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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんなこと起こったら、すぐじししちゃうと思う。
なんの先入観も持たずに読んだから、最初の方の途中で、ん?って思って。
いやもう、無理すぎ。
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ずっと気になっていた作品。
文庫化をきっかけに。
高校1年生の夏、坂平陸は同級生の水村まなみと些細なことがきっかけで体が入れ替わってしまう。入れ替わった2人の15年間の物語。
物語は陸の視点で進んでいく。
短期間の入れ替わりであれば、入れ替わり自体を楽しむことができるのだろうけど、長期間となるといろいろと弊害が出てくる。
元の家族、元の友達、 元の自分の全てを相手に奪われたような気になってしまう。その辺りの描写がすごくリアルで切なかった。
そんな状況でも相手のことを考え、相手の体を大切にし、女として精一杯生きていく様に心が打たれた。
陸とまなみの関係もとてもいい。
この2人だから入れ替わった後の人生も助け合って生きていけたんだと思う。
引用はしていないけれど、本編のラスト6行がとても好きだった。
アナザーストーリーでは本編では語られなかったまなみの内面を知れてよかった。
映画化されたら観てみたい。
✎︎____________
もう少し先の未来がどうなるか分からなくても、今日までの過去をいつまでも美しいと思っていたい(p.98)
あいつの顔で、涙を流すなんてできない。それが水村にとって一番つらいことだと俺はよく分かっているからだ。俺が、自分の顔で苦しむ水村を見たくないのと同じように。(pp.119~120)
期待しなければ裏切られない。望んでも願っても何一つ返ってこないのなら、最初から期待などしなければいい。そう何度も自分に言い聞かせていても、でもいつも期待してしまう。(p.131)
今傍にいなくても、強く交わった人との経験は何らかの形で血肉になるのだな、と思った。(p.136)
過去に縛り付けられているのはきっと過去を憎んでいる人間だけだ。(p.143)
恥ずかしいことを平気で言えちゃうのが、誰かを好きになるってことなんだろうか。(p.187)
俺は色んな人たちに生かされてきて、今どうにかここにいることができている。それは水村も同じだろう。たぶん人はひとりきりでは生きていけないし、ふたりきりでも生きていけない。(p.245)
誰かとの約束には、人を生かす力がある。(p.270)
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デビュー作とは思えないほど、斬新なストーリーでしたね。身体の入れ替わり作品は多々ありますが、この話の特色は入れ替わったまま月日が流れ、15歳と言う多感な時に突然入れ替わってしまったまなみと陸の、リアリティ溢れるお話でした。映画化も決定してるので15〜30歳までの2人を、誰がどのように演じてくれるのか楽しみです。この本の始まりの1行目がすごく意味深で、引き込まれました。
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男女入れ替わりの物語。映画や小説で使いつくされたテーマであるが、普通はいろんな経験をしたあと、もとに戻って異性への理解が深まり・・という感じが定番。この小説のすごいのは、入れ替わったまま十五年がたち、年に一度会う約束のもと、結婚はするわ実の親が死んでも葬式に行けないわ、などなどいろんな経験をしていくこと。女性側(元は男)から語られるが、展開が読めなさすぎて非常に面白かった。
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先日、図書館でお借りして読み終わったというのに 文庫化されるにあたって アナザーストーリー【sideM】がボーナストラックとして収録されていると知り ついつい購入してしまった
もしかしたら “入れ替わりその後”が読めるのかも?と期待して
sideというんだから 元女の子の側からの視線のワンシーンでした
ラストの相手の妊娠を知った時の状況と心情
まあ そうなりますよね
期待とは違いましたが、
いつか この二人の老後とか読んでみたく思ってます
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はーーーーーーーーー今年1
好きすぎる
なにこれ
ナンバーワン
本屋さんで文庫出ててまなみのエピローグあって泣いた
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ラストの翌日2人が元に戻ったのか戻っていないのか。もしどちらであっても、もうこの2人なら大丈夫って思えた
自分に起こった物事を受け入れることって難しい
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【購入動機】
けんごさんの紹介作品だからなのか、書店の目立つ位置に並んでおりずっと気になっていた作品。文庫本になったのをきっかけに購入。
【ざっくり概要】
ラブストーリーではない『君の名は』
【イマイチな点】
概要としては男女の精神が入れ替わっちゃいました!さあ大変!というお話なわけだけど、読んだ感想としては「なんか気持ち悪い」という印象を強く抱いた。
映画「君の名は」では新海誠さんがストーリー案をスタッフたちに出したときに女性社員から猛反対されたそうだけど、安易に「男女の入れ替わり」をテーマにしようと思えるその思想が、なんかキモい。自分は男だけど、女性目線だとさらにそう感じるのだろうなと思った。
ちなみに「君の名は」ではアニメーションだからなのか男女の入れ替わりがちょっとギャグっぽくマイルドに描写されていたけど、文字だけのストーリーだと妙にリアルで、しかもいきなり入れ替わった先の体が生理中で…という展開がもはやホラー。しかも主人公たちは割りと状況をあっさりと受け入れ「入れ替わったことがばれないように上手にやろう」となる展開にも違和感しかなかった。
とにかく出だしの展開が微妙で、その印象が覆らなかったのが残念。
いろいろダメ出ししたけどついでにあと一つ。
結局作者さんは何が書きたかったのかまったく分からなかった。そもそも本作はジャンルが定まっていないというか、物語の本筋が不明瞭だった。
入れ替わりモノのエンタメ作品です!と言われればそれまでだけど、何を読まさせられているのか最後まで分からなかった。
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身体は入れ替わってるのに心はストレートなまま。そのまま誰かと普通に結婚とか出来るものかなぁ…あり得ない話しなのでそれを前提に考えるしかないのだけど、なんだか無理があるなーと思った。
そーいう難しい事は考えずにエンタメとして読むべき?ま、感情移入は出来ないので「ふーん」という感じです。
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単行本が発売された時に設定が面白くて結構好きな作品だったので、文庫化の際にもう一度本作を購入し読みました。ボーナストラックの内容はちょっと意外でしたが、単行本の時には知り得なかった部分が見れて良かったと思います。
本作はいわゆる男女入れ替わりもの。古典的なテーマだけに、恋愛や青春のドタバタが題材にされがちですが、本作は少し特殊で入れ替わったまま戻らないという斬新な設定。その中で主人公が葛藤しながら、入れ替わり相手の生活を送るというストーリー。
これは後の作品にも言えることなのですが、君嶋さんの心理描写、特に葛藤するシーンが素晴らしいと思います。本作も男女が入れ替わるという一点を除いて、特に変わったことは起きません。しかし、入れ替わった相手の人生を消費するという感覚があるからこそ生まれる葛藤は秀逸で、それがこのタイトルにも表れされているのかなと思いました。
個人的には君嶋さんの描く独特なテーマと、心理描写が好きなので、これから期待したい作家さんの1人です。
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2024.7.27読了
めっちゃ面白かった!
