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投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
対談形式でなかなかボリュームがある一冊。台湾有事・新聞の部数激減・東京都知事選・日本の英語教育などなど話題も豊富で面白く読みました。
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勉強になりました。日本が今後戦争をせずに平和を、保っていけるのかが不安です。こらまでの失敗から学ぶことができるのか。またジャーナリズムは今も生きているのか。世界の紛争はなぜ続いているのか、という問いに対して端的に答えてくれている著書です。
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安倍政治から、最近の東京都知事選、兵庫県知事選にかけての政治の凋落と、メディアでの議論のあり方、ネットの荒れ方、そして職場での無謀な上位下達について、モヤモヤとした違和感や閉塞感を感じていたことの正体が、この書を読んでクリアになった。
こういう世の中の流れに乗りたく無いが、中々、抗えず、どうやって良識ある大人になれるかと考えていたがよくわからなかった。しかし、自身が受け入れられない人々の言動が損なっているものが、この書を読んでわかったことで、それら蔑ろにされているものを大切にしていけば、目指す良識が得られるのでは無いかと思った。
思考停止の受け身でなく自律を
データなどの客観性のみに絞らずに身体的に感じる違和感を大切に
近視眼的ではなく長い目で見るとか間尺に合うということ。焦点深度を変えて具体と抽象を行ったり来たりするのが、知性
長いものに巻かれるのではなく、反抗と内部告発などで組織の社会的役割を維持する
言葉を大切に、論理に誠実に、倫理観と物の道理を大切に
これしか無いという怠慢に胡座をかくのではなく複数シナリオを持ってシミュレートしてことにあたる
無謬性や傲慢さを排して事実に傅き
トップダウンだけが唯一解では無い。ミッションコマンドやインシデントコマンドを
管理だけでなく創造を
絶対的正義ではなく、程度の問題としてみなす
システムをハックして自分だけどよかったらええ式にならずに、システム自体を良きものに、粘り強く。
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この2人の対話とあらば、興味深く読めない訳がない。それにしても、政治家以外の国民が、政治に無関心でいられる状況が好もしいって、ホントまさにその通りですわな。
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これでもかというくらい、今の日本の危うさを語る二人。
対談のはずなのだが、一人の話、として読んでいる自分がいた。
全く違和感がない。
第二次安倍政権で底が抜けた日本社会、、、
倫理のタガがはずれたのだ
以前別のコラムでも書いたが、
官僚主義を打破しようとしてた青年政治家安倍晋三には私は期待していた。
その志で首相の座を勝ち得たが、お友達内閣はわずか一年で崩壊。
民主党政権が自滅した後奇跡の再登板。
アベノミクスで縮む日本経済を打破する救世主になったかに見えたが、
選挙で勝つことがすべてと統一教会に魂を売り渡し、
国会では醜いヤジを飛ばし、
さらにはモリカケサクラを筆頭に仲間と思しき人に公金をばらまく。
・・この新書ではここまでは書いてないけど、
要するに底が抜けた。
これを諫める立場のメディアは完全に委縮。
・・・というか、受験エリートは言われた通りにする、我慢することに耐性があるから、
受験エリート上りのマスコミ社員は国に対しても素直なのだろう。
そして世間を知らない世襲議員。
学も教養もなく、政治貴族のふるまいをする、、、今だけ自分だけ。
まあでもここまでは日ごろ私も思っていること。
新しい発見は二つあった。
戦後来今日に至るまで、日本がアメリカの属国であるのは自明のこと。
卑弥呼の時代から家康に至るまで、日本は中国の属国だった、というのは再認識。
確かに、漢委奴国王、やら、「日本国王に命ず」やら、そもそも「日本」という呼称やらは、
中国の属国を示す言葉。
聖徳太子が「日出国の王より日沈む国の、、、」という文を髄に送ったとかいう話を聴くが、
それ以前の話だったわけだ。中華思想。
日本、、中国は自分の国は一文字、周辺属国は2文字だった。
それと英語教育。
オーラル重視。読みを重視しない。これは植民地英語だと。
これはちょっと違和感。
学生時代の英語は読み書き重視で、もっと話せるようにならねば、
と、私が社会人になってから教育方針が変わった印象がある。
英語でビジネスで闘える人を増やせ、と。
読みができれば様々な情報に触れることができ、独立心が高まるからだと。
話ができるだけならいいくるめられる、と。植民地支配に都合がいいと。
・・・確かに言われてみればそうだ。英語を話して仕事をする人なんで一握り。
それよりちゃんと海外の情報を読めた方がいい、聞けた方がいい。
ジャニーズ問題だって、BBCの放送をダイレクトに理解できた方が早いに決まってる。
