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『オーケー、ティム、話し(ストーリー)を始めてくれないか?、私の方では、必要な資料がすでに十分用意されて、頭の中に再構築(ロード)されて準備ができている。それは例えばこれまでに私が観てきた様々な下衆なアメリカ映画(多くはコソ泥やヒモ、ヤク中、貧乏人、悪徳警官、弁護士、商人、ロビイスト、を題材としたもの)や、その中で見てきた色々なアイテム(古いアメ車や高級車、プールのある豪邸、トレーラーハウスでの生活、はたまたジャンクフード)、感じた空気感、…それらを君の語りで、再度私の頭の中で繋ぎ合わせて(ストレッチ)してくれ、楽しませてくれ、よろしく頼むよ…』
…上記は私が、この作品に感化されて、勝手に馴れ馴れしく(著作者)ジム・オブライエンに語りかけてみたフィクションである。
…先に書いた様な情景、背景、キャストで実に小気味良いテンポでストーリーが進んでいく…、この様なフィクション大作は、残念ながら日本人には書けないのでは無いかな…と思いつつ、ここ日本にいてその世界に没頭する喜びに感謝しながら、読み進める事ができた。
実はまだ600ページに渡る長編のちょうど半分、part 1、を読み終えた所なのだが、図書館の返却期限が来てしまい、続きを読み始めるのは早くても2週間先になりそうだ。
「どんなに穴を掘ってでも」(同じくアメリカ文学のピュリッツァー賞受賞大作、オーバーストーリー、からの引用)、続きが読みたくなる、最後の結末が知りたくなる、素晴らしい大作であると思う。