繰り返される青春の友情
2024/07/14 22:48
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投稿者:はぐらうり - この投稿者のレビュー一覧を見る
いてほしかったり、いてほしくなかったり、繰り返すのが友達だった、気がする。結局、いてくれて良かった、ことが多かった、気がする。後からわかることだけれど。
大事なところは明かされないので想像するのが楽しい。予想した展開になって少し残念に思う、というか「良かった」という感想にならないこともあるけれど、これは予想していた方向にいきそうで嫌だな、と思ったらいかないで驚く、を何度も繰り返す。いきそうなストーリーなのに。さすがの芥川賞候補。
裏切ってくれて良かった。
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文藝 2024夏号より
さて、タイトルの妙である。素晴らしいタイトルで一気に心掴まれる。いなくなって欲しいのか?いなくならないで欲しいのか?タイトルからしたら、いなくなって欲しいが正しいと思うが、いや待て?いなくならないで?う〜ん。わかんないです。
じゃ、その辺りは内容で判断しようと…
う〜ん…わかんね。いないと寂しいけどいるとウザい。アンビバレンスな感情ってムズイよね。
ただ個人的なのか、こちらの作者の方は全く肌に合わなかった。単純に内容がつまらなく感じた。
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芥川賞候補と聞いて読んでみた
芥川賞候補って聞いてたから
おそらくこのまま
平熱維持で
(お話の中ではすったもんだあるけど)
読み終わったあとも
スンッ…てなるよな
知ってたもんねー!
という感想
わりと好きだけどな
ぐじぐじ煮えきらないやつって
己の周りに寄り付かないけど
きっとそんな人たちいるんだろうし
キッズだったあの頃には
自分にもこんな風な
独占できると飽きちゃうけど
取られちゃうと思うと
また独占したくなる
っていうイジワルな気持ちはあった
そんなこと思い出させたお話
読み返すこともないし
記憶に残らなさそうだけど
さっくり読めたし
嫌いじゃない
星は3つ
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題名が魅力的。
まさしく「いなくなくならなくならないで」でした。
心理描写が心の深部を見せられるようで、表現がとても奇妙で不気味。恐ろしく感じました。
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171回芥川賞候補作。
17歳の1月。親友の朝日が死んだ。
4年半後のある日、時子に死んだ朝日から
電話がかかってきた居候することになって——
という物語。
親友だった朝日の失踪は、
17歳の時子の胸にぽっかりと穴をあけた。
だから朝日が“いなくなくなった”、つまり
“いる状態”になったことが時子は嬉しかった。
けれど、
朝日が居候を続けていく中で感じる違和感。
朝日なのに朝日じゃないような、
まるで知らない人と生活してるみたいな不気味さ。
高校生の頃は、
毎日のように「死にたい」って言って、
時子を頼ってきていたくせに、
いまは「(生死は)どっちでもいい」とか言って、
時子の家族や友人につけ込んで、
実家に居座る図太さ。
朝日は、こんな子じゃなかった。
でも時子は、いなくなった4年半のことを
朝日に聞けないでいる。
たぶん、時子が一緒にいたかったのは
「死にたい朝日」だった。
「死にたい」と言って私を頼ってくれる朝日、
私のぽっかり空いた胸の穴を埋めてくれる朝日。
今の、死にたいか生きたいか「どっちでもいい」朝日ではなかった。
いない
いなく なく なれ(いて)
いなく なく ならないで(いなくなれ)
いなく なく ならなく ならないで(いて)
でも、やっぱり“p.156 「死ねマジで」”
朝日に苛ついてしまうのは、自分が
17歳のときのままの朝日を望んでいるせいだと
たぶん時子は気づいてる。
そして、17歳の朝日を求めてしまうのは、
自分だけが17歳から何も変わっていないことを
暗に証明してしまう。
好きなのに、嫌い。
愛しいけど、憎い。
いてほしいけど、いなくなってもほしい。
朝日へ抱くアンビバレントな感情は、
そのまま自分自身へ返る揺れる情動。
本当は大切であろうものを、
冷たくヒートしていくふたりの激情が
ぶつかり合って、壊れていくのがくるしい。
無理。なのに、好き。アンビバレンツ。
これが小説デビュー作なんてすごすぎ。
くじらさんの『夫婦間における愛の適温』も読まねば☺️
