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これは救いの物語かはたまた外れることの無い業の輪廻か。
2012/03/21 12:22
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:空蝉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
裏表紙の紹介文に「恐怖と感動が一度に押し寄せる、ホラーサスペンスの傑作」とあるけれど、沿うだろうか?感動?どこに?だれに?
こういうことがあるから、帯のうたい文句や紹介文はアテにならない。
特に帯などには「本当にこの人は本文を読んでこにう推薦文を書いているのだろうか?」といつも思う。
そのくらい、本作には『九月が永遠に続けば』のような母&女の心の機微も、表題「アミダサマ」=仏に対する人間のイヤらしさも業の深さも苦悩も感じられなかった。
一人の「幼年期に悲惨な体験をしたため精神的な成長に乏しい」美少女を住職が養女として引き取る。
それからというもの寺周辺近所一帯の人々が何かに憑かれたように精神を病み、猟奇的な現象と事件が重なり、真っ暗な海に・・・死に向かっていく。
次第に蝕まれていく人々を前にどうすることも出来ずとまどう住職。ただそれだけの話である。
それにもう一人、廃棄処理上の冷蔵庫に裸で放置されていたその少女「ミハル」の声を聞きつけ住職とともに彼女を救い出したサラリーマンの人生も描かれ、最終的にはこの2人の知られざる関係性が明かされるわけだが、正直、それもどうでも良いことだと思う。
けっきょく、何を描きたかったのだろうか?
怪奇現象? 人間を超越した仏? カタチにならない、説明のつかない超常現象?
ミハルは愛する猫と義母(住職の母)が死ぬことを受け入れられず、かつて自分が閉じ込められた暗い真っ黒い海に連れて行かれることを断固拒否する。
これで「阿弥陀様!」と心から叫び「連れいていかないで!」と懇願するかわいげのある子供ならまだしも、そうではない。
読者に、感情はおろか言動すら殆どみせないこの少女は不気味である以前に、存在感がない。
と、ここまで散々な書き方をしてしまったが、ただひたすら縋るしか無いという阿弥陀如来への信仰を住職の絶望のなかに深く読み解いてみる。もしくは理不尽さや不可解さ、ホラーに意味を求めないのであれば楽しめるのかもしれない。
ラスト。ミハルの生が「救いの再生」と読み解くか、「絶望の業」と読み解くか。
それも含めて評価が分かれる作品だと思う。
はっきりしない怖さ。
2015/08/31 17:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:eri - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の名前が気になって手に取った本。終始よくわからない、モヤモヤとした空気が漂うお話でした。じわじわと巻き込まれていくような怖さを感じます。
入り込めない世界
2016/01/25 10:20
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投稿者:jugemu - この投稿者のレビュー一覧を見る
『結局、どういうこと・・・???』
というのが最初の感想です。
よくわからないまま始まり、よくわからないまま異変が起こり、
よくわからないまま完結したような、もやもや感。
登場人物の誰にも、感情移入すらできませんでした。