私もラグビー配信が現地放送しかないと、名前やラグビー用語は聞き取れても、
解説がわからず忸怩たるものがある。
オールブラックスからのメルマガも取っているが、何が書いてあるやら、、、
この2点は興味深かった。
最後に書いてあるが、二人がこうして日本の現状を明らかにするのは、
将来を悲観するためではない。
むしろ逆で、この現状を知ることで、ここからどう立ち��るか、これを考えることにある。
思考停止が一番まずいのだ。
・・・でもなあ、、最近また電車でスマホゲームに浸る人が増えている気がするんだよな。
周りの迷惑顧みず肩ひじ張って、、、
これでは日本の未来は暗い、としかいいようがない。
自分は、思考したい。
第1章 倫理的崩壊の危機
第2章 地に落ちた日本の民主主義
第3章 教育システムの機能不全
第4章 動乱期に入った世界
第5章 自ら戦争に歩み寄る日本
第6章 2024年の衝撃
第7章 思考停止に陥る前にできること
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10代の頃、受験勉強を「無意味なジョブ」と感じ、「身体に悪い」と認識していました
政治の中枢で倫理の基準が壊れている
多くの人が思考停止に陥っており、自分の頭で判断するのを止めている
異変に対処せず、状況に異変を感じてもそれに対処するアクションを取るべきなのに、ただ現実を見ているだけ
司法への国民の信頼が失われたことが、第一次安倍政権以来の特徴の一つ
「イエスマン官僚」化している
メディア、特にテレビの衰退
常識的で真っ当な正論には面白さがあまりない
かつて企業のトップ層には「自分たちは社会的な使命を全うする責任がある」という意識があったが、今は失われた
「日本のメディアは骨抜きだ」と公然と言えるようになった
目先の利益や快感が物事の判断基準になっており、差別やいじめが氾濫している
日本はすでに沈みかけている泥舟であり、沈没しつつあるタイタニック号に似た状況
「パワークラシー」(権力階級)の特徴として、「すでに権力者である」という事実自体が、その権力者の正当性の根拠になる社会構造
現在の日本にはジャーナリズムがほとんど存在せず、単なる「メディア(媒体)」しかない
自民党一強の「安定期」に国力が衰えた
独裁制は法律の制定者と執行者が同一である政体であるとし、今の日本はそうなってしまっている
大阪万博は歴史的失敗に終わり、巨額の経済的負担を府市に残すことは間違いない
民主主義は「メンバー全員が同程度に不満な落としどころ」である
国旗・国歌に対する態度という国民国家に関わる課題について思考が禁圧され、「上司の命令だから敬意を示せ」という思考停止が求められている
日本社会では、個を殺さず大人になることが困難になっている
勉強自体は嫌でない子供がたくさんいる状況が、学校というシステムの本質的な問題を示唆している
英語圏では社長に対してもファーストネームで呼び合うことが多く、名前で呼び合うことで上下の主従関係ではなく対等な立場であるという意識が生まれる
日本のトップダウン組織は現場への権限委譲を嫌がる傾向がある
現在の世界は動乱期に入った
プーチンとネタニヤフが軍事行動のルールを変えた
国際社会からの批判を恐れず、「思いがけやり」の事態が珍しくなくなった
戦争を始める際のハードルが低くなり、世界は混沌とした動乱期に入ってしまった
国連常任理事国であるアメリカ政府がイスラエルのガザでの行為を批判せず擁護したこと
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動乱期!混迷でも混乱でもないこのタイトルからしてザワザワする感覚を覚えます。今思えば昭和の時代の、のほほんとした世界からと比べると明らかに異なる世界に居る感覚を覚えます。あの頃はよかった…なんてノスタルジーに浸っていることも今となっては許されない気がします。
内田先生と山崎雅弘さんの対話は、この「底の抜けた国」「三流腐敗国」に生きている私たちに現実を突きつけます。見ないふりをしてきても薄々わかっていて知らないふりをしても、これを読むとやっぱりそうか…と落ち込みます。
今の日本は、沈みかけている泥舟という指摘は、政治家などの支配層の劣化(良識がない者の増加)、民度の低下(思考停止になっている国民)、メディアの凋落(無批判)、野放図のSNSが跋扈(フィルターが存在しない)…に現れています
そして、歴史的にも戦前の日本の国民の意識や日本軍の参謀本部の組織のあり方、失敗のパターンが今も随所に繰り返されていると言います。
世界を見渡しても、米国を始め特徴的な指導者が目立ち、歴史の畝りの中で翻弄されているようです。
今の子どもたちが成長している頃には、少しはマシな指導者が育っているのか、はたまたこのまま日本は凋落の一途をたどるのか…(マシな人は政治家にならないようですが)楽観的な展望は見えないのですが、それでもこの本でどれだけ絶望的に思える状況であっても、あきらめないしぶとさと知恵を持つ。人類の文明は「三歩進んで二歩半下がる」ということの繰り返しとあります。こんな現状にせよ安易に不和雷同するのではなく、自分の頭で考え行動していきたいと思います。