高一から30歳までの長期の入れ替わりっていうのが今までにないパターン。
そして、この作者さん、デビュー作とは思えない読ませる力のある文章。
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“一度は経験してみたいけど、一生は耐えがたい。なんでこんな話が描けるのか!?”
君島さん実は中身は女性なのでは?笑
男女の入れ替わりを文字や文章にされ、妙にリアルに感じるところがこの本の最大の魅力。
内容は入れ替わりがなければペラッペラだと思うんです…正直。
しかし、この設定と著者の絶妙な心理描写が作品を180度反転させ、最高のストーリーになっていると思いました。
入れ替わりを面白可笑しく描くのではなく、真剣に向き合う二人の心情が描かれていて、とても切ないんです。
当たり前すぎて何も感じない、自分が自分として生きていられることがどれほど幸せなことか、この本を通して痛感。
「とにかく薄氷を踏むような毎日だった」と作中で表現される彼らの生活は、まさにその通りだと思った。この本では描ききれない不便や苦労が沢山あるのだろうと胸が痛みます。
久しぶりに心をを揺さぶられ、考える本を読むことができて良かったです。
両親、兄妹、友人、夫婦、恋人と身の回りの色んな関係に想いを馳せる一冊だと思います。
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元に戻れない、って言うのを知りながら読んでいました。
時々、時系列が変わるので、注意しながら読まないと、ちょっと迷うなと思いました。
平坂くんのお母さんが、何故あんなにずっと不機嫌だったのかの種明かしが無かったのが残念。
あと、兄弟共に煙草を吸う描写は必須だったのかな…大人になったと言う表現なら他の方法でして欲しかったな。
一方、まなみ(男性)側は、結構細かく描写されてて、かなりドキドキしました。
あの怪しげな喫茶店がずっと潰れないでいてくれて良かった。(割とヒヤヒヤするポイントだったかも)笑
意外と入れ替わっても、何とか生きていけるもんなんだなと思った。
是非、逆側の視点で、書けていない場面などを混ぜ込んで書いてくれたら嬉しいな。もちろん、色々妄想するのも読書の醍醐味ではあるのだけど、やっぱり、知りたいものです。
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生物学的な男性すべてに読んで欲しい。(以下生物学的な性における男性、女性)
男性作家でここまで女性としての苦悩や生理現象やそれに伴う精神状態の描写ができるのか、、、!と驚いた。生きてるだけで性的な女性としてみられる辛さを書いた小説は他に知らない。
それだけでなく物語としてとても面白いし、心の動きの描写も素晴らしくて、いろんな設定はいったん横に置いておいてとりあえず読んでみて欲しいなと思いました。
読む前の印象と読了後の感想は全く違うものになると思います。
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『年に一度だけ会う人がいる。夫の知らない人だ。』何やら危険な香りのする冒頭。会うのは、互いに秘密を共有している人であった。
眠りから目覚めたらあまり話したことのないクラスメートの身体と入れ替わってから、15年経った時から話が始まる。
異性との身体の入れ替わりは、全く分からない事だらけで、きつい。身体が戻った時の事を考えると身動きできなくなる坂平君の気持ちも、それに囚われずに自分の人生をと考えざるを得ない水村さんの気持ちも、両方わかって辛い。でも、どうしようとあたふた水村さんに頼りきっている坂平君の方が、結局は女性の身体で自分の人生を生きてるのかな。出産までしたし…。
この二人がどう過ごして、これからどうなっていくのか、気になり頁をめくる手が止まらなかった。
身体の入れ替わりというと、東野圭吾さんの『秘密』を思い出す。娘と妻がバス事故にあい、娘だけが助かった。否、娘の身体を持った妻だけが…。夫と娘の身体を持った妻を描いたせつなくつらいお話。こちらも、おすすめです。是非。