0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
冒頭部分から鮮烈な印象を受ける作品である。学園ミステリーとしての王道をゆく展開なのだが、普通の高等学校ではなく、宝塚歌劇団を思わせる女性のみの演劇専門学園という特殊性が話を盛り上げる。シェイクスピアの助けも借りた謎解きはなかなかに面白い。
投稿元:
レビューを見る
女子校。演劇。マクベス。好きな要素盛りだくさん!
本筋はもちろんだが、少女たちそれぞれの演劇への向き合い方や情熱が読み応えバツグン。それでいて硬くなり過ぎない雰囲気もあり読みやすかった。
投稿元:
レビューを見る
知らない作家さんだったので読んでみた
何の話か知らずに読み始めて
あ、好きじゃない設定やった
って思ったのに
とてもおもしろかった
見事に引っかかったとこもあった
思い込みってスゲーなー
ちょっと主役の子の性格が
ガッチガチに固まってない感じはして
あれ、コイツってこんなだっけ?
ってなりはするけど
それもむしろワザとなのかな
女子しか出ないけど
ドライな人間関係で
そのうちに隠れてる
あんなことやこんなことが
実はとってもウエッティやったんやな!
って腑に落ちた
最後までしっかりおもしろかったので
星は4つ
投稿元:
レビューを見る
演劇学校の少女たちが、その演劇に向ける情熱の裏で隠していた〈恐れ〉〈野望〉〈愛〉の秘密、才能を取り巻く「神」への崇拝。
希望と絶望、嫉妬と羨望…演劇に情熱を捧げる少女たちの闇がありましたが、それでもこれは友情の物語だったのではないでしょうか。
『マクベス』の魔女の言葉の様に、裏と表は一体だと、人には表の顔と裏の顔があって、それでも「それが私」なのだと肯定してくれる思いを感じました。
周りから天才、神といわれていた設楽了。
死んだことでますます神格化されるなか、彼女は神ではなく一人の人間だったのだと証明することで、進もうとした道にこそ青春の輝きと未来を見ました。
投稿元:
レビューを見る
演劇学校で起きた不運な事故いやこれは事故ではなく殺人なのか謎が謎よび息もつかせぬスリル満点の作品。なんと新入生が死の真相を調べるために入学してきたとは摩訶不思議、だんたんと分かってくる真実、読み終わった後の驚愕の思い。あなたもじっくり読んで興奮してください。
投稿元:
レビューを見る
演劇中に死んだ了、神と呼ばれていた脚本家。この死が自殺か他殺か?調べていくうちに神が抱えている苦悩や俳優の苦悩などいろんな悩みを抱えている人が多くいた。それでも演劇を作る了、犯人はまさか、だった。いろんな思い込みで有らぬ疑いがかかったりして最初はミスリードのように作者の思うままに引っ張られていった。それが最後でまとめられ動機も判明しとても読みやすかった。
投稿元:
レビューを見る
女子高である百花演劇学校で上演された演劇『百獣のマクベス』の公演中に制作科二年生の設楽了が舞台から奈落へ転落して亡くなります。
果たしてそれは事故だったのか、自殺だったのか…?
制作科三年生の結城さやかが新入生で設楽了の死の真相を探る藤代貴水に「あなたが魔女だ」と言われます。
貴水は了の何を知っていたのか…?
最初の方は女子演劇学校の生徒たちがやたらたくさん出てくるので覚えずらかったのですが、何とか俳優科の生徒たちの名前とエピソードはわかりました。
中盤までは私とは年の離れた女子学生の話のせいかあまり面白いとは思えなかったのですが、最後の結末がわかるあたりは、登場人物たちの立ち位置もなんとか覚えられたので人の心の深淵にあるものがわかった気がしました。
図書館から新刊三冊届いていたので、体調が思わしくなくても、もったいないのでとりあえず、一番予約待ちの人数が多かったこの本を毎日少しづつ一日50ページとかのペースで1週間かけて読みました。
あと二冊新刊が残っているのですが返却期限のあと1週間で二冊はたぶん読めないと思います。
とりあえず次は乙一さんの新作を読もうと思っています。
体調の心配をしてくださったブク友さん、ありがとうございます!まだ、後頭部の痛みは消えませんがまだ受診していません。1週間前に今年3度目のギックリ腰をやってしまい、まずはそちらを治そうと思って、毎日接骨院に通っています。
本に関係ないことを長々と、すいません。
投稿元:
レビューを見る
学園ミステリーになるが、設定が女子の演劇学校である為目新しく、面白い。
登場人物の絞り方が上手く、それぞれの重要人物のバックボーンが明確に描かれる為、それぞれの人物に感情移入がしやすい。
了という人物について、学園内での「神格化」した人物像が中心になっており、彼女が亡くなった事により序盤は彼女がどういう人物か読み取る事が難しかったが、終盤にかけて彼女の真実や人物像が解き明かされていき、「神」の本質が実際はどうだったかという事がわかる。
主人公は貴水とさやかになるのだろうがそれぞれの役割が明確に分担されている。しかし、中盤から貴水の存在がぼやけてしまった感があり、少し残念に思った。(終盤で圧倒的な存在感で畳み掛けてきたらよかったのだが)反対にさやかは終盤に行くにつれ成長が見られる様になり、とても魅力的な人物になってくる。
その他、「マクベス」に出演する「三人の魔女」を演じた綾乃、綺羅、氷菜についてもそれぞれがライバルでありながら、何かしらの孤独を抱え、それぞれがそれらを乗り越えていく姿はかっこよく、最後、彼女達がそれぞれを信頼し、畳み掛ける演技は迫力満点だった。
ミステリーで一番残念に思う部分は登場人物に厚みのない作品だと思っており、シリーズ作品であれば必然バックボーンがわかるが、単体の作品だと如何に登場人物に厚みを持たせるかが肝になると考えている。
今作では主要人物達を丁寧に構成しているのでそれぞれわかりやすく、先生等の役割を極端に控える事で学生達にスポットライトがあたる。演者と脇役を見事にすみわけており、その為人物の個性がわかりやすく読み取る事ができ、彼女達の過去の作品を体感した様な感覚だ。
作中の重要人物である了の人間性が序盤はよく分からず、終盤にやっと掴める様になるが、「重要人物のスイッチ」は物足りない。もっとそれぞれに影があった方が好みだったが、高校生と考えるとそれだけ悩む、落ち込む彼女達には納得出来た。
だいぶ面白かった。タイトルが作品とピッタリイメージが重なる作品は久しぶりだった。
投稿元:
レビューを見る
作家とは大変な仕事だ!?
