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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
藤原道長の栄華を支えた姉、妻、娘の存在は大きい。女院と呼ばれる女性たちは天皇の母だったはずだが、やがて未婚の内親王まで院号を有するようになる。複雑な仕組みを易しく解説。
紙書籍で購入。
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投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
平安後期の権力のあり方について、面白く読むことができました。女たちの存在が意外に大きくて、驚きました。
女院の歴史に感服
2025/01/05 19:24
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投稿者:いけたろう - この投稿者のレビュー一覧を見る
正直、女院というものを何も知らなかった。
コンパクトな新書で、その始まりから終焉までをおえたのが良かった。
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<目次>
序章 平安後期200年の女人たちとは
第1章 寛仁三年に起こった大事件~刀伊の入寇
第2章 彰子が宮廷のトップに立つまで
第3章 道長の孫、禎子内親王が摂関政治を終わらせた
第4章 貴族と武者と女房と~斎王密通事件と武士
第5章 躍動する『新猿楽記』の女たち
第6章 院政期の中心には女院がいた
第7章 源平の合戦前夜を仕切った女性たち
第8章 多様化する女院と皇后、そして斎王たち
第9章 究極のお八条院八条院暲子内親王と源平合戦
第10章 それから~鎌倉時代以後の女性の力
<内容>
前作『謎の平安前期』に続き、平安時代を朝廷や摂関政治、院政の男たちから描くのではなく、女性、特に斎院を中心に描く。斎王博物館の研究員なので当たり前なのだが、ちゃんと俯瞰しているし、教科書的な部分もきちんと描いてくれているのでわかりやすい。ただ高校レベルの日本史知識を持っていないとちょっとつらいか。歴史の裏的な知識が増える本。八条院なんて、教科書じゃ一言だからね…。
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『謎の平安前期』と同じく、エピソードの断片から紡がれる豊かな歴史見取り図を堪能できる。よく知らない女院たちに多くページが充てられているのが珍しい。
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配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01435080
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平安時代にも女帝が登場するかもしれなかったなんて!
驚きです。
こう考えると、明確なルールがない故に天皇制は続いていった?
と、これは私の感想です。
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[図書館]
読了:2024/12/12
なんでかな、前作より読みづらかった。
・あらかじめ知っている(キャラが立っている)人物が少ない
・係り受けの分かりにくい文章が前作より多い?
p. 55 「醍醐天皇の嫡男保明親王は皇太子時代に亡くなり、その子の慶頼王も幼くして亡くなった。そのため同母弟の朱雀天皇が嫡男として立太子するが」
→だれの同母弟なのか、醍醐天皇なのか保明親王なのかが分かりにくい。家系図が頭に入っている人ならば自明なのだろうけど…。
・最初の年表のように、どこからでも参照できる大きな家系図がらほしかった…。
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詳細は、あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノートをご覧ください。
→ https://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-2132.html
まず、「はじめに」をちゃんと読んで、「年表」もじっくり読みます。
「目次」に目を通してから、本文 序章 を読みます。
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紫式部による『源氏物語』の執筆や藤原道長の権力の確立から源平合戦に至る約200年の平安時代後期について、女院などの女性にスポットを当て、その実像を描く。
著者の『謎の平安前期』の続編ともいえる書で、著者お得意の軽妙洒脱な語り口で平安時代後期のいろいろなトピックが紹介されていて、面白かった。女院のことなど、自分としてあまりよくわかっていなかった平安時代後期について理解が深まった。特に、当時の社会をコントのように生き生きと描いた『新猿楽記』という史料の紹介が興味深かった。
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面白かった! 筆者はこの本を上梓したくて前作『謎の平安前期』をとりあえず書いたのではないかと思う。ノリノリで書いている姿が頭に浮かぶ。平安後期、従来の摂関政治が終わり、院政へと移行していく中で「女院」という存在がいかなる力を持っていたかということを生き生きと描いている。後の時代を描く書の中で「軍事貴族の○○は○○門院に仕えていた」というような記述がなぜあるのか不思議に思っていたが、本書を読んで腑に落ちた。そして、相変わらずの榎村節! 一般読者には分からないような特殊用語を使わず、現代に引き寄せて説明してくれる。たとえば、『今昔物語集』を平安後期の大スキャンダル事典と言ってみたり、「成人した天皇と関白はマウントを取り合うものだ」という叙述、あるいは、後白河天皇のことを「帝王学や和歌・漢詩などの天皇に必要な教養を身につけず、流行歌である今様にハマって喉をつぶすという、今なら学問そっちのけでバンド活動やカラオケに熱中するような青年時代を送っていた」と描くなど。だから、めちゃめちゃイメージしやすい。読んで楽しかった、良かった!
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平安後期、摂関政治から院政に移行していく時代に、女院に焦点を当て、読み解いている。
日本の権力構造は、鎌倉幕府や室町幕府の細川京兆家のように、権力者の内側に権力を操る人物が出てくる入れ子形式になり勝ちである。天皇親政から天皇の外戚が権力を握る摂関政治へ。譲位した天皇が、上皇法皇となって権力を握る院政へと変わっていく時代に、その経済力を一手に集中させる機関として女院が機能していることがわかった。
資料が少ない時代ながら、時には推測も交えながら、また筆者の思考が変遷していく様も書いてあり、面白く読んだ。