΣ(゚Д゚)
いやいやヨシエリさんよ、
新機軸が過ぎるだろ!
なにをここに来てひと皮剥けようとしとんねん!っていうね
しっかーし!
ヨシエリさんファンのワタクシとしましては、ただただ応援したい
ただただついていきます
さらにパワーアップした姿を見せてくれると信じてついていきます
やれ昔は好きだったけど今はちょっととか
やれ『雀蜂』以降は買ってないとか
やれ法廷モノは合ってないとか
わーわー言うのは本当のファンと言えるのか!と問いたい
現トヨタ自動車会長の豊田章男氏がタイムリープを繰り返しトヨタ自動車創業者で祖父の豊田章一郎氏の人生の節目節目に現れながら、トヨタ自動車の歴史を振り返るという設定が萎えるとか言うのは本当のファンと言えるのか!と問いたい
実際萎えた
えーと、褒めるところ、褒めるところ探そう
非常に読みやすい文体でした
あ、でも単にわいがヨシエリさんの文体に慣れ過ぎてるだけかも
つかなんでこんなん書いたん?(こんなん言うな)
総合的に判断して★4!(寵愛)
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トヨタ自動車創業者である豊田喜一郎とその孫である豊田章男トヨタ自動車現会長。生涯あいまみえることのなかった二人がもし出会っていたら?
そんな夢みたいな事をSF設定で解決した話。
命の危機に瀕すると、章男は喜一郎の人生にタイムトラベルし、その時代の人の体に乗り移って喜一郎と接することができる。ちなみに、体ごと時空を移動するのがタイムスリップで、意識のみならタイムリープという、総称がタイムトラベルだそうな。
フィクションとはいえ、実在する人物が数多く登場するし、トヨタ自動車の成り立ちや苦難の歴史は事実に基づいており、喜一郎及び章男の伝記としても読める。
自動車をゼロから作る産みの苦しみ。戦争に翻弄され、家族とみなす従業員を解雇せざるをえなかった喜一郎の無念さはいかばかりか。
“恵まれた御曹司”扱いをされ、“トヨタの子”として苦しむ章男。御曹司として二度見されたり目を逸らされたり、何をやっても揚げ足を取られマスコミから叩かれる。創業家に生を授かって、トントン拍子に出世していったように見える一方で、順風満帆ではない修羅場の連続だったことが伺い知れる。特に社長になって早々に直面する北米市場での大規模リコール問題。組織論を振りかざす社員への章男社長のセリフが印象的。
「自動車会社で働くということは、クルマを作る責任と、クルマが事故を起こすかもしれない責任の両方を担うということなんじゃないのか?」
トヨタ自動車の歴史を学べる点は良いが、タイムリープを繰り返す突飛な設定がストーリーを盛り上げるわけでもなく、エンタメ的には不満の残る内容。
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なんでトヨタ?
しかも、めっちゃ社史…
おまえに、現会長がタイムリープして過去のいろいろな場面に登場?するという、ぶっ飛んだ設定www
なんでこの小説を書こうと思ったんだか?と思って探してみたらありました、インタビュー。
トヨタ自動車創業者、豊田喜一郎生誕130年の節目に刊行された小説で、吉川さんは講談社から執筆を依頼されたとのこと…なるほどね。
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作者が講談社から依頼されたという以上の背景は不明だが、なかなか着手できなかったという作者の苦労が偲ばれる。
創業者喜一郎の孫である章男にタイムリープさせる設定により、よくある企業ものとは違う作品の形が見えたのだろうか。
今でこそ世界一の自動車メーカーとなったトヨタだが、その創業期は厳しいものだった。
戦後本田技研を興した本田宗一郎は名経営者として謳われるが、喜一郎の軌跡もそれに近い。
(自動車修理工から叩き上げた宗一郎と、家業の資産を使えた喜一郎とでは環境は大きく違うが)
純然たる御曹司である章男が社内で味わった孤独感は、本書に書かれたものに近かったのかもしれない。
社長就任直後に米国で起きたトヨタ叩きはリアルタイムて見ていたが、全くの言いがかりでひどいものだった。
自らテストドライバーを務め、「もっといい車を作ろうよ」という章男の言葉が今のトヨタの強さに繋がっているのだろう。
それにしても喜一郎と章男に挟まれた章一郎は影が薄い。
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認証不正問題も誰かのせいだ!とする話が流れてきたりするけど、この本を読むと ???って、感じがしますね。
ここ数年のトヨタの車は、確かに昔の車とは大きく異なっているよに感じています。結果が見えるってすごいですね。