「3人の魔女の構成がベタすぎだわ
なんかオーソドックスすぎて新鮮味がない」
とか好き勝手なことを言っちゃう
「いやいや、
あなたがちょうだい、ちょうだい
するからでしょ」
と言われれば、
この構成でコイコイと思っていて
キターーーーーー
と気持ちよくなっているオレがいるのも事実
世の中めんどくさい奴がたくさんいるのよ
私は代表ですが…。
感じたことをつらつらと
貴水の存在で
「かげきしょうじょ!!」が思い浮かんだ
得意のあてはめ
そして、
終盤の3人の魔女揃い踏みは
しびれた~
絶対映像で観たい
若手有望女優で映画化希望
若干、現実味がない部分はあるものの
エンタメとしては許容範囲だったかな
てか、総評としてめちゃ面白かったよ
俺は書店員ではないが
これはぜひ推したい!!
ということで、
本屋大賞ノミネートあるかもよ
投稿元:
レビューを見る
女子生徒たちが情熱を燃やすその舞台裏で、「神」と称された天才演出家・設楽了が謎の死を遂げる。
演劇に懸ける少女たちのきらめきと、その裏に潜む嫉妬、野心、そして秘密が絡み合い。
才能への渇望、届かない憧憬、そして友情と裏切り。特に、主人公の貴水と、了の二番手として生きてきた三年生の結城さやかの関係性が魅力的です。反発しながらも、共に真実を追い求める中で、二人の間に生まれる絆は、この物語の大きな見どころの一つ。
投稿元:
レビューを見る
最近、評価が高いものを読んで、あんまり…ってなるものが多いかな。
登場人物には共感できませんでした。
さやかさんぐらいか…。
「マクベス」を知っていれば、もっと面白かったのかなと思いました。
投稿元:
レビューを見る
感想
自分は憧れられるような存在ではない。まして崇拝なんてされたくない。でも周りが許さない。だからみんなが見ているところで。自分らしく。
投稿元:
レビューを見る
公式サイトにキャラクターのイラストがあるのを読了後に知りましたが、読みながら見るとイメージしやすいと思うのです、おすすめです!
投稿元:
レビューを見る
「百花演劇学校」演劇に携わる人材育成のための女子エリート教育機関。
と聞いただけですでにぞわぞわする。神と天才がせめぎ合う、才能と才能がぶつかり合う。
舞台、という芸術に魅せられた若きエゴがひしめき合う園で、事件が起こらないはずがない!!
生徒からも教師からも神としてその才能を認められた一人の女生徒の、舞台上での転落死。
事故か、殺人か、あるいは自殺か。真実を求めて入学してきた少女の存在さえ不可解な謎に包まれている。
誰もが怪しい。マクベスを柱に一つ一つ疑惑を消していく過程もスリリング。
そしてたどり着いた「真実」。
あぁ、いくつも手掛かりはあったのに、いくつも伏線が貼られていたのに。
誰もが心に抱える奈落。堕ちるか、堪えるか。
全てが明らかになったときのカタルシスよ!
投稿元:
レビューを見る
演劇部に所属する少女たちの心理戦や謎が絡み合うミステリー要素の強い物語。
特に、了の死が事故だったのか、それとも何者かによる策略だったのか、最後まで気になり、飽きることなく楽しめました。
真相が明かされるまでの展開に緊張感があり、登場人物それぞれの思惑が見え隠れする描写も魅力的でした。
また、さやかが原稿を提出する場面では、封筒を閉じずに提出するというルールに違和感を覚えました。
普通ならば、改ざんやすり替えを防ぐために封をするのが当然のように思えます。
さらに、原稿を田坂先生に手渡しせず、机の上に置くだけという点も気になりました。
誰かが簡単に差し替えられる状況なのに、それが特に問題視されていないことに疑問を感じました。
些細な違和感が、物語の緊張感をより一層高めているようにも思えました。
さらに、本作は「人間の才能」についても考えさせられる作品でした。
演劇の世界では、生まれ持った才能と努力のどちらが重要なのか、また、才能に恵まれた人とそうでない人との間に生じる葛藤が繊細に描かれていました。
特に、さやかのように努力で道を切り開こうとする者と、天性の才能を持つ者の対比は印象的でした。
努力しても超えられない壁があるのか、それとも努力次第で才能を凌駕できるのか――そうした問いを突きつけられる場面が多く、自分自身の人生にも置き換えて考えさせられました。
全体として、『少女マクベス』は、舞台の裏側で繰り広げられる人間関係や心理的駆け引きを巧みに描いた作品でした。
ミステリーとしても面白く、特に結末に至るまでの伏線が見事で、読後に振り返ると「あの場面はそういう意味だったのか」と納得できる部分も多かったです。
才能と努力、競争の中で生まれる嫉妬や葛藤といったテーマが巧みに描かれており、単なるミステリーにとどまらず、深く考えさせられる物語でした。