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タイトルがとっても良い。話の内容にピッタリだと思いました。近すぎて遠い、愛しすぎて憎い、アンビバレンスの描き方がリアルで胸が締め付けられました。
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ものすごく共感できる。なにもかも分かる。みたいな気持ちと、もう最初から最後までよく分からなかった、みたいな気持ちが共存する。
時子の朝日への感情がこれでもかと描写される。反対に、朝日はなんで生きてたのかとか、2人の家庭環境とか、そういったものは全然説明されないので断片から想像することしか出来ない。そりゃそうだよね、時子にとっては当たり前に知ってる前提で今更説明する必要なんてないんだもの。
たぶん私が理解出来た気がしているのは時子の感情で、なにも分からなかったのは時子じゃないから過去のことを知らないせいだと思う。
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ノミネート作品発表時に先ず思ったのは、
「何、このタイトル?」
単に、奇を衒ったようにしか思えず、ファーストインプレッションは、マイナス1
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●なぜ気になったか
第171回芥川賞候補作。デビュー作で候補に選考なんてすごいなぁ、と思ったが、芥川賞は新人作家の活躍の後押しも目的と今更ながら知り認識を改めた。好みでない感じがちょっとするがまずは読んでみよう
●読了感想
内容は好みでなかったのだが、ひどい拾い読みすることなく読めたのが不思議だった。読後に著者が詩人だと知り、きっと詩人特有の言葉の表現を無意識下で楽しんでいたからだと思えた。読後にタイトルの秀逸さに感心
#いなくなくならなくならないで
#向坂くじら
24/7/12出版
https://amzn.to/4cW50yz
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うわあああ無理〜〜〜っていうのが感想。タイトルと表紙に熱烈に惹かれ、(実際書きぶりにも構成にも大変惹かれた)一瞬で読み終えたものの拭えない気持ちの悪さ。少しだけ共感できてしまうからこその、拒否感。評価されて然るべきだと思うけど、好みはぱっくり分かれるだろうな。生と死の両方が強烈に立つ感じや、愛おしすぎるものや依存してしまうものへの憎しみみたいな感じ、私は嫌いです。でも読んでよかったです。ありがとう。
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過去でとまっていて、その期間の相手の知らない部分が増えて、落ち込む。誰しも他人に言わないことはある。自分自身もわかっているはずなのに、相手は何でも打ち明けてくれているはずだって。きっとそんなことないのに、突き放された気分になってしまう。「なんで教えてくれないんだよ、1番の友達は私だけじゃないのか」って。中学の頃に喧嘩した友人のことを思い出した。あたりまえだよなあ。自分と他人との境界線を引けていなかったんだと思う。
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なんだったんだ
生まれること と 朝日と時子の取っ組み合い の 関係は、分からんのに、感じるみたいなところがあった
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複雑だけどすっごく重くて、でもなんかわかるような気がする。そんな作品。あらすじと表紙が気になって買いました。
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感想
私がいてあげるから。心が弱っている人を求めるのはなぜ。見捨てられたくないから。でもあの人は成長してしまう。きっとどこかに行っちゃう。
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朝日に向けるようなクソでかい感情を私も昔は人に向けていたはずなのに、もうそんな気持ちを他人に持つことも忘れてしまった
他人に対する諦念、淋しさを感じさせてくれた前半はとても苦しくて好き
でも取っ組み合いだけで終わっちゃうんだ…っていう
打ち切り感は残念だった
もっと私の気持ちまで時子が近づいてきて欲しかった
水谷の方を大事にできて、朝日の2回目の死を乗り越えてほしかった