0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:302 - この投稿者のレビュー一覧を見る
不思議なお話だな、暮らしの哲学って、何のことかな?と思いながら読んだが、“あとがきと謝辞”を読んで、そういうことか!と。
吉本ばななさんの本はいつも、あとがきによって本の内容が自分の中で何倍にも膨れ上がる印象。
自分だけでなく皆生きにくさを感じていると思うだけで、他人との心地よい関係性を築けると思う。
下町でのんびり暮らす女の子
2024/12/01 17:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
気の淀みや人の悪意が見えてしまう女の子キヨカちゃん。両親が離婚したり、父親が若い甥人を作ったり死にかけたり、幽霊が見えたり、いろいろ。
ちょっと不思議な力を持っているけど、周りの大人たちから愛情を受け、近所の人たちのルーチンを眺めながら、下町ルールに則ってのんびり暮らしています。
下町の雰囲気の流れと、新しい街の仕組みが押し寄せる気配の対比に少し冷や冷やしながら、何でもない日常に何となく起こる不思議にきちんと向き合う優しく勇気がある女の子の成長のお話。キヨカちゃんの懐の深さに安心しちゃう、そんな感じです。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
見えないものが見える力を持っているサイキック能力のある、下町に住む中学生のキヨカ。そのキヨカと、その近所に住む友おじさんのお話。不思議だけど、なんだか、ありそうな…。特に違和感無く読み進められました。
投稿元:
レビューを見る
サイキックの能力を持つ中学生キヨカとご近所の友おじさんの下町で起きる人情物語、心休まるお話がいっぱい、ラストのキヨカの成長したシーンは感動的でした。
投稿元:
レビューを見る
すごく可愛い装丁になっていて、
内容とあってると思いました。
下町と名付けたのはあたたかい感じが
いいな…。
投稿元:
レビューを見る
有名な作家なのに
読んだことがない
与えられたので読んでみた
読みやすくておもしろかった
人物がみんな思い描けるキャラクターで
魅力的なのが特によかった
会話がたまに口語じゃなくないか?
ってとこがあるけど
それ以外、町も人も物語も
脳内再生がオートでされたので
好きなタイプの本なんだと思う
連作短編で
ダラーっとしないし
毎日がきちんと送られてる感が
身近にある誰かの日常らしくて
とてもよい
タイトルのサイキックが
ちょっと強すぎんかなと思うけど
下町ってついてるとこがミソかな
下町ってとこに住んだことも
近づいたこともないから
何がどうとかはわかってないけど
なんとなく伝わる雰囲気、
たぶん間違ってないとオモウ
星は3つ
投稿元:
レビューを見る
最初に感じたのは こういう力を持って生きていくのは大変だろうなって言う事。
「下町を舞台にした ハートフルな物語」とテレビで紹介されてたけど 家族や仲良しのおじさんとの優しい時間や会話に対して 時々 遭遇する 過去の事件が悲惨 残酷さがちょっと気になりました。
ばななさんの言う 生き方やサバイバルのノウハウと言うより この本(内容 登場人物のセリフや考え方)全てがスピリチュアル本って感じがしました
投稿元:
レビューを見る
ちょっと人とは違う能力を持った子とか(発達障害の子とか)を受け入れてその街に活かして生活していく力を持った『下町』のおおらかさ。そして、あとがきに書いてあるように『運命の人』との出会い。それは一生のパートナーとかに限らず、そういう出会いに気付き、大切にして感謝して生きていく。とても大切なのを教えてもらったような気分になりました。
投稿元:
レビューを見る
最初の方は主人公・キヨカの特異な能力にばかり目がいってしまっていたが最後の方はキヨカと関わる人たちとのやりとりから肩肘張らず、でも自分らしさを失わず生きていくにはといったことを考えさせられた。
能力のあるなしに関わらず子供は少ない経験からでも大人ばりの教訓を生み出したり恐ろしいほどの察しの良さを発揮したりする。
幼い頃からみんなが持っているそういった繊細な感性を大人たちに押さえ込まれず捻じ曲げられず生きることができたらキヨカのような面白くて尊敬できる人に育っていくのだろうかと思った。
投稿元:
レビューを見る
主人公大人すぎて何回か今何歳だっけ?って確認しに戻ってしまった けっこう生々しい会話なのにどろどろしたところがなくて爽やかなのがすごい この人の書く物語のにんげんたちの距離感が好き
投稿元:
レビューを見る
不思議な話だけど、みんなで餃子を作るとモヤモヤがなくなることや、家に帰ると家族がいる安心感、変な話でも茶化さず話せる人がいる大事さなど、「そうそう、分かる」という感覚が文字化されていた気がする。
ばななさんの小説に出てくる男性は、いつもすっきりとしている。
自分の感覚を大事にしようと思う。
投稿元:
レビューを見る
吉本ばなな『下町サイキック』
2024年 河出書房新社
目に見えないものが見える中学生のキヨカとまわりの人々との物語。
下町という文化の世界の中で人と人とのつながりや生きるということを示してくれています。
僕は大阪のまさに下町感覚の世界で生まれ育ちました。ご近所さんやお年寄りたちとの交流など。だから小説を読んでいて、こういう世界観で育ったなとリアルな風景のように物語が見えました。
町全体が大きな家族のような感じ。
物語はサイキックなど描かれていますが、あとがきにもある「先に続くわずかな希望、直感」を自分なりに信じて新たに生きていきたいと思わせてくれました。
ばななさんの世界観は僕の語彙力では感想にしにくいので、伝わりにくいと思いますが、様々な愛に包まれ、希望の光が見える素敵なお話でした。
#吉本ばなな
#下町サイキック
#河出書房新社
#読了
投稿元:
レビューを見る
実に久しぶりに著者の本を読む。情景の描写が流石で文章に引き寄せられてしまう。
霊感を持つ女子中学生キヨかは、その能力で日常の問題を少し上手に解決できる。
彼女は少し変わった家庭環境で、おじさんとの関係も面白い。
キヨかは見えてしまうためか大変大人びた考えが出来るのだが、彼女の性格?か深刻な話もほっこりと読むことが出来る。
この舞台の下町はまさに妻が育った街。彼女から下町の情景をさんさん聞かされてきたこともあり、過ごしたこともないのに懐かしく感じて読むことが出来た。今は知らんdが、本当に金魚売りとか風鈴売りとかおでん売りとかが売り歩いていたらしい。すごい。
投稿元:
レビューを見る
成る程下町っ子育ちの若い女性ならこれもありか、そしてサイキックの若い女性、いや男性も、しかしいとも簡単に結婚?するものだ。日常生活を語られていない結婚後の生活はわざわざそうした!まかてさんに脱帽。
投稿元:
レビューを見る
実はお初な吉本ばななさんの作品。もう少しホッコリするお話かなと思ってたのですが、想像してたよりも扱うテーマが重くて正直驚きでした。
本作の主人公は中学生のキヨカ。彼女には特殊な能力があり、目に見えないものが見える。本作は彼女の身の回りに起こる下町の出来事を描いた連作短編集。
本作の良かったところとしては、キヨカの視点を通して、暗い話題について述べられることです。キヨカは、どこか割り切ったような性格をしている大人子どもであるため、物事を冷静に見れるうえ、子どもならではの視点を持っているように感じました。特にキヨカが抱く素朴で純粋な疑問については、大人の社会で擦れた私は思わずハッとさせられました。